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タミヤ社長のサイン会に行列が出来る国、タイ

プラモ文化がない場所に人気を再定着させた親子

2018年12月3日(月)

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 少子高齢化社会はさまざまな産業に影を落とす。住宅、保険、教育、ブライダル。玩具やプラモデル業界に与えるダメージも強烈だ。

 子どもが減れば売り上げは容赦なく落ちていく。大人の愛好家が多いプラモデルのマーケットも盤石ではない。年を取り老眼が進めばプラモデル作りにつきものの細かな作業がきつくなり、プラモデル離れが進むからだ。ミニ四駆、ラジコン(RC)カー、プラモデルなど5000点以上のホビーアイテムのラインナップを誇るタミヤ(旧社名は田宮模型)が海外に積極的に進出している理由はそこにある。

 北米、南米、ヨーロッパ。世界各地にタミヤの販売網が張り巡らされている中、タイの市場開拓を担ってきたのが1992年に設立されたサイアムタミヤだ。それ以前、タイでは大手流通のセントラルグループが代理店としてタミヤ製品の販売を行ってきたが、低空飛行に終わっていた。

 東南アジアのハブにあたるタイのマーケットをなんとか活性化したい。そう考えたタミヤが白羽の矢を立てたのが、アメリカでタミヤの代理店に勤めた後に別の会社に転職し、タイに赴任していた鈴木健司氏だ。

バンコクの人気ショッピングモール、ファッションアイランドで定期的に開催されているタミヤのイベント。年齢層が幅広い。

NHKの番組で見出される

 きっかけは、タイで働く鈴木氏を取り上げたNHKの番組だった。たまたま番組を目にしたタミヤの社長が鈴木氏に連絡を取り「タイでタミヤ製品を売ってほしい」とオファーを出し、これを受ける形でタミヤの正規代理販売・輸入業を営むサイアムタミヤが設立された。

 「経験も何もなく、まったくのゼロからのスタートだったため、どうせやるならタミヤの名前をもらえないかと申し出てみたんですよ。幸い快諾してもらい、サイアムタミヤの社名にすることができました」

 こう話すのは現代表をつとめる鈴木格氏だ。格氏は父親の健司氏がタイに駐在していた1989年から2年ほどタイに語学留学で滞在し、いったんは帰国したものの、サイアムタミヤが設立されるタイミングで再度タイに戻り経営に参画した。

 日本と違い、タイ人の多くは子ども時代にプラモデルやRCカーに触れる体験をしていない。作ったこともなければ見たこともない。そんな子どもが珍しくない国でいかにしてタミヤ製品を拡販していくべきか。

コメント3件コメント/レビュー

自動車産業でもアジアのデトロイトと称されるタイには、1970年代の日本と同じような勢いがあります。また、国民性も他のアジア諸国に比較して日本人に相通ずるものが多くあると思います。スマホ中毒の人も多かったり、日本人にとって取り組みやすい市場ではありますが、しかし、根気強く頑張ってこられた成果だと思います。日本がたどってきた道をそのまま踏襲することはないと思いますが、流れの変化にうまく付き合いながらのご健闘を祈ります。
(静岡市のタミヤ本社にあっても試行錯誤の日々が続くのでしょうが)(2018/12/04 13:48)

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「タミヤ社長のサイン会に行列が出来る国、タイ」の著者

三田村 蕗子

三田村 蕗子(みたむら ふきこ)

フリーライター

福岡生まれ。津田塾大学学芸学部卒業。出版社勤務後、フリーライターに。ビジネス誌、経済誌、流通専門誌などで活躍中。2014年末から活動拠点をアジアのハブであるバンコクに移した。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

自動車産業でもアジアのデトロイトと称されるタイには、1970年代の日本と同じような勢いがあります。また、国民性も他のアジア諸国に比較して日本人に相通ずるものが多くあると思います。スマホ中毒の人も多かったり、日本人にとって取り組みやすい市場ではありますが、しかし、根気強く頑張ってこられた成果だと思います。日本がたどってきた道をそのまま踏襲することはないと思いますが、流れの変化にうまく付き合いながらのご健闘を祈ります。
(静岡市のタミヤ本社にあっても試行錯誤の日々が続くのでしょうが)(2018/12/04 13:48)

プラモデルですね。昭和30年代の小学生の頃、少ない小遣いで年に2個くらいしか買えなかった記憶があります。本当に貴重な記憶です。やっと買えてやっと作ったプラモに、夢をはせていたころです。自分にとっては、数少ない遊びの中の一つでしたが、多分おかげで物を大事にする気持ちや、想像力がついたのかもと思います。タミヤのプラモに、マブチモーターはつきものでした。今や世界的な企業になったんですね。モノづくりの基本ですね。健闘いのります。(2018/12/03 12:58)

文化の力のすごさ、が分かりました。

タイに文化を作ったタミヤは、考えた末の信念を作れたからこそ、プラモデル文化にまで作れた。(2018/12/03 09:29)

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