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「遊び」を核に幼稚園園舎をドーナツ型にデザイン

第94回 クリエーティブディレクター・佐藤可士和氏(3)

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2018年7月23日(月)

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佐藤可士和(さとう・かしわ)
クリエーティブディレクター。慶応義塾大学特別招聘教授、多摩美術大学客員教授。1965年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て「SAMURAI」設立。主な仕事に国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループ、セブン-イレブン・ジャパン、今治タオルのブランドクリエーティブディレクション、「カップヌードルミュージアム」「ふじようちえん」のトータルプロデュースなど。毎日デザイン賞、東京ADCグランプリ他多数受賞。『佐藤可士和の超整理術』『佐藤可士和の打ち合わせ』など著書多数。(写真・陶山勉、以下同)

 慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネス・スクール)が次世代の経営の担い手を育成すべく、エグゼクティブ向けに開設する「Executive MBA」。5月の経営者討論科目では数々のヒットを生み出してきたクリエーティブディレクターの佐藤可士和氏が「アイコニックブランディング」をテーマに講義した。

 アイコニックブランディング第2のケースとして、佐藤氏は東京・立川市のふじようちえんを紹介した。少子化で幼稚園間の競争が激化する中、ふじようちえんは魅力ある幼稚園づくりを模索していた。

 コンセプトづくりから園舎建て替えの設計・建築にかかわった佐藤氏は「遊び」をすべての核にした幼稚園をつくることを提案。「園舎自体を巨大な遊具にする」というコンセプトでドーナツ型の園舎をプロデュースしたほか、木も雨も子供たちの遊び道具となるような仕掛けを施した。新しい教育の形をデザインやクリエーティブで考えたふじようちえんには入園希望者が殺到。アイコニックブランディングの新たな可能性を感じさせるケースとなった。

(取材・構成:小林佳代)

 引き続き、アイコニックブランディングのケースをご紹介します。地域再生につなげた今治タオルのブランディングとは異なり、規模は小さいながらもひとつの組織の中で着実に成果を出したケースです。舞台となったのは東京・立川市のふじようちえんです。

 ご存じの通り、今は少子化です。働くお母さんが増えて保育園は不足していますが、幼稚園は厳しい状況にあります。立川は激戦区で10園ぐらい幼稚園があるそうで、ふじようちえんの園長先生は10年ほど前から、「このままでは半分ぐらいの幼稚園が淘汰されてしまうかもしれない」と危機感を抱いていたそうです。老朽化と耐震補強のため園舎の建て替えも検討していて、それをきっかけにより魅力的な幼稚園への変身を図ろうとしていました。

 園長先生は幾つかの設計事務所や建築業者と話をしたものの、思うような園づくりの計画が進まず困っていたそうです。そんな時にたまたま僕が園長先生と知り合いました。コンセプトづくりから園舎の設計・建築も一緒にやってほしいと頼まれ、ブランディングに携わることになりました。 

 僕にとっても幼稚園のブランディングというのは初めてのケースです。まずは全国の優れた幼稚園を紹介してもらって見て回ることから始めました。その時に思ったのは、「どの幼稚園もブランコや滑り台などの遊具を取り払ったら中学校や高校と何ら変わらない」ということでした。設置してある遊具のデザインも、どれも似たような感じで記憶に残るようなものがない。これでは面白くないと思いました。

 せっかく建て替えるなら「ザ・幼稚園」という建物をつくりたい。子供たちが毎日遊びに来たくなるような幼稚園をつくることが一番大切だと思いました。それこそが幼稚園の本質だし、そのことが他の幼稚園との大きな差別化にもつながります。

 幼稚園というのは、教育の場ではありますが、子供たちは基本的に遊んでいます。遊びながら学びます。そこで、「遊び」をすべての核にしようということで、「園舎自体を巨大な遊具にする」というコンセプトを立てました。

 建築家とコラボレーションし、デザインしたのがドーナツ型の園舎です。

ふじようちえんは「園舎自体を巨大な遊具にする」というコンセプトの下、ドーナツ型の大胆な建築デザインを取り入れた

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保岡 興治 元法相、自民党憲法改正推進本部特別顧問