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謝罪の効果を最大に高める“リーダーの謝り方”

公式謝罪の5つのステップ

2017年8月30日(水)

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 東芝やタカタは言うまでもなく、工場が火事になったアスクル、政治の世界では二重国籍問題の蓮舫氏、さらにPR動画が物議を醸し、削除を余儀なくされたサントリー、見解コメントを出した牛乳石鹸など、謝罪のニュースを目にすることが多くなっています。

 企業の役員の方々とお目にかかる時にも、リーダーの謝罪のあり方についてはよく話題になります。謝るべきだったのか、それとも謝らないべきだったのかにはじまり、記者会見をすべきか否かなど、かなり具体的な内容に話は及びます。

 その際、私がゼネラル・エレクトリック(GE)に勤務してきた時に学んだリーダーとして謝罪をすべき基準に沿って、それぞれのケースについての私見を述べるようにしています。基準をベースにすると、どの点は良かったのか、どの点は変えた方が良いのか、自社の類似例はどう考えればよいのかの参考になるからです。本日は、その方法をご紹介します。

謝罪する基準を知ろう

 はじめて、会社の公式謝罪なるものを意識したのは、30代前半に、ジュリアーニ元ニューヨーク市長が立ち上げたリスク・マネジメント研修を受けたときでした。「修羅場研修」と名付けられたその研修では、個人情報漏えいの模擬の謝罪記者会見を体験しました。

 それまでは、現場の一要員として、謝罪会見の準備を手伝ったり、製品回収をしたり、回収後のネットでの会社の評判をモニタリングしたりと、現場作業の経験はあったものの、体系立てて謝罪について学ぶ機会がありませんでした。この研修に出たことで、「公式謝罪には方程式があるんだ!」と知ったのです。さらに、その後転職したGEで、会社がつけてくれていたエグゼクティブ・コーチから、リーダーになると謝罪する機会が増えるので、リーダーの謝罪について学び、スキルを身につけるように指導されました。

 その時に渡されたのが、バーバラ・ケラーマン著の『致命傷を戦略的に回避するCEOの公式謝罪はいかにあるべきか』(原題:“When Should a Leader Apologize and When Not?”、ダイヤモンド・ハーバードビジネスレビュー2006年8月号)という論文です。

 この論文では、企業の不祥事において、組織のリーダーが公の場で謝罪する際の正しい謝罪について論じています。その中で、公式謝罪の指針として以下が挙げられていました。

<公式謝罪の5つのステップ>
1:公式謝罪によって、どのようなメリットが得られるか
2:公式謝罪によって、誰にメリットがもたらせるか
3:公式謝罪の目的は何か
4:公式謝罪をすることでどうなるか
5:謝罪を拒否するとどうなるか
(出典:バーバラ・ケラーマン著、『致命傷を戦略的に回避するCEOの公式謝罪はいかにあるべきか』)

 さらに、完璧な謝罪の条件についても言及しています。

1:過失や不正を素直に認めること
2:しかるべき責任を果たすこと
3:謝罪の言葉を述べること
4:過ちを繰り返さないと誓うこと
5:タイミングを逸しないこと
(出典:バーバラ・ケラーマン著、『致命傷を戦略的に回避するCEOの公式謝罪はいかにあるべきか』)

 このように、謝罪をするかどうかには基準があり、また条件についてもすでに確立されたものがあるのです。もし、既存の謝罪フレームワークを知らないのであれば、それを知ることが、リーダーの謝罪について学ぶことの第一歩です。

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「謝罪の効果を最大に高める“リーダーの謝り方”」の著者

秋山 ゆかり

秋山 ゆかり(あきやま・ゆかり)

事業開発コンサルタント・声楽家

ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタントを務めた後、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長などを歴任。コンサートのプロデュースや演奏も行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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