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デジタル端末は神経と結合、サイボーグ化が進む

第77回 村上憲郎 元グーグル日本法人社長(2)

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2017年12月26日(火)

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 慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネス・スクール)が次世代の経営の担い手を育成すべく、エグゼクティブ向けに開設する「Executive MBA」。11月の経営者討論科目では元グーグル日本法人社長の村上憲郎氏が「第4次産業革命の時代を生き抜く」と題して講義を行った。

 インターネットにつながる機器は、持ち運べるモバイルから、ウエアラブル(身につけるタイプ)、インプランタブル(体内への埋め込みタイプ)へと変遷しつつある。脳神経系統と結合したインプランタブル端末が行き着く先は、人間のサイボーグ化。村上氏はこの分野については、研究開発に最も積極的な米国防省の動きに注目すべきだとも指摘した。

(取材・構成:小林佳代)

村上憲郎(むらかみ・のりお)氏
元グーグル日本法人社長/村上憲郎事務所 代表取締役
1947年大分県生まれ。1970年京都大工学部を卒業後、日立電子に入社。1978年日本ディジタル・イクイップメント(DEC)に転じ、1992年同社取締役企画本部長に。1994年米インフォミックス副社長兼日本法人社長、1997年ノーザンテレコム(後にノーテルネットワークス)ジャパン社⻑、2001年ドーセントジャパン社長などを歴任。2003年グーグル米国本社副社長 兼 日本法人社長に就任。2009年グーグル日本法人名誉会長に。2011年村上憲郎事務所を開設し代表取締役に就任、現在に至る。(写真:陶山 勉)

ウエアラブル機器の先鞭を切った「グーグルグラス」

 皆さんがインターネットに接続する機器は、これまでにデスクトップパソコンやノートブックパソコンからタブレットPCへ、携帯電話からスマートフォンへと変わってきました。今はどこにいてもインターネットにアクセスできる、モバイルインターネットの時代に完全になっています。

 今、インターネットには新たな地平が広がっています。モバイルからさらに一段進み、スマートウォッチ、スマートグラスなど、ウエアラブル機器が普及する段階に入りつつあるのです。

 ウエアラブル機器の先鞭を切ったのが「グーグルグラス」。AR(拡張現実)機能を持ち、裸眼で見る以上の情報を網膜に映し出すことが可能です。例えば、視線を向けた相手や視野に入った景色の情報を表示します。グーグルグラスはプライバシー等の問題から、一度は販売中止となりましたが、ここにきて法人向けとして仕切り直しが進んでいます。スマホのようにアプリケーションの募集が始まっているところです。

 スマートウォッチというのは腕時計型をした小型のスマホです。ウォッチが密着する手首からバイタルシグナル(生体情報)を取得できるのが重要なポイントです。血圧、脈拍、体温のほか、高性能なセンサーを搭載していると血中の酸素濃度といったデータまで取得できます。

 インターネットの新地平として、モバイルのほかにテレビの存在も大きくなっています。テレビ受像機はデジタルテレビから、インターネットにつながるスマートテレビへと進化してきています。

インターネットビジネスを「レイヤー」と「生態系」で考える

 スマートテレビというのは、単なる新しいテレビ受像機を指すわけではありません。テレビがインターネットにつながることによってレイヤー構造を持つエコシステム(生態系)が出来上がります。「プラットフォームレイヤー」、テレビ受像器・セットトップボックスなどの「物理レイヤー」、「アプリケーションレイヤー」、「コンテンツレイヤー」から成り立つエコシステムこそが、スマートテレビです。

スマートテレビについて考えるときは、レイヤーで考えなければならない。単一の製品ととらえるのではなく、様々な役割を持った経済主体で形成されるエコシステム(生態系)だと考えるべきなのである。(写真:sauromatum/123RF)

 インターネットビジネスに特徴的なのは、このように「レイヤー構造」が生じることです。第4次産業革命が進むと、あらゆる業界がレイヤー構造に変化していきます。企業はプラットフォームを握ればかなり手堅いポジションを得られることになります。例えば、スマートテレビでいえば、ネットフリックスやフールー、ユーチューブ、アマゾンプライムなどが、プラットフォームレイヤーのプレイヤーです。

 もちろん、「プラットフォームを創出できなければ終わり」というわけではありません。自分たちが得意としていて収益をしっかり確保できるレイヤーで、それぞれが勝負すればいいのです。主戦場としてどこを選ぶか。それを決断するにはリーダーシップが問われます。第4次産業革命が進行しつつある今、リーダーの決断は非常に重くなっています。

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