• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

ボルボの新型SUV「XC40」はセンスで勝負

2018年5月9日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

ボルボの最新SUV「XC40」。新世代プラットフォーム「CMA」を採用する最初のモデルだ

 このところ、スウェーデン・ボルボ・カーズ(ボルボの乗用車部門)の躍進ぶりが目覚ましい。かつての同社の状況を思うと、まさに隔世の感がある。リーマン・ショック後の経営危機で、当時の親会社だった米フォード・モーターは不採算部門だったボルボ・カーズの売却を迫られ、2010年3月に中国浙江吉利控股集団(以下吉利)に売却する契約を締結した。それまでのボルボはフォードグループとエンジンやプラットフォームを共有していたが、この売却で、早急に独自開発のパワートレーンとプラットフォームを開発する必要に迫られた。

 そこからパワートレーンとプラットフォームのすべてを刷新する110億ドル(1ドル=110円換算で1兆2100億円)の巨大プロジェクトを立ち上げ、プラットフォームを事実上2種類に集約、エンジンもガソリンとディーゼルの基本設計を統一し、モジュール設計とした4気筒に集約するという決断を下した(その後、この4気筒から1気筒減らした3気筒エンジンが派生した)。特にエンジンの4気筒以下への集約は、高級車メーカーであるボルボにとって大きな決断だったと思う。

高評価の新世代ボルボ

 吉利がボルボを買収した当時、ボルボの再建がうまくいくかどうか懐疑的に見る向きも少なくなかった。ボルボは以前から高い安全性を売り物にしてきたメーカーだが、いまや世界のどのクルマも安全性が向上し、独自性を打ち出しにくくなっていたことがまずある。そもそもボルボは、吉利に買収された2010年の世界販売台数が40万台に満たない小規模メーカーに過ぎず、フォードグループの中でパワートレーンやプラットフォームを共有することで得てきたコスト削減効果がなくなるマイナス効果は大きいと見られていた。

 さらにいえば、中国のメーカーが欧州のメーカーを買収するという初めてのケースで、うまく経営できるのかという懸念材料もあった。110億ドルもの投資を賭け(ギャンブル)と評する向きがあったのも無理はない。

 しかし、ボルボ(そして吉利)は、この賭けに勝ちつつある。ボルボの2013年以降の業績は右肩上がりで、2017年の営業利益は、2016年の110億SEK(スウェーデン・クローナ、日本円で約1390億円)に対して27.7%増の141億SEK(約1912億円)となった。これは過去最高の数字だ。さらに世界販売台数も、過去最高の57万1577台となった。世界全体の年間販売台数は対前年比7.0%増で、特に中国での25.8%の販売台数増が大きく貢献している。新開発のプラットフォームやパワートレーンを搭載する新世代のボルボ車「XC90」や「S90」「V90」それに「XC60」はいずれも好調な販売を示している。

ボルボ・カーズの最近の業績。売上、利益、販売台数のいずれも伸びている(資料:ボルボ・カーズ)

コメント3件コメント/レビュー

確かにこのところのボルボの躍進は素晴らしい。Ford資本から外れて良くなったマツダと同様、のびのびと開発できて車自体が良くなったと思える。
技術的な説明や複雑なデザインの説明には図や写真を使った方が良いだろう。読んでいてもイメージが湧きにくい。(2018/05/11 17:53)

オススメ情報

「クルマのうんテク」のバックナンバー

一覧

「ボルボの新型SUV「XC40」はセンスで勝負」の著者

鶴原 吉郎

鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、2004年に自動車技術の専門情報誌の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、オートインサイトを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

確かにこのところのボルボの躍進は素晴らしい。Ford資本から外れて良くなったマツダと同様、のびのびと開発できて車自体が良くなったと思える。
技術的な説明や複雑なデザインの説明には図や写真を使った方が良いだろう。読んでいてもイメージが湧きにくい。(2018/05/11 17:53)

日本の車のペラな鉄板は悲しみを誘うよね。燃費のためとは言うものの。洗車していて、ボディーがペニャペニャ凹むのは本当にがっかりする。(2018/05/09 15:03)

子育て中に740GLのエステートに10年乗ったので、次に買うならボルボの小さいSUVがいいかなと思っています。なのでこの記事は興味深く読みました。吉利傘下のボルボに疑問なしとはしませんがボルボの安全性には信頼感をもっています。なにせ740GLは、家内がダンプに追突してフロントグシャグシャ、ボンネット九の字のまま幼稚園のお迎えに行けたクルマです。

CMAはフォルクスワーゲンのMQB、トヨタのTNGAなどにみられるパワーソースによらないプラットフォームの共通化としていくつかののカーメーカで行われています。ただしVWやトヨタのように数が出ないと元が取れない可能性があります。

特にPHVやEVは充電インフラが必須なため日本では持ち家でないと買えない=数が出ない、という事情もあるようです。

ボルボは吉利傘下になって正解だったと思います。吉利はまだボルボのクルマ作りに口を出せるレベルにはなかったため、中国国内で稼いだお金だけ出してボルボの自由にさせてくれたからです。ボルボの技術が吉利に逆流すれば同社のクルマも今より安全になるでしょう。

あとはFFボルボ最大の欠点のトルクステアが解消できているか?
これは試乗してみないとなんともいえませんね。(2018/05/09 09:31)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

右肩上がりの経済が終わった社会では 「継続性」が問われます。

宮本 洋一 清水建設会長