• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

2017年の給与総額は「実質目減り」

「物価上昇」を超えるレベルの給与増を

2018年2月9日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

物価の上昇に賃金が追い付いていない

パート労働者比率の上昇が影響

 会社員の給与は着実に増えているものの、最近の物価上昇で実質目減りとなっている――。厚生労働省が2月7日に発表した毎月勤労統計調査の2017年分で、そんな結果が明らかになった。現金給与総額は前年比0.4%増えたものの、消費者物価が0.6%上昇したことから、実質給与は0.2%の減少となった。

 アベノミクスの方針を受けて日本銀行は2%の物価上昇をターゲットに金融緩和を実施してきた。物価上昇が目標に届かないとして世の中の批判を浴びているものの、現実には物価はジワジワと上昇している。2016年の現金給与は実質でも増加だったが、このところの物価上昇で2年ぶりのマイナスになった。つまり物価上昇に企業の「賃上げ」が追い付いていない、という姿が鮮明になったのである。

 現金給与総額(事業所規模5人以上)は全産業の平均で月額31万6907円。前述の通り0.4%増えた。物価を考慮しない実額ベースでは4年連続の増加になった。2008年には33万1300円だったが、リーマンショックを機に急落しており、いまだにその水準を回復していない。

 もっとも、この数字は正社員などの「一般労働者」に「パートタイム労働者」を加えたもので、一般労働者分だけを見ると様子が違っている。というのも、パート労働者の比率が年々高まっているからだ。2008年に26.11%だったパート労働者の比率は一貫して上昇し、2017年には30.77%になった。パートの給与の総額は9万8353円で、パート比率の上昇は全体の給与額の増加にマイナスに働くからだ。

 一般労働者分だけをみると2008年の41万4449円からリーマンショックで2009年には39万8101円に減少したものの、2017年は41万4001円になった。ほぼリーマンショック前の水準に戻ったとみていいだろう。

 業種別にみると、業界の景況感が鮮明になる。一般労働者の業種分類で最も現金給与総額が高いのが「電気・ガス業」の56万8309円。もっとも前年比では1.1%のマイナスになった。「金融業・保険業」が52万6601円でこれに次ぐが、伸び率は2.7%増と高かった。伸び率が高かったのは「鉱業・採石業等」の2.8%増、「建設業」や「卸売業・小売業」の1.0%増、「医療・福祉」の0.8%増、「製造業」の0.6%増などとなった。

コメント3件コメント/レビュー

政府は税金の使い道や予算の決め方も率先して改革して欲しいね。
給料上がっても(上がったとしても)実質減っているようじゃ、上がらなかった人や下がった人からすれば意味がないどころか、最悪の事態でしょう。(2018/03/05 19:02)

テーマ特集:「働く」を考える 労働力人口の減少、終身雇用文化の崩壊、多様な働き方の登場…。そんな時代の変化を味方に付け、むしろ「ヒト」という経営資源を戦略的に扱うことで競争優位を築く企業が現れ始めています。企業と個人にとって「働く」ということを改めて問い直していきます。

オススメ情報

「働き方の未来」のバックナンバー

一覧

「2017年の給与総額は「実質目減り」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

政府は税金の使い道や予算の決め方も率先して改革して欲しいね。
給料上がっても(上がったとしても)実質減っているようじゃ、上がらなかった人や下がった人からすれば意味がないどころか、最悪の事態でしょう。(2018/03/05 19:02)

政府は「賃金上げろ」と口先で介入するのではなく、自らのすべきこと、財政出動による景気回復をせよ。
そうすれば、黙っていても人手不足により、賃金は上昇する。(2018/02/12 12:01)

「内部留保には換金不能財産も含まれ、キャッシュだけではない」という事実のうえでなお資本金を優に超える内部留保を有し、連年の黒字決算をあげてなお、毎年わずか数千円しか賃上げを要求しない大手企業労組にこそ問題がある。
赤字企業に賃上げしろとは言わないが、「出せる企業は出す」というスタンスを労組が抑制したことこそが、長期間にわたる不況の主因であると気づくべきだ。(2018/02/09 08:57)

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私たちは、ひどいニュースのあまりのひどさに 麻痺しつつある。

小田嶋 隆 コラムニスト