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プーチン出馬宣言と協調減産延長の密接な関係

2018年、サルマン国王はロシアに続き米国も訪問へ

2017年12月21日(木)

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ロシアのプーチン大統領は来年の大統領選に出馬宣言した。背景には石油を取り巻く国際情勢がある(写真:Abaca/アフロ)

 サウジアラビアが主導する石油輸出国機構(OPEC)とロシアが主導するOPEC非加盟産油10か国は、2017年11月30日、原油価格維持のための協調減産を18年末まで9か月間延長することを決めた。また、12月6日、ロシアのプーチン大統領は、18年3月に予定されている次期大統領選への出馬を明言した。

 協調減産延長と大統領選出馬宣言、一見無関係に見えるが、実は両者には密接な関係がある。そして、サウジとロシアの石油市場における協調関係は、短期的にも、長期的にも、両国の存立にとって大きな意味を持っている。

 本稿では、今回の協調減産延長を手掛かりに中心に、サウジ・ロシア・米国、三大産油国間の「奇妙で微妙な三角関係」を考えてみたい。

協調減産の延長

 11月30日、ウイーンのOPEC本部において、午前中、第173回OPEC定例総会が開催されるとともに、引き続き、午後、OPECとロシア・オマーン・メキシコ等OPEC非加盟産油10カ国の閣僚級合同会合が開催され、17年初めから18年3月までの予定で実施されている協調減産を18年末まで9か月間延長することで合意した。併せて、18年6月の次回OPEC総会と閣僚級合同会合で、国際石油市場の展開を踏まえ、追加措置の必要性等について、見直しを行うこととした。そして、減産の順守等双方の合意事項は、「共同宣言」として発表された。

 減産合意自体は、10月半ばの時点から方向性としては合意されており、市場関係者も想定内の結果として、受け止められた。会議後も、国際石油市場では、原油価格は大きくは反応することはなかったが、決定を先取りする形で上昇しており、米国WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格は50ドル台後半、中東ドバイ原油スポット価格は60ドル前後で引き続き高止まりしている。

シェール革命が変えた石油市場

 そもそも、17年初めからの協調減産は、原油価格を立て直すために、実施された産油国間の協調行動である。米国の新型石油「シェールオイル」の増産に対抗するために、14年末のOPEC総会において、OPEC加盟国は「シェア戦略」を発動、対抗増産を行い、生産コストの高いシェールオイルに価格戦争を挑んだ。

 その結果、14年夏頃の100ドル水準から、15年初からの2年間に渡り50ドル以下の水準で低迷。16年春には一時30ドル割れした。当初、50ドル程度まで原油価格が低下すれば、シェールオイルの生産は激減すると見られていたが、シェールオイルの価格競争力は予想以上に強く、新規開発は停滞したものの既存のものは大きく減産されることはなかった。

 そのため、原油価格低下による国家財政収入の減少に苦しむ多くの産油国が、サウジとロシアの呼びかけに応え、自由生産を前提とするシェア戦略を修正し、一定水準での原油価格維持のために生産削減を実施した。

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「プーチン出馬宣言と協調減産延長の密接な関係」の著者

橋爪 吉博

橋爪 吉博(はしづめ・よしひろ)

一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター調査役

一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター調査役。三重県津市出身。中央大学法学部卒。1982年石油連盟入局。1988年外務省出向(在サウジアラビア大使館二等書記官)。1991年石油連盟復帰、流通課長、企画課長、広報室長等を経て、2016年5月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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