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「うちのトップは正しい」と信じてもらうには

第59回 笹沼泰助 アドバンテッジパートナーズ 代表パートナー(4)

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2017年6月13日(火)

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 慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネス・スクール)が次世代の経営の担い手を育成すべく、エグゼクティブ向けに開設する「Executive MBA」。4月の授業に登壇したアドバンテッジパートナーズの笹沼泰助代表パートナーは「企業価値を作り込む」をテーマに講義を進めた。

 授業の終盤では質疑応答の時間が設けられた。経営理念を社員に共有させる有効な方法、買収した企業における人心を掌握する方法など講義をさらに深掘りする質問から、投資の成功談や失敗談を問うストレートな質問まで、受講者の興味の幅の広さがうかがえる内容となった。

(取材・構成:小林佳代)

笹沼泰助(ささぬま・たいすけ)氏
アドバンテッジパートナーズ代表パートナー
1953年生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、積水化学工業を経て慶応義塾大学大学院経営管理研究科を修了。米系戦略コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーに在籍した後、ハーバード大学政治行政大学院(ケネディスクール)を修了。米系戦略コンサルティング会社モニターカンパニーに勤務。1992年アドバンテッジパートナーズを創立、共同代表パートナーに就任。現在に至る。(写真:陶山勉、以下同)

プライベート・エクイティー・ファンドのイメージをどう考える?

受講者:アドバンテッジパートナーズのようなプライベート・エクイティー・ファンドは一般的なファンドと異なり、投資した企業の経営に深くかかわり、経営陣といっしょにその会社の企業価値を高める存在というお話でした。
 しかし、一定期間を過ぎれば出口を求めて再上場したり、別のファンドや企業に売却したりして経済的利益を得ようと動くわけで、投資先企業からすれば、「転々と売られていく」という印象を持つかもしれません。その辺りを笹沼代表パートナーはどう考えていらっしゃいますか。

笹沼:プライベート・エクイティー・ファンドは機関投資家からお預かりした資金を運用しています。機関投資家のお金はどこからきているかといえば年金、保険、銀行預金など。要は市井の方たちが預けているお金です。我々は非常に公益性の高い資金をお預かりしているわけですから、ゆめゆめそれを毀損させるわけにはいきません。お金を出していただいている方たちに、一定のサイクルできちんとお返しすることが我々の責任です。

 我々は価値提供型の株主ではありますが、宿命として有期限の株主にしかなり得ません。その期間が3年になるのか、5年か、あるいは7年かはわかりませんが、その間にできることすべてをやり尽くし、その会社の成長と価値の最大化を果たす。その活動を通じて社会に貢献する。これが我々の使命だと考えています。

財務価値と認識価値とのバランスをどう取るか

受講者:お話の中に、企業価値には財務的な価値と認識価値があるというご説明がありました(2017年5月23日配信「投資倍率2倍以上、敏腕投資家の戦略とは」)。
 企業価値を高めようと思えば、財務価値と同時に認識価値を高める必要があります。しかし、例えば、「環境」に良い活動をしている企業は認識価値が高くなる一方で、コストがかかるので財務価値にはマイナスの影響が生じることもあり得ます。
 こういう場合、アドバンテッジパートナーズはどのような考えの基に経営するのでしょうか。「環境」対応を強化する方向で動くのか、もしくは逆に少し控える方向に動くのか。利益と社会的価値、つまり財務価値と認識価値とのバランスをどう取るかという問題ですが、何か基準にしていることがあれば教えてください。

笹沼:ご質問にあったケースについて結論を言うと、我々は「環境」対応を強化する方向に動きます。仮にそれに追加的なコストがかかるとしても、構わずどんどんやってもらいます。一定期間がたてば、そうしたガバナンスを徹底することにより十分にリターンに跳ね返ってくると考えます。

 アドバンテッジパートナーズは国連の「責任投資原則(PRI)」に署名しています。これは機関投資家が環境・社会・ガバナンス(ESG)の課題を投資の意思決定に組み込み、受益者のために長期的な投資成果を向上させることを目的とした原則です。社会的善のため、投資先企業をESGの観点からきちんと評価し、改善するような施策を自信を持って取っていきます。そういう会社こそ、結果的に企業価値が向上すると私は確信しています。

コメント1件コメント/レビュー

本当に素晴らしい。このような本物のプロの専門家のお話はとてもためになり、価値がある。連載にして長くずっと読んでいきたいほど意味がある。(2017/06/14 13:14)

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本当に素晴らしい。このような本物のプロの専門家のお話はとてもためになり、価値がある。連載にして長くずっと読んでいきたいほど意味がある。(2017/06/14 13:14)

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