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英自爆テロ、懸念されるEU離脱後の治安協力

テロ対策や治安情報の共有が大きな争点に

2017年5月25日(木)

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5月22日にマンチェスターで起きた自爆テロ事件後、英国各地で犠牲者を追悼する集会が開かれた(写真:Anadolu Agency)

 またしても、英国で悲劇が起きた。

 英中部マンチェスター中心部のイベント会場で5月22日に発生した爆弾テロで、少なくとも22人が死亡し、59人が負傷した。今年3月にロンドンの国会議事堂近くで起きたテロの犠牲者数を上回ったこと、そして、8歳の子供を含む未成年者が犠牲者に多数含まれていたことに、英国全土が衝撃を受けている。

 テリーザ・メイ首相は翌23日、事件が起きたマンチェスターの現場を訪れるとともに、2度にわたって緊急の閣僚会議を開催。治安対策に追われた。同日夜、英国民に向けて読み上げた声明で、「テロリストが勝つことは絶対にない」と述べ、今後もテロと断固戦い続けることを強調した。

 一方で、テロに対する警戒レベルを現在の「シビア(厳しい)」から1段階引き上げ、「クリティカル(危機的)」にしたことを発表。これで英国の警戒レベルは5段階の最上位となり、今後もテロの標的となる可能性が高いことを国民に伝え、警戒するように呼びかけた。

 英国でテロの警戒レベルが最高位に引き上げられたのは、2007年以来のことだ。今後は、繁華街などの公共の場所だけでなく、コンサートやサッカーの試合などのイベントに、軍を配備する方針を表明した。

 犯行に及んだと見られる男は、サルマン・アベディ容疑者、22歳。テロを実行すると同時に自爆し、正式な身元は現時点でも特定されていない。英BBCなどによると、同容疑者はマンチェスター生まれで、両親はリビアからの移民だと報じられている。いわゆる、ホームグロウンテロの可能性が高い。

 警察はアベディ容疑者の単独犯行か、他にも仲間がいるのかを追っている。23日には、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。ただし、アベディ容疑者との関係は今のところ分かっていない。

  23日、マンチェスター市庁舎前で犠牲者を追悼する集会が開かれ、数千人の参加者が犠牲者に黙とうを捧げた。主催者は「我々はマジョリティー、彼ら(テロリスト)は少数派」と呼びかけた。市庁舎や公共施設には半旗が掲げられた。

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「英自爆テロ、懸念されるEU離脱後の治安協力」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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