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再エネの運転開始期限制度を弁護士が解説

固定価格買取制度(FIT)にまつわる新たな留意点

  • 川本 周=西村あさひ法律事務所・弁護士

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2018年9月13日(木)

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 固定価格買取制度(FIT)に太陽光発電への運転開始期限制度が設けられておよそ2年が経過した。そして、この4月からは風力やバイオマスといった他の再エネ案件も対象となった。FIT制度下の再エネ全般について、長期未稼働を防止するための方策が整いつつある。では、運転開始期限の制度はどのように運用されているのか。再エネ発電事業者が留意すべき点とは。西村あさひ法律事務所の川本周弁護士に解説してもらった。

【質問】運転開始期限制度とは、どういうものですか。

【回答】発電設備からの電力供給開始が「運転開始期限日」を越えると、固定価格買取制度(FIT)に基づく買取期間が短縮されるというものです。以前は太陽光発電にのみ導入されていた制度でしたが、2018年4月以降は、風力発電やバイオマスなど、FITの対象となる再エネ電源すべてに適用されています。

 運転開始期限日は、FITの認定を受けた日からの期間によって定められています。太陽光は3年、風力は4年、水力は7年、地熱は4年、バイオマスは4年が原則です。ただし、環境影響評価法に基づく環境アセスメントを実施している風力と地熱については8年とされるなどの例外があります。

 また、10kW未満の太陽光は、やや異なる制度となっています。1年以内に電力供給を開始することを条件としてFITの認定を受けているため、この期限を越えてしまった場合にはFIT認定自体が取り消されるためです。

【質問】既にFIT認定を取得している案件にも適用されるのでしょうか。

【回答】運転開始期限の制度は、太陽光とそれ以外の再エネとで導入時期が異なり、適用される発電事業計画の範囲も異なるので注意が必要です。

 太陽光は、2016年8月1日以降に接続契約を締結した案件が対象です。FIT認定の取得が、2016年8月1日より前であっても、接続契約の締結時点によっては運転期限の対象となります。

 風力など、その他の再エネについては、2018年4月1日以降にFIT認定を取得した発電事業が対象です。2017年度以前にFIT認定を取得した案件には適用されません。

【質問】みなし認定の場合はどうなるのでしょうか。2016年度以前に旧FIT法の設備認定を受けて、電源接続案件募集プロセスに参加していた場合、プロセスの終了後の接続契約締結の時点で、新しいFIT法の事業計画の認定を受けたとみなされます。みなし認定が2018年4月以降になる風力発電案件の場合、運転開始期限の適用対象となるのでしょうか。

【回答】この点は少しややこしいのですが、結論としては、運転開始期限は適用されません。FITの調達価格や調達期間を定めた経済産業省の通達、いわゆる価格告示の規定では、例えば風力発電の場合、2018年度以降の調達価格・調達期間を定めた条項には、運転開始期限に遅れた場合の調達期間の短縮が規定されています。

 しかし、風力発電の2017年度までの調達価格・調達期間を定めた条項には、運転開始期限に遅れた場合の規定はありません。また、水力・地熱・バイオマスについては、2017年度以降の調達価格・調達期間を定めた条項にのみ運転開始期限の規定があり、2016年度までの条項には運転開始期限の定めはありません。

 みなし認定案件は、2016年度以前の調達価格が適用されることを想定しているものが多いと思われますが、2016年度以前の調達価格が適用される風力・水力・地熱・バイオマスでは、調達期間の規定に運転開始期限の定めがないことから、運転開始期限による買取期間の短縮はありません。

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