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「ダサい」とは本気じゃないこと

トラブルや辛さを楽しめるようになったら最強です(佐藤オオキさん、第4回)

2017年9月20日(水)

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 ネンドは、企業のブランディングをはじめ、空間、製品、広告、プロモーションなど幅広い活動を展開しているデザイン会社です。率いているのは、デザイナーの佐藤オオキさんと、マネージャーを務める伊藤明裕さん。設立当初からのコンビで、二人の絶妙な会話がやりとりされるインタビューは軽妙で楽しい。しかも、狭い領域のデザインにとらわれず、枠組みを越えた発想についての話は、どんどん広がっていくのです。

 特にここ数年、佐藤オオキさんは、雑誌やラジオなど、マスコミへの露出も頻繁で、今や売れっ子デザイナーの筆頭にいると言っても過言ではありません。

 デザインはビジネスにどう活かせるのか。
 デザインを通して経営トップとどうかかわるのか。
 これからデザインという仕事はどう形態を変えていくのか。
 最終回の今回は、佐藤さんが考えるかっこよさとは何か、尋ねてみました。

佐藤オオキ氏
nendo(ネンド)代表。
1977年カナダ生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科建築学専攻修了、同年、ネンドを設立。2005年にはミラノオフィスを設立。06年にはニューズウィーク誌の「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれる。
コカ・コーラやルイ・ヴィトンから大正製薬やロッテ、日清食品など国内外にクライアントを持ち、プロダクト、 グラフィック、インテリアから建築と多岐に渡ってデザインを手掛ける。
作品はニューヨーク近代美術館のほか、パリ装飾美術館、英ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館など世界の美術館に収蔵されている。
日本のグッドデザイン賞を11作品で受賞。そのほかエル・デコ誌の賞を最年少で受賞するなど、各国のデザイン賞を受賞。「佐藤オオキのボツ本」(日経BP社)ほか著書も多数。(写真=大畑陽子、以下同じ)

川島:オオキさん、「かっこいい」と「ダサい」って何が分けると思いますか?

佐藤:ダサいっていうのは、本気じゃないことじゃないでしょうか。夢中になれていない、覚悟を決めていないことが、ダサいにつながるような気がします。本気でやって、もしそれが成功しなくてもいいと思うんです。何が正解かなんて、正直言って、だれにもわからないわけですから。

伊藤ネンドマネジャー:ネンドでは、正解と不正解は、簡単に決められることじゃないと考えています。不正解でも、本気で突っ走っていったら、反省、改善を繰り返せば、正解に持っていける可能性が高いわけですから。

佐藤:本気を出してやっていたら、後には、必ず何か残ると思うんです。一方、本気を出さずにさらっとやったりすると、仮にそれが正解だったとしても、後に何も残らないかもしれません。新しいことをやるには勇気がいるし、覚悟がいりますが、そこで逃げ出しちゃったりしたら、何も残らないからもったいないです。負け戦こそ踏み込むことを意識しています。

川島:オオキさんは、いつもそういう姿勢で、仕事に取り組んできたんですね。

佐藤:いえ、僕も逃げ出してくなることはたくさんあります。どんな仕事にも、トラブルはつきものです。でも、そのトラブルや辛さを楽しめるようになったら、最強だと思っています。うちはそういう時、デザイナーもマネジメントチームも一体になって乗り越える努力をします。それと、ちょっとかっこよく聞こえちゃったら恥ずかしいのですが、デザインの仕事だったら何でも楽しめちゃうのは、自分でも不思議だなあと思っているところです。

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「「ダサい」とは本気じゃないこと」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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