• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

日本コンビニ連合対アマゾン、決済省力化で勝負

2017年5月24日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

RFIDタグが貼り付けられた商品(2017年2月に行われたローソンとパナソニックの実証実験から)

 4月18日、経済産業省が大手コンビニチェーン5社と共同で「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定、公開した。大手コンビニチェーン5社のすべての取扱商品数を年間1000億点と推計し、商品のすべてにRFID(Radio Frequency Identification、無線自動識別)タグを貼りつける。そして、そこから得られた情報を活用して、サプライチェーン全般にまつわる作業を省力化し、「サプライチェーンに内在する様々な社会的な課題」を解決する取り組みだ。

サプライチェーン全般を管理

 「サプライチェーンに内在する様々な社会的な課題」とは、広くサプライチェーンを網羅して生じている、様々な問題を指している。中でも大きなものに、コンビニエンスストアの宿命でもある24時間営業に対応した、最低限の労働力の確保や、食品ロスの削減といった問題が挙げられる。

 コンビニエンスストア運営には、レジや商品補充、棚卸しといった人力による作業が不可欠だ。そういった一連の作業の一部を、RFIDタグで省力化する。絵空事ではなく、レジ業務では、既にローソンがパナソニックと共同で、実店舗における完全セルフレジとRFIDタグを使用した実証実験を行っている。実証実験の結果、従業員の作業軽減と同時に、客数と売り上げが向上する効果も報告されている。

 コンビニエンスストアにおける販売時点の省力化に加えて商品補充や棚卸しの段階においては、RFIDタグによって製品の所在を生産工場から物流プロセス、店舗における販売まで管理できるようになる。販売動向の的確な掌握によって、ムダな商品の製造を抑止し、ロスによる廃棄の削減にも活用可能だ。

 加えて、消費者の自宅内での生活に必要な備品管理まで広げれば、買い忘れや余計な買い物の防止にもつながる。消費者が購入する必要品すべてがインターネットにつながって情報となり、消費者にとっての利便性にとどまらず、事業者の意思決定に活用される仕組みだ。

仕組みが異なるアマゾンの仕組み

 昨年12月には米アマゾン・ドット・コムも同じような計画を発表した。この動画で紹介されている「Amazon Go」だ。全米2000か所で展開を予定する店舗では、スマートフォンのアプリと組み合わせてレジ作業の省力化が可能だ。しかし、店舗における代金決済の仕組みは、日本のコンビニ連合が使用するRFIDタグを使った技術とは、購入品認識の方法が大きく異なっている。アマゾンが採用したのは人の動作を画像認識し、人工知能で顧客が購入したかどうかを判断する仕組みだ。

 仕組みの違いは、通販会社としてアマゾンが扱う商品の種類が多く、また販売製品の調達ソースが全世界に広がっており、RFIDタグを貼りつけるような統一した規格をすべてのメーカーに強いるのは難しいからだと推察される。消費者ニーズがあり、売れるものを扱うために、メーカーへ課す制約はできるだけ少ない方が良い。アマゾンは商品を認識し自動的に販売できる仕組みを作るにあたって、RFIDタグを使わずに画像認識や人工知能の技術革新によって実現可能だと判断したのであろう。

 現時点で、日本のコンビニ連合とアマゾン、どちらの方式が優れているのかは不明だ。しかし、アマゾンの取り組みを踏まえて、大手コンビニチェーン5社のRFID方式を実用化する際、考慮すべき3つのポイントがある。

コメント3件コメント/レビュー

RFIDは10年以上前から「将来の自動決済」方法を支える技術として紹介されていた。問題は価格だが、それも急速に下がるだろうと予測されていたのは覚えている。現在、コンビニで売られている一番安いものは10円出そうだ。しかし、RFIDは10円以上するので、一般のコンビニで実用化段階にあるとは言い難い。1個1円程度に下がるまで待っていられなくなったのだろう。しかし、今でもRFIDは「将来の自動決済」の本命の一つであるのだろうか。別の記事で特集されているAIは「未来の担い手」として話題になっては消えて、今回が三度目だという。「三度目の正直」と言いたいのだろうが、RFIDが「将来の自動決済」としてニュースになるのは、今回で何度目だろうか?(2017/05/25 08:55)

オススメ情報

「目覚めよサプライチェーン」のバックナンバー

一覧

「日本コンビニ連合対アマゾン、決済省力化で勝負」の著者

牧野 直哉

牧野 直哉(まきの・なおや)

未来調達研究所取締役

2012年、未来調達研究所取締役就任。現役バイヤーの立場から情報発信を行い、企業の調達・購買部門における取引先管理・サプライヤーマネジメントの専門家。調達・購買の現場に根ざした理論構築を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

RFIDは10年以上前から「将来の自動決済」方法を支える技術として紹介されていた。問題は価格だが、それも急速に下がるだろうと予測されていたのは覚えている。現在、コンビニで売られている一番安いものは10円出そうだ。しかし、RFIDは10円以上するので、一般のコンビニで実用化段階にあるとは言い難い。1個1円程度に下がるまで待っていられなくなったのだろう。しかし、今でもRFIDは「将来の自動決済」の本命の一つであるのだろうか。別の記事で特集されているAIは「未来の担い手」として話題になっては消えて、今回が三度目だという。「三度目の正直」と言いたいのだろうが、RFIDが「将来の自動決済」としてニュースになるのは、今回で何度目だろうか?(2017/05/25 08:55)

いや、RFIDは昔からあるんですけど、全くブレイクスルーしていませんよ……水分にも弱いし、貼付している素材にもにも弱い、相変わらず認識漏れはするし、記事にも書いているようにコストが高い。(コストは作成コスト以外にも当然ある事を御忘れなく。上流から下流まで運用費用まで含めて考えると膨大な負担ですよ)

もっと、BtoBでRFIDが活躍している物流現場を取材してください。非常に効果的ですが、場面は限定的ですよ。こんなBtoCで、更に多様過ぎる管理状態・商品点数に対応するのは現実的では無いです。(2017/05/24 16:44)

結論だけ言うと、「SuicaやPASMOといった交通系ICと連携」でコンビニの勝ちじゃないですか!(2017/05/24 16:42)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

妥当な内容の商品ばかりが並んでも、 お客様は喜んでくれない。

大倉 忠司 鳥貴族社長