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井手直行氏が読み解く『トヨタ物語』(後編)

「ヤッホーブルーイング物語」、その妄想と野望

2018年4月11日(水)

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 「よなよなエール」などクラフトビールが人気のヤッホーブルーイング社長、井手直行氏は新刊『トヨタ物語』(野地秩嘉著)を読んで奮い立った。「はるか大きな相手」に挑んだトヨタが、自分たちの姿と重なったからだ。共振するベンチャー魂について担当編集Sが聞く。その後編。

■重版出来!『トヨタ物語
 トヨタはなぜ強いのか――その本質に迫る巨編ノンフィクション。日経ビジネス連載「トヨタ生産方式を作った男たち」に書下ろしの新章などを加えた圧巻の408ページ、ついに刊行。早くも4刷。日経BP社刊

(前編から読む)

井手:(トヨタ自動車創業者の)豊田喜一郎さんはゼロからの挑戦でした。僕たちもクラフトビールメーカーとしては、本当になんの知識もなかった。ビールを造る機械も日本には大手メーカー向けしかなかったので、海外で調達したのですが、すべて揃った「ビール製造セット一式」を買う資金がなくて、部品ごとに買い集めてバラバラに持ってきて組み合わせて。寄せ集めだから、しょっちゅうラインは止まるし、故障もする。部品がなくなったら海外製でしょう。取り寄せるのに1カ月も2カ月もかかる…。ほんとに悲惨な感じからスタートしたので、喜一郎さんの苦労話が身にしみました。

 ビールの売り方だって、まったくわからなかった。豊富な資金があれば、ド派手な宣伝なんて手もあるのでしょうが、なにしろお金がないから、考えるしかない。ビールを作ること、売ること、すべてにおいて素人でした。素人だったから、考えて仕事せざるを得なかったという感じですかね。考えて、自分たちの手元にあるものでなんとかして、くふうしてやってきました。

信念と現場力

くじけそうじゃないですか、普通の人だったら。

井手 直行(いで・なおゆき)
ヤッホーブルーイング社長
1967年、福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校電気工学科を卒業後、大手電気機器メーカーにエンジニアとして入社。広告代理店などを経て97年、ヤッホーブルーイングに営業担当として入社。2004年からネット通販担当として業績を伸ばし、業界トップシェア獲得を牽引。08年より現職。

井手:そうですね。最初はなんかワクワクしながら楽しんでやってましたけど、途中で売れなくなって、どん底になって、もう本当にくじけそうになって…。実際かなりの人がくじけて辞めていっちゃいましたけど…。そのうち何人かが残って最後までしぶとくやってきたから、今日がある。

 僕は当初、普通の平社員でした。社長は星野(佳路 星野リゾート代表)が兼務していたんです。でも、星野は星野リゾートのほうにいましたから、どうしても現場でのリーダーシップは弱くなる。やがて僕がリーダーを任されるようになっても、当初は手探りで…。最初のうちから、喜一郎さん、大野さんみたいなしっかりした信念と現場力がある人がいたら、うちも、もっと混乱は少なかったし、辞めていく人も減ったんでしょうね。

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「井手直行氏が読み解く『トヨタ物語』(後編)」の著者

野地 秩嘉

野地 秩嘉(のじ・つねよし)

ノンフィクション作家

1957年、東京生まれ。出版社勤務などを経てノンフィクション作家に。人物ルポ、ビジネス、食、芸術、海外文化など幅広い分野で執筆。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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