• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

日本電産、残業ゼロに向け1000億円投資の背景

日本電産常務執行役員・石井健明氏に聞く

2017年2月24日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 2月に入り「働き方改革実現会議」で、「長時間労働是正」に向けての議論が始まった。争点は、「残業時間の上限規制」と「勤務間インターバル規制」の導入。先んじて制度を導入している先端企業の事例から、その効果と課題を探りたい。

 今回は、「2020年までに残業ゼロを実現する」と宣言した日本電産で、人事担当常務執行役員を務める石井健明氏に話を聞いた。月平均60時間の残業上限規制の導入が見込まれるなか、同社の「残業ゼロ」の狙いと対策とは――。

残業ゼロは目的ではなく、結果

石井健明(いしい・たけあき)氏
1981年一橋大学卒、三菱銀行入行。東京三菱銀行米州審査部長、三菱UFJフィナンシャルグループ財務企画部主計室長などを経て、2009年に日本電産入社。2012年から常務執行役員。

2020年までに「残業をゼロ」にすると宣言した理由は?

石井常務執行役員(以下、敬称略):わが社は2000年代に入り、海外企業の買収を始めました。欧米企業では残業をしないで定時に帰るのが当たり前です。OECD諸国の生産性を見ても、日本は20位前後で推移しています。しかも、生産性がトップクラスの国と比べると2倍くらいの差がついています。ホワイトカラーの生産性をもっと上げよう、できるはずだ、残業ゼロでいこう、と永守重信会長が打ち出しました。

OECD加盟諸国の労働生産性=2015年/35国比較(出所:日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2016年版」)

 残業ゼロは目的ではありません。あくまでも目的は生産性の向上であり、その結果としての残業ゼロです。生産性を上げる、ビジネスで利益を上げる、あくまでもこの両立を目指していきます。そのためには、人への投資、設備への投資を進めます。わが社はコストに厳しい会社ですが、投資に関しては積極的。永守会長は、(人や設備への)投資については、これまでほとんどNOと言ったことはありません。

残業ゼロを実現するために、1000億円投資をするとか。具体的な中身は?どのように進めるのでしょうか。

石井:生産・開発部門では、スーパーコンピューターの導入を加速します。人工知能の活用も進めます。最新の機械、システムへの投資は、いずれも億単位。社員に対する教育投資にも力を入れます。

 この2月、社内の「働き方改革委員会」の下に7つの分科会を立ち上げました(下図)。いずれも役員クラスが委員長を務め、各部門から4、5人の社員が参加しています。

コメント1件コメント/レビュー

日本電産の残業を減らす取り組みは、基本を「生産性向上」としている事で「まとも」と言える。精神論だけで「残業をゼロにしろ」と言ったところで、基本給では生活が苦しいから残業している人にとっては迷惑な話で心底協力出来ない。残業を減らして生産性を上げた事で利益が増えたら、その分何らかの形で社員に返してあげればこそ社員のモラルも上がると言うものだ。それは必ずしもベースアップである必要はなく、ボーナスでも良い。頑張れば頑張るほど収入が減って喜ぶ人は皆無に近いだろう。記事では詳しく書かれていないが、ITやロボット化も利用して生産性をあげる手法は、今や日本は「先進国」ではなく、「普通の国」か「後進国」のレベルまで下がっている。都市国家であるシンガポールや香港にまで一人当たりGDPで追い抜かれてしまったのだから。都市国家は「一人当たりGDP」を引き下げる「田舎」がないので仕方ない一面もあるが、彼らの取り組んでいる合理化を見ても、「後塵を拝している」エリアは少なくない。発展途上国であった頃の戦後日本は「欧米に追いつけ、追い越せ」を合言葉に、がむしゃらに突き進んでいたが、アジアで初めての「先進国」への仲間入りを果たしてからはすっかりペースを落としてしまった。安部政権が推進した「金融緩和と言う名の円安誘導」は製造業が楽して利益の出る仕組みを提供してしまったため、ますます生産効率向上の意欲を削いでしまった。安部政権に替わるまでの日本は円高をバネに合理化を進め、構造改革もそれなりに実施していたのに。円安誘導の所為で取るベースのGDPは安部政権になってから下がりっ放しで、2015年に少しだけ戻したが、未だに2012年以前のレベルに達していない。安部首相は堂々としている「カッコ良い」ので、誤魔化されているが、経済的には少しも良くなっていない。そう言う状況でも日本電産の様に生産性向上に力を入れている企業は世界でも生き残れるのだと思う。(2017/02/24 10:43)

オススメ情報

「ここが間違い、女性の攻め方」のバックナンバー

一覧

「日本電産、残業ゼロに向け1000億円投資の背景」の著者

野村浩子

野村浩子(のむら・ひろこ)

ジャーナリスト・淑徳大学教授

日経ホーム出版社(現日経BP社)で「日経WOMAN」編集長、女性リーダー向け雑誌「日経EW」編集長などを歴任。日本経済新聞社・編集委員などを経て、2014年4月から、淑徳大学人文学部表現学科長・教授。財政制度等審議会委員など政府審議会委員も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

日本電産の残業を減らす取り組みは、基本を「生産性向上」としている事で「まとも」と言える。精神論だけで「残業をゼロにしろ」と言ったところで、基本給では生活が苦しいから残業している人にとっては迷惑な話で心底協力出来ない。残業を減らして生産性を上げた事で利益が増えたら、その分何らかの形で社員に返してあげればこそ社員のモラルも上がると言うものだ。それは必ずしもベースアップである必要はなく、ボーナスでも良い。頑張れば頑張るほど収入が減って喜ぶ人は皆無に近いだろう。記事では詳しく書かれていないが、ITやロボット化も利用して生産性をあげる手法は、今や日本は「先進国」ではなく、「普通の国」か「後進国」のレベルまで下がっている。都市国家であるシンガポールや香港にまで一人当たりGDPで追い抜かれてしまったのだから。都市国家は「一人当たりGDP」を引き下げる「田舎」がないので仕方ない一面もあるが、彼らの取り組んでいる合理化を見ても、「後塵を拝している」エリアは少なくない。発展途上国であった頃の戦後日本は「欧米に追いつけ、追い越せ」を合言葉に、がむしゃらに突き進んでいたが、アジアで初めての「先進国」への仲間入りを果たしてからはすっかりペースを落としてしまった。安部政権が推進した「金融緩和と言う名の円安誘導」は製造業が楽して利益の出る仕組みを提供してしまったため、ますます生産効率向上の意欲を削いでしまった。安部政権に替わるまでの日本は円高をバネに合理化を進め、構造改革もそれなりに実施していたのに。円安誘導の所為で取るベースのGDPは安部政権になってから下がりっ放しで、2015年に少しだけ戻したが、未だに2012年以前のレベルに達していない。安部首相は堂々としている「カッコ良い」ので、誤魔化されているが、経済的には少しも良くなっていない。そう言う状況でも日本電産の様に生産性向上に力を入れている企業は世界でも生き残れるのだと思う。(2017/02/24 10:43)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トレンドの移り変わりが早い日本での経験は、海外にも応用できる。

桝村 聡 高砂香料工業社長