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役員兼演奏家は「4回の脱皮」で育った(下)

パナソニック執行役員 小川理子さん

2018年6月5日(火)

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 日本における女性リーダーの育成は先進国のなかで大きく後れをとっている。企業内でどのような経験を積んだ女性が、役員に就いているのか。どのような「一皮むける経験」がリーダーシップを育むことにつながったのか。キャリアの軌跡をつぶさに辿ることで、企業内での女性リーダー育成のヒントを探る。

 第4回目は、パナソニック執行役員の小川理子(みちこ)さん(55)。高級オーディオ機器「テクニクス」を2014年に復活させた責任者であり、ジャズ演奏家として活動することでも知られる。スポットライトを浴びるまでに、本人いわく「4回の脱皮」経験があったという。その軌跡を辿ってみよう。

小川理子

 1986年慶應義塾大学理工学部卒、松下電器産業(現パナソニック)入社。音響研究所、マルチメディア開発センターでの研究開発を経て、2001年eネット事業本部へ。08年社会文化グループに異動。11年同社理事就任。14年にアプライアンス社でテクニクス復活の責任者となり、15年にパナソニック執行役員に就任。2017年アプライアンス社副社長。現在は技術担当(兼)技術本部長、テクニクス事業推進室長

小川理子さん
キャリアチャート

CSRの責任者として、東日本大震災の対応に奔走する

 小川理子さんの4度目の脱皮は、40代半ばでCSR部門に異動したことが契機となった。「ものづくり」から「サービス」へ、そして「CSR」へ。これまで経験してこなかった世界で、新たな視点を得ることになる。

 「そもそもCSRって何だろう?」。新しい部署での仕事は、そんな自問自答から始まった。欧米から輸入された考えではあるものの、松下幸之助の創業理念に立ち返ってみると、企業には社会貢献の使命があると説いている。「企業は社会の公器である。したがって社会とともに発展していくものでなければならない」という言葉もそのひとつ。陰徳とばかり「社会貢献」と唱えてこなかっただけのこと。そこで、自社のブランドコミュニケーション、社会貢献活動を本業に近づけたところで実行しようと旗振りを始めた。

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「役員兼演奏家は「4回の脱皮」で育った(下)」の著者

野村浩子

野村浩子(のむら・ひろこ)

ジャーナリスト・淑徳大学教授

日経ホーム出版社(現日経BP社)で「日経WOMAN」編集長、女性リーダー向け雑誌「日経EW」編集長などを歴任。日本経済新聞社・編集委員などを経て、2014年4月から、淑徳大学人文学部表現学科長・教授。財政制度等審議会委員など政府審議会委員も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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