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ゴーン事件で露呈した「日本の危機」

国際的に通用する経営人材がいない

2018年11月30日(金)

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グローバル経営を仕切る能力を持つ日本人がどれだけいるのか。(写真:PIXTA)

ルノー・日産BVのトップ人事が焦点

 経団連など経済界の首脳たちの間でカルロス・ゴーン容疑者の後任探しが行われている。

 有価証券報告書虚偽記載の疑いで11月19日に逮捕されたゴーン容疑者は、11月22日に日産自動車の会長職を解任されたほか、11月26日には三菱自動車の会長も解任された。一方、ルノーはゴーン容疑者のCEO(最高経営責任者)解任を見送り、ティエリー・ボロレCOO(最高執行責任者)をCEO代行に任命した。

 ルノー・日産・三菱自動車連合の総帥が突如として空席となったことで、今後の同連合の主導権を誰が握るのかが大きな焦点になっている。日産からゴーン容疑者解任の経過説明を受けたとみられる首相官邸と経済産業省は、ルノー日産連合の経営トップに日本人を据える方針を決め、経済界に適任者の人選を求めたとされる。

 3社連合の経営体制は、ルノーと日産の合弁会社である「ルノー・日産BV」(オランダ)の会長兼CEOをゴーン容疑者が務めることで、3社連合を率いる形をとってきた。日産側はこのポジションに日本人を据え、名実ともにゴーン容疑者の後任としたい意向をルノー側に示している。当然、ルノー側は反発している。

 ルノーと日産の間にはこの合弁会社のトップにはルノー側が就くという覚書があるとされるが、政府関係者によると、「絶対にルノーから出すという内容ではない」と解釈の余地があるとの見方を示している。

 1999年には経営破綻寸前だった日産がルノーに事実上救済される形だったため、こうした覚書が交わされたとみられる。ところがその後、大幅なリストラの効果で日産は復活。2017年の世界の自動車販売ではルノーが約376万台なのに対して、日産は約581万台と大幅に上回るようになった。売り上げや利益の規模でも日産はルノーを上回っている。

 ところが、ルノーは日産の議決権の43.4%を握っているのに対して、日産はルノーに15%の出資をするが議決権はない。日産側には格下のルノーに経営を牛耳られていることへの反発が以前からある。絶対権力者だったゴーン容疑者が失脚したことで、これが一気に表面化するのは半ば当然だった。ルノーとの協議では今後のアライアンスの進め方や資本構成についての見直しも日産側は求めているもようだ。

 資本構成を見直すことはそう簡単ではないにせよ、今後、日産とルノーの力関係を決めることになるのは、トップ人事だ。ルノー・日産BVのトップに誰がなるのかにかかっている。

コメント14件コメント/レビュー

『ボトムアップ』型は『カイゼン』には向いているが、『改革』までは出来ない。近年の企業には次から次へと社内改革が必要なのに、日本では遅々として進まない会社が多い。例外はあるが非常に少ない。この記事には書かれていないが、日本の文化として『先輩・後輩』の関係がある。私は学生時代体育会のクラブに所属していたが、1年先輩というだけで『お前ら』と矢鱈と小突き回されたのを覚えている。同輩の誰かが、腕立て伏せで遅れたと言っては追加の訓練が課されたり、場合によっては学帽で1年生全員頭を叩かれたりした。『連帯責任!』が口癖だった。これは極端ではあるが、日本の文化を端的に表している。先輩には『絶対服従』。この考えは大分薄まったとは言え、未だに日本文化の底に綿々と流れている『悪しき伝統』といえる。『トップダウン』型の人材を育てるには、先ずは『個人主義』を育てるのが良い。百人の会合で、他の99人と違う意見でも堂々と発表し、意見の違う99人に語りかけ論破するような交渉術を身に付ければ『トップダウン』型の人材は育つ。残念ながら、今までは『長いものには巻かれろ』や『郷に入らば郷に従え』式に多数に合わせて自分の意見を自ら殺してしまう人がほとんど。個人主義が未熟な所以だ。更に、『民主主義=多数決』と思っている人達も多過ぎる。少数意見の中に優れたものがあっても埋没させてしまう。少数意見であっても、耳を傾け理解しようとする姿勢が民主主義の基本だと再認識させることは基礎教育の責務だと思う。世界と戦える十分な人材が育ってくるには改革と時間が必要だ。(2018/12/01 10:19)

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「ゴーン事件で露呈した「日本の危機」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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『ボトムアップ』型は『カイゼン』には向いているが、『改革』までは出来ない。近年の企業には次から次へと社内改革が必要なのに、日本では遅々として進まない会社が多い。例外はあるが非常に少ない。この記事には書かれていないが、日本の文化として『先輩・後輩』の関係がある。私は学生時代体育会のクラブに所属していたが、1年先輩というだけで『お前ら』と矢鱈と小突き回されたのを覚えている。同輩の誰かが、腕立て伏せで遅れたと言っては追加の訓練が課されたり、場合によっては学帽で1年生全員頭を叩かれたりした。『連帯責任!』が口癖だった。これは極端ではあるが、日本の文化を端的に表している。先輩には『絶対服従』。この考えは大分薄まったとは言え、未だに日本文化の底に綿々と流れている『悪しき伝統』といえる。『トップダウン』型の人材を育てるには、先ずは『個人主義』を育てるのが良い。百人の会合で、他の99人と違う意見でも堂々と発表し、意見の違う99人に語りかけ論破するような交渉術を身に付ければ『トップダウン』型の人材は育つ。残念ながら、今までは『長いものには巻かれろ』や『郷に入らば郷に従え』式に多数に合わせて自分の意見を自ら殺してしまう人がほとんど。個人主義が未熟な所以だ。更に、『民主主義=多数決』と思っている人達も多過ぎる。少数意見の中に優れたものがあっても埋没させてしまう。少数意見であっても、耳を傾け理解しようとする姿勢が民主主義の基本だと再認識させることは基礎教育の責務だと思う。世界と戦える十分な人材が育ってくるには改革と時間が必要だ。(2018/12/01 10:19)

グローバル化だとか言っても外国人の受け売りでしかないしのだから国際的に通用する経営人材がいないのならば無理して国際社会で勝負する必要はない。ゴーン事件というが、役員報酬の虚偽記載ごときで逮捕するなら、日本の政治家は政治資金規正法違反で全員逮捕拘禁されなきゃ法治国家とは言えないね。まー、今の日本は到底法治国家と言えるような状態じゃないけどな。(2018/12/01 03:31)

たぶんですね、プロの日本人経営者が少ないのが問題というよりは、日本の会社をプロの経営者(国籍不問)が経営できないことが問題なのではないでしょうか?
仮に超一流の日本人プロ経営者がいたとして、日本の企業の経営を任されたとして、結局追い出されてしまうような気がしてなりません。そんな日本企業がたくさんあるのではないかと感じます。(2018/11/30 21:41)

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