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「リアル」攻めるアリババと日系コンビニの競争力

ネットが変える中国小売市場のルール

2017年2月23日(木)

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百聯集団との提携を発表したアリババ集団のジャック・マー会長

 「EC(電子商取引)は今、急速に古い概念になりつつある」

 アリババ集団のジャック・マー会長は昨年10月、株主に宛てたレターの中で、自らの考えをこう記した。

 同社が「タオバオ(淘宝)」や「Tモール」といったサイトを持ち、中国のEC市場で圧倒的なシェアを誇ることは言うまでもない。また、中国のEC市場は成長を続けている。2016年のECによる小売り総額は、2015年から25%以上伸びて5兆元超(約82兆円)に膨らんだ。では、マー氏はなぜECを「古い概念」と呼ぶのか。

 2月20日、その答えとなるような発表があった。アリババはこの日、中国の小売り大手の百聯集団と提携すると発表した。百聯集団は上海市に本社を置き、中国国内で百貨店やショッピングセンターなどを運営する。傘下のいくつかの企業は上場しているが、百聯集団自体は上海市国有資産監督管理委員会が全株を保有する国有企業だ。

 百聯集団とアリババが協力する分野は幅広い。決済サービス「アリペイ(支付宝)」の百聯集団店舗での利用や会員システムの統合といった比較的、成果の見えやすい分野から、AIやIoTを駆使した新しい店舗の研究にまで及ぶ。アリババは最も変化から遠いようにも思われる国有の小売り企業と組んで、ネットと実店舗の融合を目指す。

 「将来は純粋なEC(電子商取引)も純粋なオフラインの商売もなくなると言ってきた」。20日の発表会でマー氏はこう語った。小売りをオンラインかオフラインかで区別する意味はなくなる――。これがマー氏の「ECは古い概念」という発言の真意だ。

 米国ではアマゾン・ドット・コムとウォルマート・ストアーズというネットと実店舗の雄が激しく消費者争奪戦を繰り広げている。アマゾンがITを駆使した実店舗を出しオフラインの世界に出てくる一方、ウォルマートはネットでの販売に力を入れる。両社はともにオンラインとオフラインの両方で自らの「帝国」と作ろうと躍起になっている。

 一方、アリババはオフラインの巨象と組み、自らは小売業のプラットフォームとしての役割を担うことで、「オンライン企業vsオフライン企業」という争いを超えようとしている。

 だが、アリババのようにネットとリアルの消費の融合を語れる企業はほとんどないだろう。日本のコンビニエンスストアも早くからリアルとネットの融合に取り組んできたが、目覚ましい成果が出ているとは言い難い。多くの小売業にとっては、ネットの拡大がもたらす環境変化への対処に追われているのが実情だろう。

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「「リアル」攻めるアリババと日系コンビニの競争力」の著者

小平 和良

小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス上海支局長

大学卒業後、通信社などでの勤務を経て2000年に日経BP社入社。自動車業界や金融業界を担当した後、2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向。2009年に日経BP社に復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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