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「空港の特別ラウンジ」的な駅近カプセルホテル

ファーストキャビン、空きビル活用と積極提携で急成長

2017年11月6日(月)

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飛行機の上級クラスの座席や空港の特別ラウンジをイメージした宿泊空間を提供する。「安くても、狭くてくつろげない」というカプセルホテルのネガティブな印象を拭い去り、急成長する。

(日経ビジネス2017年8月28日号 68~69ページより転載)
余裕を持たせた空間
●空港の特別ラウンジのような洗練された内装にこだわり。カプセルホテル特有の窮屈さを感じさせない空間設計も魅力
(写真=大槻 純一)

 「出張の際によくファーストキャビンを利用する。カプセルホテルとは思えないお洒落(しゃれ)な内装と手ごろな価格が気に入っている」。6月下旬にカプセルホテル「ファーストキャビン京橋」(東京・中央)を訪れた関西在住の32歳の会社員はこう話す。

 建物は大通りから1本入ったところに位置し、周囲にはオフィスビルや店舗がひしめく。4月に開業したばかりで、客室数は238と同社最大の規模。ファーストキャビンは大都市や空港に計13店舗を展開している。

 特徴はまず立地。現在はどの店舗も最寄り駅から歩いて5分以内という。京橋店はJR東京駅から徒歩5分で、30~40代のビジネス利用が中心だ。

エレベーターは男女別

 チェックインの際、カウンターでは入館やエレベーター操作に用いるセキュリティーカード、各部屋に備え付けのロッカー用のカギ、テレビの視聴時に使うヘッドホンの3点セットを手渡される。客室フロアへ向かうエレベーターは男女別で、男性用は男性フロアにしか止まらない。浴室は上層階にある大浴場を利用する仕組みだ。

 通常、カプセルホテルは狭くて、2段ベッドの場合もあり、値段こそ格安でも、実際に宿泊するには抵抗のある人も少なくないだろう。

 だがファーストキャビンは一般的なカプセルホテルとは印象が異なる。理由はユニークなコンセプトにある。キャビン(飛行機などの客室)と社名にある通り、飛行機の上級クラスの座席や空港の特別ラウンジをイメージした洒落た内装で、カプセルホテルであることを顧客にあまり意識させない。

 京橋店にはファーストキャビンが標準展開する「ビジネスクラス」(基本料金1泊6700円)や「ファーストクラス」(同7700円)と称する客室がある。

 両者の違いは、ビジネスクラスはシングル、ファーストクラスはセミダブルのベッドが置いてある点。どちらも室内の高さは210cmを確保しており、筒に身を押し込むような、旧来型のカプセルホテル特有の圧迫感はない。

 「立ち上がれるのはすごく大事」。来海忠男社長はそう説く。旧来型カプセルホテルのように2段ベッドで横幅も狭くすれば、面積当たりの客室数は増やせる。だが「収益性ばかり追求してわずかな空間を惜しみ、快適性を犠牲にすれば顧客に支持されない」(来海社長)。このコンセプトが当たり、ファーストキャビンの稼働率は9割を誇る。

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「「空港の特別ラウンジ」的な駅近カプセルホテル」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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