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「選択と集中」は罪

60代が承認するアイデアで世界は変わらない

2018年3月27日(火)

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 前回扱ったMakeblockは、シリコンバレーの投資会社HAXの出身だ。HAXはアクセラレータという形式の投資会社だ。「伸びそうなアイデアを持った若手起業家に起業資金を出資し、起業の仕方や社会での生き残り方を伝え、会社を成長させることで投資資金を回収する」という投資ビジネスをしている。このアクセラレータという投資モデルが「シリコンバレーや深圳では、これまでにない変わったビジネスが多く生まれてくる」マスイノベーションを生む要因の一つになっている。

2014年にHAXを訪ねたとき。パートナーのベンジャミンがプレゼンしてくれた。彼らはその後2017年までに深圳内で2回引っ越し、今では数倍のスペースになっている (写真:野尻 抱介)

 僕はHAXのシリルやベンジャミンといった創業者たちと、「なんであんなスタートアップ選んだの?」みたいな話をしたことがある。彼らは「タカス、当たる確信のあるアイデアがあるなら、支援サービスをするのではなくて、自分たちで起業するよ」と返してきた。

 もちろん彼らも商売だから、彼らの発表している資料にはポジティブな事ばかり書いてあり、まるでHAXから投資されれば必ず成功するように読める。でも、資料にない大前提として彼らはベンチャー投資家だ。ベンチャー投資家とは、「いまないビジネス」に投資する人たちだ。

 創業者シリル・エバースワイラーは、「投資は直感に基づいている。起業する前のベンチャーは、数値や客観的データで価値が計れるわけがない」とフォーブスのインタビューに答えている。そういう直感ベースの投資は、当たりはずれはもちろんあるが、当たるととにかく大きい。みんなの思惑が外れたときにこそ世界が変わる。天動説と地動説のようなもので、他の誰も賛成しないアイデアには価値がある。

 面白い人、変わったことを始める人はけっこう世界中にいるけど、前例のない、予測のつかないことに出資するのは難しい。ベンチャービジネスは多くが失敗する。誰でも失敗するのはいやだ。そこにお金を突っ込んでパーにしちゃった担当者になるのも嫌だ。なので多くの投資会社が「投資するかどうか」はなるべく責任を分散するように会議を開いて決めようとする。

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「「選択と集中」は罪」の著者

高須 正和

高須 正和(たかす・まさかず)

メイカーフェア深圳など運営

1974年生まれ。アジアで行われるメイカーフェアに世界一多く参加し、深圳・シンガポールでは運営に携わる。スイッチサイエンス(株)の社員として、現在、中国深圳在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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貧乏な家に育ったから、とにかくお金に飢えていた。

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