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「日本人に40歳定年の選択肢を」

東大・柳川範之教授インタビュー

2018年2月9日(金)

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著書で40歳定年制を提唱するのは東京大学大学院の柳川範之教授。AIやロボットなどの技術が日々進化する時代となり、社会に出た後は、20年ごとなどにスキルをアップデートさせて、キャリアを転換する働き方を提案する。100歳まで生きる時代には、仕事人生も二毛作、三毛作が当たり前となってくる。

100年人生という言葉を耳にする機会が増えてきました。長寿化により働き方やキャリア形成はどのように変化していくのでしょうか。

柳川 範之氏(以下、柳川):多くの人が100歳まで生きる時代が近づいています。60~65歳で引退しても、その先まだ30~40年の人生が残っています。貯金と年金だけで、残りの長い人生を過ごしていくのは厳しいですよね。本人にとっても、引退後の時間が長すぎると、充実感や生きがいを得にくいという問題があります。

 従来主流であった1つの会社、1つのスキルで生きていく形態は崩れ、セカンドキャリアについて誰もが真剣に考える必要がある時代になりました。今後どういう能力を身につけるか、早い段階から考えるべきだと思います。

柳川 範之(やながわ・のりゆき)
東京大学大学院経済学研究科教授。1963年生まれ。父の仕事の関係でシンガポールで小学校を卒業。高校時代をブラジルで過ごしたのち、大学入学資格検定試験合格。88年、慶應義塾大学経済学部通信教育課程卒業。93年、東京大学大学院博士課程修了。経済学博士。96年、東大助教授。2011年より現職。著書に『日本成長戦略 40歳定年制』(さくら舎)、『東大教授が教える知的に考える練習』(草思社)など。(撮影:北山宏一 以下全て)

40歳定年説を提唱されています。どのような考えからなのでしょうか。

柳川:50~60歳代の人だけでなく、若手やミドルの人も次のキャリアについて考えるべき時代です。IT(情報技術)やAI(人工知能)の技術革新を受けて、働き手もスキルをバージョンアップしたり、全くこれまでとは違うスキルを身につけたりする事が当たり前になっていきます。

 かつては、入社後の20代の時期に一生懸命学んだスキルで一生食べていけました。しかし、今は社会に出て20年や30年ごとに、大きなスキルアップをする必要が出てきています。働き方や働く場所も変えて、何度もキャリアを転換する。「人生二毛作」や「三毛作」を考えても良い。ぴったり40歳でなくてもいいのですが、ある時期に改めて立ち止まって、皆がスキルアップに時間をかけられるような制度を作るべきだと考えています。誰だって会社を辞める自由はありますし、学校に行く自由もあります。一旦40歳で定年退職しましょうという風潮が仮に作れたら、多くの人が次のキャリアに向けたポジティブな準備へと移ることが可能だと考えました。

ただ、40歳前後では、教育費や住宅ローンなど出費が膨らむ家庭が多いのが現実です。学び直しにはハードルが高いとの意見は少なくありあません。

柳川:確かにその通りです。そうしたハードルを下げるためにも、政策的に国がお金を出して、一度ピットストップしても良いという風潮を作るべきだと考えます。

採用・昇格に必要なスキルが不明確

これまでの日本のビジネスパーソンは、会社に言われるままにキャリアを積んできたケースが多いです。

柳川:かつては企業が社員のキャリアを形成してくれました。若いときに基礎的な能力を身につけ、社内の配置転換を通じて随時必要な知識やスキルを追加させてくれる。ところが、今は会社に余裕がなくなってきて、人材を育成する機能が失われてしまった。

 さらに、技術革新が進む中で、会社が持つ技術自体が陳腐化したり、業界自体が衰退したりするケースが多い。そういった場合、時代に対応したスキルを身につけるためには、違う業種や会社に進む選択肢を考える必要が出てきます。

自らキャリアの行き先を判断する時代ですね。政府も学び直しの必要性を最近では強調しています。

柳川:リカレント(社会人の学び直し)教育の注目度が高まっています。しかし、一体何を学んだら自分のステップアップにつながるのかが分からないという問題に多くの人が直面しています。

 一番の原因は、企業側が何の知識やスキルを身につけたら採用や昇進につながるかを明確に示さない点にあります。この会社の部長になるためには、どういう能力が必要か明文化すべきです。現状では、なぜこの人が採用されているのか。なぜ昇進しているのかが分からない。「協調性がある」とか「組織をまとめる能力に優れている」など評価基準がぼんやりしている。中途採用やM&A(合併・買収)が増え、新たな人を受け入れ始めた日本の組織においては、役職ごとに必要なスキルを会社が明確に決めるべきです。

コメント19件コメント/レビュー

大変残念ながら、全然響かない記事でした。 本気で言っているのだろうか。 (2018/02/09 15:24)

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「「日本人に40歳定年の選択肢を」」の著者

武田 健太郎

武田 健太郎(たけだ・けんたろう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学教育学部卒業、日本経済新聞社に入社。「NIKKEIプラス1」を担当後、証券部で金融マーケットや企業財務を取材。CFA協会認定証券アナリスト、AFP(日本FP協会認定)。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

大変残念ながら、全然響かない記事でした。 本気で言っているのだろうか。 (2018/02/09 15:24)

正論だと思います。
私は役員の端くれですが、これは2年で理由なくクビを切られる正に非正規雇用と同じ。この2年に何をしようか、会社を離れたらどう生きようか、そのために何をしておこうか、と毎日が真剣勝負の日を送っています。
政府は年金支給開始年齢延伸と失業率低減しか頭になく、企業に定年延長や非正規雇用の社員化を迫りますが、このような社員の身分に安住しかねない政策は、とかく海外と比較されるホワイトカラーの生産性の低さを助長します。
折しも人手不足のこの頃、将来的にも少子高齢化でこの傾向は変わりますまい。されば国は雇用の流動化を通じて国民が働きやすい環境を作る、それこそ真の働き方改革ではないでしょうか。(2018/02/09 14:34)

40才で定年になり、転職しなければならない時に、新しいことを学ぶより、今まで習得したことを売り込んで転職する方が労働市場の価値はどうしたって高いでしょう。要は、40才転職制だとしか思えない。業界内か同職種間で40才社員が転職していくに過ぎない。5年ぐらい柳川先生の40才定年制に注目してるけど、全く具体的なイメージが持てない。(2018/02/09 12:53)

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