• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

佐渡島庸平氏が読み解く『トヨタ物語』(前編)

コルク社長に響いた「壊してゼロから作る凄味」

2018年4月16日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

佐渡島さんは経営者として『トヨタ物語』を読んでいます。

佐渡島:トヨタの逆転の歴史はかっこいいベンチャーだったということ。僕らはそもそもそこをまったく知らなかった。

そうです。トヨタに対して、一般の人は「大きな会社だな」くらいのイメージしか持っていない。

佐渡島:ええ。豊田佐吉のお金があって、それを潤沢に使いながら時代に合わせて変化してきた自動車会社かなと思っていました。

豊田佐吉という人は知っていたけれど、その息子が自動車製造に進出したこと。自動車の製造には織機の製造技術が関係していたことなんて、普通は関心を持ちません。

佐渡島:織機自体、当時は最先端のITみたいなものだったんですね。豊田佐吉がやってきたことやその価値も僕らはまったく知らなかった。

それが当たり前です。今の時代に織機と言われても、頭のなかのどこに位置付けていいのかわからない。

自動車は道がなくては走らない

佐渡島:実は、この本を出張先のラオスに行って読んでいました。そこでもまた感じるところがあったんです。ラオスってほんとに悪路なんですよ。舗装されている道はほとんどないと言っていい。まあ、そんなところでも走っているのはトヨタの車なんです。悪路でも壊れないのはトヨタの車しかないから、ほとんどがトヨタ車という状況でした。でも、ほんとに、悪路で…。車に乗ることは苦行でした。

確かに、自動車は舗装されていないと、乗っていてもつらい。

佐渡島:トヨタは日本じゅうが悪路だった頃から車を造り始めている。道が舗装されない限り自動車の良さはないのだけれど、それでも車を造った。いつか道路ができると信じて、時代の変化を待ちながら、自動車に投資したわけです。それもまたとてつもない勇気だと思う。

ええ、勇気というか、道がない頃に車を造ろうなんて言うのは、一種の妄想ですね。

佐渡島:道があるときに車を造ろうと思う人の気持ちはわかる。しかし、道がないときに車を造ってやろうという人の気持ちはなかなかわからない。ベンチャー企業家としての僕はその気持ちは何となくわかります。しかし、一般の人にはそういう気持ちはわかりがたいのでは…。

 何と言っても、車は自分でもできます。しかし、道路を舗装することは他人にやってもらわないといけないのだから。他人を信頼する気持ち、社会が発展するに違いないという思い込みがあったのでしょう。

 自分が車を造りさえしたら、社会が必ず道を作ってくれるはずだという、社会への圧倒的な信頼感と期待感を持っている。信念と信じることの強さと…。強い人です。僕もそうならなきゃいけない。

オススメ情報

「『トヨタ物語』外伝」のバックナンバー

一覧

「佐渡島庸平氏が読み解く『トヨタ物語』(前編)」の著者

野地 秩嘉

野地 秩嘉(のじ・つねよし)

ノンフィクション作家

1957年、東京生まれ。出版社勤務などを経てノンフィクション作家に。人物ルポ、ビジネス、食、芸術、海外文化など幅広い分野で執筆。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

不満や不安を明確にすると、 解決案を見つけやすくなる。

ジェレミー・ハンター 米国クレアモント大学経営大学院准教授