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アマゾンがカメラ企業を買収する理由

2018年3月7日(水)

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 このところ、本業でAI(人工知能)に関する問い合わせが増えている。私は、調達・購買、物流などを専門にする者だ。流行語として流布するAIは、実際のところ、どのていど実務で使えるのか、使えないのか。

 この答えは、結局のところ、その企業がどれだけ分析したいデータを持っているかによる。AIも、さすがに無から有を作り出すことはできない。あるいは、データを持っていなくても、どれだけデータを収集する覚悟を持っているかによる。

 たとえば、製品データを分析して、調達価格を類推するAIがあったとする。さすがに、AIもこれまでの調達履歴を知らずして、いくらかを予想はできない。だから、それまでの調達実績をデータ化し、まずは整理する必要がある。

 データさえあれば、逆に、それを取捨選択してなんらかのモデルを導けるだろう。

AIと小売業の明日

 先日、小売業とAIの活用について発表されたレポートが面白い。CB Insightsが無料公開しているもので、「The Smart Store」だ。残念ながら全編英語になっている。ソフトバンクの孫正義さんも、ペッパーとともにAI時代の寵児として紹介されている。

 すべてを読む必要はないが、興味深いのは、次の取り組みだ。

・セフォラのスマートミラー:セフォラは、フランスの化粧品メーカーだ。男性でも百貨店の一階に行けば、美容部員がお客の顔に化粧品を塗りながら、あれこれとアドバイスしている様子を見たことがあるだろう。いわゆる、そのAI版と思っていい。タブレットの前にお客が座り、その状態をスキャンすることで、肌の健康性を考えてくれたり最適な化粧品をシミュレートしてくれたりする。

・スマートチェックアウト:これは商品にタグを付けておき、お客が手に取りそのまま店の外に出れば、自動会計する仕組みだ。米アマゾン・ドット・コムの無人のコンビニエンスストア「Amazon Go」では、店内に無数のカメラを設置し、お客と手に取った商品をヒモ付ける。それに比べれば劣るかもしれないが、レジの削減効果は大きい(なお、タグによるスマートチェックアウトはAIではないと私は思う。しかし、レジの削減は大きなテーマなためあえて取り上げた)。ちょっと怖い表現だと思ったのは、「Human-free」店舗、というものだったが、たしかに付加価値のつけられない社員であれば、淘汰もやむなしかもしれない。

 一方でこのレポートの中に、海中を新たな倉庫にする、という話が出てきている。文字どおり、センサー付きの商品を特別梱包して海に放り投げる。それを出荷すべきときには、通信により海面に引き上げる。海はもちろん、無限に広がっているから、現在の倉庫不足問題も解決できる。あまりに突飛な話だ。もちろん、突飛と感じる私が古いのかもしれない。しかし、どこまで実現できるかは、夢想も含めて、冷静に考えたほうがいいだろう。

 とはいえ、AIが有効な技術であるのは間違いない。AIは店舗の情報、ネットの購買情報を集め、そして人間よりも素早く分析できる。さらに、消費者が望むものを正確に提供できる。

 企業は、在庫管理、流通、広告、商品開発、販売にいたるまで、さまざまなフェーズで活動をおこなう。そのすべてにAIを取り入れる、少なくとも、取り入れる検討をする状況にある。

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「アマゾンがカメラ企業を買収する理由」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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