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文系学生を積極採用、現場で育てる土木会社

地盤改良工事のSOEIホールディングス

2017年2月27日(月)

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文系の若者を積極採用し、社内で育成することで現場作業員の外注費を削減。施工から監督まで幅広い仕事をできる人材を育て、受注の偏りに対応している。

地盤に合う薬液を注入
土地ごとの地盤の状態は千差万別だ。地盤に応じた薬液を配合し、止水性や強度を高めるノウハウを持つ(写真=竹井 俊晴)

 東日本大震災の復興や東京五輪・パラリンピックのインフラ整備などの需要が高まり、土木建設業界は好景気に沸いている。しかしながら、深刻な人手不足や公共事業頼みで受注の波が大きいという根本的な問題は残されたままだ。

 独自の経営戦略でその問題を乗り越え、成長を続けているのが地盤改良の専業であるSOEIホールディングス(東京都新宿区)だ。

 日本は地下水が多く、建築物や地下構造物を作るための地盤工事には止水作業が欠かせない。同社の事業会社、双栄基礎工業は主に「薬液注入工法」で地盤の止水性や強度を高めている。

3年間で社員の4分の1を採用

 地下水の分布などは土地によって異なる。同社は薬液の注入場所や深さ、薬液の組み合わせなどのノウハウを持つ。北陸新幹線の飯山トンネルや中央環状線の大橋ジャンクションなど、大型工事の実績も豊富だ。

 SOEIホールディングスの成長を支えるのが、独自の人材採用・育成の戦略だ。この数年、若者を大量に採用しており、約200人の社員のうち50人はこの3年間に採用した若者だ。この若者たちが、現場で業務を学び、早い者では現場のマネジャーに育ちつつある。

みずほ銀行出身で、2007年に社長に就任した若山圭介氏(写真=北山 宏一)

 みずほ銀行出身の若山圭介社長は、双栄基礎工業を創業した義父の跡を継ぎ、2007年に社長に就任すると、若者の採用強化に着手した。人手不足が深刻な土木建設業界では、受注しても外注費の高さから利益が出にくい構造になっている。若山社長は「若者の採用で外注費を減らすことで利益を出しやすい構造を整えた」と話す。

 土木建築業界は学生などに人気があるとはいえない。若山社長は就任後から人材に関する問題意識はあったものの、採用では苦戦が続いた。土木などの専門知識のある理系の学生は大手建設会社にとられ、アプローチしても見向きもされなかった。

 そこで目を付けたのが文系の学生だ。文系でもモノ作りや防災などに関心を持つ学生はたくさんいる。その学生の関心を引き付ければ、採用できると考えた。当初は学生から「文系で知識がないが大丈夫か」という不安の声が多く寄せられた。だが、社長自身が一人ひとりに丁寧に向き合い、社内での研修・教育体制を伝えることで不安を和らげ、1人ずつ採用を増やしていった。

 若山社長には「我々は専業なので大手建設会社に比べて覚えなければならない範囲は限られる。入社してから丁寧に教育すれば、一人前になる」との信念がある。働きがいを考え、従来の土木作業員の作業服とは一線を画すデザインのユニホームも新調した。

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「文系学生を積極採用、現場で育てる土木会社」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。2018年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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