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販売のプロが読み解く『トヨタ物語』(前編)

大久保政彦氏「現場で同じ空気を吸うところから始まる」

2018年7月2日(月)

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 自動車販売のコーチングをしている大久保政彦氏は新刊『トヨタ物語』を読んで驚いた。「2000年頃に日本で広まったコーチングの手法が、トヨタでは遥か昔から実践されていた」からだ。販売のプロの読み解き方を『トヨタ物語』の担当編集Sが聞く。その前編。

■重版出来!『トヨタ物語
 トヨタはなぜ強いのか――その本質に迫る巨編ノンフィクション。日経ビジネス連載「トヨタ生産方式を作った男たち」に書下ろしの新章などを加えた圧巻の408ページ、ついに刊行。早くも4刷。日経BP社刊

大久保さんは自動車販売のコーチングをされているんですよね。

大久保政彦(おおくぼ・まさひこ)
株式会社プログレス代表/1965年、東京生まれ。1988年、文教大学人間科学部人間科学科教育学専修卒業。国産、外資系自動車販売会社を経て、2005年人材育成会社設立に参加。旅行、自動車などセールスを中心に人材育成を行う。2016年より現職。現在、メーカー、販社にて営業研修や現場での実践トレーニングを行い、即戦力を育成する。

大久保:はい。依頼を受けた自動車ディーラーに行きまして、営業研修を行います。研修といっても座学の講義ではなく、現場での実践的なトレーニングです。店舗での接客対応はもちろん、営業先に同行しながら様々な点検を行い、改善すべき点をアドバイスします。

自動車販売の現場のカイゼン。そんな大久保さんは『トヨタ物語』を読んで、どのようなご感想をお持ちですか。

大久保:「トヨタ生産方式」が現場に根づいてゆく経緯を興味深く読みました。上からの命令ありき、現場はそれに従って言われるままに…。そんな流れを勝手にイメージしていたので、もちろん様々な葛藤はありながら、「現場で自ら考える人を育てる」という、脈々と続く取り組みは凄いなと思いました。

大久保さんが日頃、実践しているコーチングと通じるものが。

大久保:コーチングというスキルが日本に入ってきて、認知され、いろいろな企業に取り入れられたのが、およそ1990年代後半から2000年あたりです。でも、トヨタさんではもう戦前戦後そのあたりから、もちろんコーチングという呼び方はされていませんが、内容的には既にやっていたんだということが分かり、改めて感心しました。

 コーチングの基本は、考えさせることです。じゃあ、どうしたい? どういうふうにやったらいいと思う? 何でこれやったの? それをうまくやるためにはどうしたらいいのかな? というように、答えを示すのではなく、考えるきっかけを与える。

 そしてそのためには、まず現状を把握すること。現場をよく見て、問題点を把握して、それを改善するための方法を現場の人と一緒に考えていく。

 本書の中で(トヨタ生産方式を体系化した)大野耐一さんが弟子の林南八さんに、その林さんが弟子の友山茂樹さん(現・副社長)に伝えていたのは、まさにコーチングの手法です。協力会社に行ったら、とにかく現場をよく見ろ、一日中ずっと見ろ。そうやっておかしなところを把握したら、それからカイゼンだ、と。

 私も現場に行ったら、まず見ます。ずっと見て、おかしなところが見えたら、声をかける。「どうして先ほどのお客様は帰ってしまったのか、問題点はなんだったのだろう」…そうしたことの繰り返しです。

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「販売のプロが読み解く『トヨタ物語』(前編)」の著者

野地 秩嘉

野地 秩嘉(のじ・つねよし)

ノンフィクション作家

1957年、東京生まれ。出版社勤務などを経てノンフィクション作家に。人物ルポ、ビジネス、食、芸術、海外文化など幅広い分野で執筆。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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