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「ロボットは仕事を奪う」の誤解

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2017年2月1日(水)

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(写真:Blutgruppe/Getty Images)

 多くの企業は、日々の業務の中で「定期的に頻発する業務」「時間のかかる膨大なデータ処理業務」を抱えている。昨今の残業規制やワークライフバランスを重視する働き方改革の徹底に向けて、「効率化の限界」を感じている企業やビジネスパーソンも多いのではないだろうか。

 RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の浸透は、我々がこれまで自ら行ってきた膨大な作業と時間、それに伴う疲弊した心を解放してくれる救世主になるかもしれない。

 RPAやロボット化という言葉は、近年急速に広まってきたこともあり、その言葉から連想するイメージが先行する傾向にある。それぞれの人の立場によってイメージは異なるが、「何でも出来る夢のような道具」「すべてを代行してくれる存在」といったポジティブなものから、「ロボットに世の中をのっとられてしまう」「自分の仕事がなくなる」といったネガティブなものまで様々だ。

 ロボット化していくと、私たちは本当に要らなくなるのだろうか。今回は、皆さんがロボット化に抱く「5つの誤解」を、実際の導入事例と合わせて解消していくことにしよう。

その壱 「仕事がなくなる」の誤解

 世間一般が抱きやすいのは「ロボットに仕事を奪われる」という懸念だ。「ロボット化することで若手が下積みする経験が奪われる、若手が育たない」という不安を口にする人もいる。RPAを導入する際には、現行の業務をロボットに覚えさせ、ロボットがその業務を実行する仕組みを作る。だから、人の仕事を奪うとも捉えられる。しかし、人が行っている業務の全てをロボットが覚え、実行できるわけではない。

 現段階のロボットは、あくまで人間の指示に従って作業を正確に実施できるアシスタントに過ぎない。ロボットは、「ある一定のルールが確立されている」定型的な業務や「大量のデータを扱う」長時間かかる業務において、ロボットの正確性や処理速度を発揮することができ、大いに活躍が期待できる。一方、ロボットが人間と同じような判断や意思決定が出来るようになるには、もう少し時間がかかりそうだ。

 ここで、実際の導入事例を紹介したい。日本生命保険では2016年4月、「日生ロボ美」ちゃんが社員として入社した。ロボ美ちゃんの担当業務は、「請求書データのシステム入力作業」である。

 ロボ美ちゃんが入社する前は、社員が郵送してくる保険金の請求書を見て人が手入力していた。今では、ロボ美ちゃんがその入力作業を一手に引き受けているそうだ。たしかに手入力という仕事はなくなった。では、担当していた従業員が仕事を失ったかと言えば、そうではない。

コメント8件コメント/レビュー

Webが改変されてロボットが対応できなくなったというのは、人間がやることをプログラムで模擬しているから。それなら最初からプロトコル(API)決め、人間排除してソフトウェアで完結すればいい、ということになる。フィンテックなど、世の中はそういう方向に一斉に靡いている。

ただし、それが簡単に現実の企業で活用できないのは、ワーカーの問題ではなく経営層の頭と資本力がついてゆかないから。

ところがアマゾンみたいなクラウド側でバックエンドをすべてサービスとして提供するようになれば、クラウドサービスがロボット(やAI)を導入することで知らないうちにロボットにアウトソースされて人間は排除されてしまう。
経営者がICT音痴でロボットも導入できない弱小企業であっても知らない間に人間は仕事を失う…可能性は大いにある。(2017/02/09 11:10)

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「「ロボットは仕事を奪う」の誤解」の著者

安部 慶喜

安部 慶喜(あべ・よしのぶ)

アビームコンサルティング 経営改革セクター長 執行役員

各種業界向けに、経営戦略立案、制度・業務改革、組織改革、ERP導入、法制度対応等、幅広い領域でコンサルティング業務に従事。RPAサービス全体責任者として、多数の企業へのRPA導入を実現。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

金弘 潤一郎

金弘 潤一郎(かねひろ・じゅんいちろう)

アビームコンサルティング 経営改革セクター ディレクター

製造・卸売業、運輸・電力業、金融業を中心に、業務改革、経営管理制度構築、コスト構造改革等の支援に従事。近年はRPAによる業務改革サービスをリードし、多数の企業へのRPA導入を実現。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

大石 直子

大石 直子(おおいし・なおこ)

アビームコンサルティング 経営改革セクター シニアマネージャー

製造業、金融業を中心に、ERP導入、会計領域業務支援、コスト構造改革等の支援に従事。RPA導入プロジェクトの実績多数。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

澤井 秀俊

澤井 秀俊(さわい・ひでとし)

アビームコンサルティング 経営改革セクター マネージャー

金融業を中心に、業務改革、IT導入支援、リスクガバナンス高度化等に従事。近年はRPAによる業務改革、および研究開発を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

北村 尚子

北村 尚子(きたむら・よりこ)

アビームコンサルティング 経営改革セクター シニアコンサルタント

製造・卸売業、運輸・電力業、金融業を中心に、業務改革、コスト構造改革等の支援を担当。近年はRPA導入プロジェクトに従事。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

Webが改変されてロボットが対応できなくなったというのは、人間がやることをプログラムで模擬しているから。それなら最初からプロトコル(API)決め、人間排除してソフトウェアで完結すればいい、ということになる。フィンテックなど、世の中はそういう方向に一斉に靡いている。

ただし、それが簡単に現実の企業で活用できないのは、ワーカーの問題ではなく経営層の頭と資本力がついてゆかないから。

ところがアマゾンみたいなクラウド側でバックエンドをすべてサービスとして提供するようになれば、クラウドサービスがロボット(やAI)を導入することで知らないうちにロボットにアウトソースされて人間は排除されてしまう。
経営者がICT音痴でロボットも導入できない弱小企業であっても知らない間に人間は仕事を失う…可能性は大いにある。(2017/02/09 11:10)

昔の場合であれば、「ロボットやコンピューターが人間の仕事を奪う」のは誤解だったでしょうね。だって人が行けない危険な個所でもロボットは作業できるし、百万元の連立方程式を人が解くのは無理だけどコンピューターだったら簡単に解いてくれるわけですからね。要は昔は人ができない仕事の代わりをしてくれたけど、今は人でもできる仕事の代わりをしようとしているからそうなると人の仕事を奪うことになるわけですよね。特に、考えるのは苦手だけど単純作業は得意って人もいるわけだし、他のクリエーター系の仕事をやるにしたってその仕事の需要等はあるのかって問題もありますよね。そこを解決しないと「ロボットやコンピューターが人間の仕事を奪う」のは誤解ではなく本当のことになってしまうかと思いますが。(2017/02/03 13:41)

今、巷で話題になっているのはロボットではなくAIが発展すると「ホワイトカラーの方々の仕事であってもかなりの領域で仕事が奪われる可能性がある」だと思うのですが。単純作業を行うロボットが仕事を奪うなんて話題になっていないでしょうし、数十年も前からロボット化が進んでいる状況で誰も誤解なんてしていないと思いますが。「RPAというキーワードが新しいから」という論点のようですが、AIについての話は「今後発展すれば・・・」とさらっと済ませてしまっていましす。仕事が奪われるという論点のポイントはそこなのでは?と思った次第です。(2017/02/01 21:12)

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