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英メイ首相のEU離脱通告は秒読み段階に

交渉が2年で終わるかは限りなく不透明

2017年3月15日(水)

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 英上院が3月13日、EU(欧州連合)との離脱交渉を開始する権限をテリーザ・メイ首相に与える法案を可決した。これにより、メイ首相はいつでもEUに対して離脱を通告できるようになった。議会の外ではEU離脱法案に反対する人々が多数集まった(写真:ロイター/アフロ)

 世紀の国民投票から約9カ月。離脱に向けた交渉の開始が、いよいよ秒読み段階に入った。

 英上院は3月13日、EUとの離脱交渉を開始するため「リスボン条約50条」を発動する権限をメイ首相に与える法案を可決した。14日の正式な承認手続きを経れば法律として成立する。これにより、メイ首相はEUに対していつでも離脱を通告できるようになる。

 メイ首相は当初、同法案が成立した直後にEUに対して離脱を通告すると見られていた。しかし、ここに来て、英メディアは3月の最終週に通告する可能性が高いと報じている。英EU離脱担当相を務めるデービッド・デービス氏は「議会は今日、EU離脱手続きに関するお墨付きを政府に対し正式に与えた。我が国はこれから、我々の世代で最も重要な交渉に入ろうとしている」と意気込みを語った。

予定通り3月に離脱通告

 英国の最高裁判所にあたる高等法院が今年1月に「離脱には議会の承認が必要」との判決を下して以降、英政府は異例のスピードで法案を準備、議会の承認を取る手続きを進めてきた。離脱法案は、わずか数ページ。承認作業を優先させ、「3月までに離脱を通告する」従来通りの計画を厳守する方針を貫いた。

 下院での承認は順調に進み、当初は、早ければ3月上旬に英国議会の承認が得られると見られていた。ところが、上院が2度、修正を提案し、下院に差し戻す事態が起きた。

 上院が修正を求めたのは、英国内に住むEU加盟国の国民が持つ権利の保障と、離脱をめぐるEUとの最終合意について上院と下院それぞれが採決するというものだ。ただし、英政府は上院の修正案をいずれも受け入れず。下院は、上院に優越する議会権限を利用し、修正案を原案に戻して再可決。再び原案を提出された上院は、これを受け入れる形で可決した。

7兆円超の「手切れ金」を巡り火花

 EU側も離脱交渉に向けて準備を進めている。3月9日と10日にブリュッセルで開催されたEU首脳会議後の記者会見で、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は「4月6日にも臨時EU首脳会議を開く」と述べた。EU本部のあるブリュッセルでは、離脱交渉に向け数百人のスタッフが既に待機しているとの指摘もある。

 既に、離脱通告後を想定した争点も浮かび上がってきている。

 目下のところ大きな注目を集めているのは、英国が拠出してきたEUの予算分担金の扱いだ。もともと、火種はあった。英国のデービット・キャメロン前首相は、EUが2013年に組んだ2020年まで7年間にわたる予算計画に合意。これを根拠に、EU側は「英国は2019年と2020年度の予算として合計124億ポンド(約1兆7000億円)を支払う義務がある」との見解を示していた。

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「英メイ首相のEU離脱通告は秒読み段階に」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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