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外資系企業の研修、「育てる」が目的ではない

2018年2月20日(火)

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 「AI(人工知能)人材を2020年までに700人養成する」「今後3年間で事業アイデアの創出を担う人材を1200人まで増やす」――。日本では実績のある専門家を採用するより、生え抜き社員を育てようとする企業が多い。

 人材の流動性が低いと指摘されている日本では、経験者を多く採用するのが難しいといった理由もありそうだ。

 では、人材の流動性が高い外資系企業の研修はどうか。実は日本企業に負けず劣らず、場合によっては上回って充実している。日本ヒューレット・パッカード(HPE)の吉田仁志社長は「ウチは研修プログラムがすごく多いんです」と説明する。

日本ヒューレット・パッカードの吉田仁志社長(撮影=陶山 勉)

 語学研修や海外支社で勤務できる派遣研修、本格的に先端技術を勉強する研修もあれば、交流を広げることを主目的にした研修など数十の研修プログラムがある。社員全員が受けるものではなく、希望者が受けるタイプのものだ。そのほとんどが「社員の要求を基に会社が用意した」(吉田社長)という。

 社員が「こんな研修が受けたい」という要望があると、HPEがその研修を実施できる環境を整えるというのが、新しい研修ができるまでの流れになる。当然、会社が負担する費用は少なくない。

 会社が必要と感じたならともかく、社員の要望に対して予算を割いて研修を充実させる理由とは。吉田社長は「優秀な人材を会社につなぎとめるため」と説明した。

優秀な人材ほど辞める

 人材の流動性が高い外資系企業の経営者は「優秀な人間ほど辞めていくという恐怖心がある」(吉田社長)という。実績のある優秀な人材なら転職先に困らない。この会社では成長できないと思われると、パフォーマンスの高い人材ほど退社してしまうからこそ、HPEでは研修を用意しているわけだ。その内容も、成長を実感できる質の高い研修が求められる。

 慶応義塾大学商学部の山本勲教授は「こうした人材流出を防ぐ研修は、外資系企業で多い」と話す。では日本企業のように流動性が低い企業の研修はどんな特徴があるのか。

 「経済学的には、その企業でのみ必要な知識や技術の研修が多いほど人材の流動性が低い」と山本教授は話す。独自規格の製品製造や独特な社内制度を重視する文化が強い企業ほど、人材の流動性は低くなる。「自社のことのようだ」と感じた読者も多いのではないだろうか。

「社員(アナタ)の賞味期限」の目次

オススメ情報

「外資系企業の研修、「育てる」が目的ではない」の著者

広田 望

広田 望(ひろた・のぞむ)

日経ビジネス記者

物性物理学で博士号(理学)を取得。日経BPに入社後は「日経コンピュータ」や「ITpro」でIT業界を幅広く取材。2017年10月から日経ビジネス記者として、家庭消費財や化粧品を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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