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インスタ映えする料理で高齢者が元気に?

料理は五感を刺激し、高齢者の身体機能を高めていく

2018年5月30日(水)

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 1997年の創業から21年、日本の家庭の食卓文化をリードしてきた“フードテック”の老舗、クックパッド。その初期メンバーであり、現在も同社のブランディング部門を率いる小竹貴子氏が、気になるフードビジネスの新芽をピックアップし、現場を訪ねる。連載7回目は、業界で初めて「料理」をコンセプトにした体験型デイサービスの「なないろクッキングスタジオ」。介護保険で要介護1~5の認定者を対象に、料理をしながら、身体機能を取り戻すような取り組みを進めている。幅広いメニューを手掛けることで、要介護の高齢者がみるみる元気になっていくという。どんな取り組みなのか、話を聞いた。今回はその後編。

(取材/2018年4月19日、構成/宮本恵理子)

ユニマットリタイアメント・コミュニティ事業統括本部 NANAIRO事業部の神永美佐子部長(写真:竹井俊晴、ほかも同じ)

小竹貴子氏(以下、小竹):要介護認定を受けた高齢者などの、身体機能を活性化することで大きな注目を集めている「なないろクッキングスタジオ」。こちらを訪れて驚いたのは、利用者の人々が調理するメニューが非常に本格的であるということです。現在、スタジオがあるのは、東京の自由が丘と成城という高級住宅街にあたるエリアですから、本物志向の利用者が多いのでしょうか。

神永美佐子氏(以下、神永):感性の高いお客様に満足していただける本物の提供にこだわっているつもりです。高齢者向けのサービスでは、有料老人ホームはニーズに応じて幅広い価格帯とそれに見合ったサービスの提供が進んできています。けれどデイサービスに関しては、どなたに対しても、一律の提供になっているのが現状です。

 実際には、高齢者一人ひとりのできることやニーズは幅広いですし、機能は衰えていないのに、「一日中、折り紙や体操、歌唱で終わる」といったサービスでは、自尊心が損なわれてしまうのではという懸念がありました。

 ここでは、珍しい食材も積極的に取り入れて、食の楽しみを満喫していただきたいのです。瀬戸内から「オリーブぶり」を取り寄せて、解体から披露したこともありました。

小竹:料理の体験を通じて、家族とのコミュニケーションも深まりそうですね。

神永:おっしゃる通りです。食事を家族分つくって持ち帰る人もいて、「今日はこんなのをつくったのよ」と、「食」を通じて、家族の会話の中心に戻れる作用もあるそうです。

 「食」は人類共通の楽しみですから、家族に喜ばれ、「おばあちゃん、ありがとう」と言ってもらえる。この感謝される時間を提供することは価値が大きいとも感じています。家族の役に立てる実感は生きがいにつながるはずなので。

 バレンタインの時期には、チョコレート菓子も企画していますが、「ご近所に配りたいから、たくさんつくるわ」と張り切る人もいます。

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「インスタ映えする料理で高齢者が元気に?」の著者

小竹 貴子

小竹 貴子(こたけ・たかこ)

クックパッド株式会社広報担当本部長

1972年生まれ。クックパッドの創業から関わり、初代編集長、執行役を務める。2012年退社。2016年再び同社に復帰。個人として執筆、スタートアップの事業支援も行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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