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「植物卵」マヨネーズで地球を救う?

次世代の食はビッグデータで進化する

2017年5月29日(月)

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米西海岸で話題の「植物肉バーガー」の味は、“ほぼ肉”のような食感と風味だった。だが、「フェイク(偽)フード」は植物肉だけではない。「植物卵」で作ったマヨネーズなども、既に米国の大手スーパーの店頭に並んでいる。地球を救うことを目指した商品というが、おいしいのか?

 「植物肉」を開発している米ビヨンド・ミート(正式社名はサベージ・リバー)や米インポッシブル・フーズと並び、この分野の成功事例と言われてきたのが、米ハンプトン・クリークだ。同社は植物性タンパク質を使い、マヨネーズやクッキーなど卵を使った製品の代替品を「Just(ジャスト)」というブランドで展開している。いわば「植物卵」製品の開発会社で、マヨネーズを販売している既存の大手メーカーや卵業界から反発を受けたり、アグレッシブなマーケティング姿勢が物議を呼んだりと、何かと注目を集める存在だ。その本社を訪れた。

 かつて、サンフランシスコ名物のクッキー工場だったビルを改装したというオフィスは、一風変わっていた。仕切りがなく開放的な職場は、シリコンバレーの企業を彷彿とさせる。だが、奥には様々な容器が並ぶキッチンがあり、別の一角には製薬会社が使う実験装置が複数台、並んでいる。まるで、IT、食品、製薬という3つの産業を融合したかのようなオフィスである。

 創業者でCEO(最高経営責任者)のジョシュ・テトリック氏は、学生時代にアフリカを放浪し、貧困や地球温暖化といった社会課題の解決を志したという。だが、テトリック氏は失望した。「NPO(非営利組織)にも関わりましたが、スピードが遅く、インパクトも小さかった。そのため、自分で事業を起こし、ビジネスを通じて社会課題の解決を目指すことにしたのです」とテトリック氏。事業として選んだのが、健康や環境など多くの社会課題と深く結びついているにも関わらず、イノベーションが停滞していた食の分野だった。

ハンプトン・クリーク創業者のジョシュ・テトリックCEO(写真:林幸一郎)

 「既存の食料システムには大企業の既得権や政府の補助金などが絡み、変革は容易ではありません。だからゼロからシステムを再構築しようと考えました」とテトリック氏は話す。手法はビヨンド・ミートなどと同様、既存の食品の分子構造を解析し、より健康で環境に優しい成分で再構成することだ。

 目を付けたのが、鶏卵だった。動物愛護の観点から工業化した養鶏に批判が強まり、放し飼いにした鶏から卵をとる動きが広がっている。それに伴い価格が上昇。鶏卵と同様の機能を発揮する植物性タンパク質を使った商品を開発できれば、競争力を発揮できると考えた。

 既に、同社の製品は米ウォルマート・ストアーズを含む主要大手スーパー各店舗で販売されているほか、約3300の公立学校や500以上の大学の食堂などで採用。テトリック氏は、「おいしい上に価格も手頃。もはやベジタリアン向けのニッチ商品とは言えません」と強調する。ライバルは、英蘭ユニリーバやスイスのネスレ、米クラフト・ハインツ・カンパニーといった巨大企業だ。

 果たして、その味やいかに。まず、試したのが、卵の代わりにエンドウ豆の植物性タンパク質から作られたマヨネーズである。キュウリやパプリカなどの野菜につけて食べてみた。

コメント5件コメント/レビュー

人類は主食を糖質におきかえてきた(その前は脂質やたんぱく質が主)という経緯があるように、長期の食べ物がかわること例はあるけど、肉が食いたい分を植物たんぱくにするという例はちょっとない(中華のだまし肉くらいか)ので、トレンドとして定着するかどうかはちょっとわからない感があります(もっと別の形態に栄養補給方法がおちつくことだってありそう)。
いずれにしてもダイエット方面からですが代替肉研究や提案は2,30年以上、なんどもなんども出て来たけど実用化はされてきませんでした。ですから、今回のこれも、実用化、大衆化についてはかなり眉唾で見ています。(2017/05/30 07:53)

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「「植物卵」マヨネーズで地球を救う?」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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人類は主食を糖質におきかえてきた(その前は脂質やたんぱく質が主)という経緯があるように、長期の食べ物がかわること例はあるけど、肉が食いたい分を植物たんぱくにするという例はちょっとない(中華のだまし肉くらいか)ので、トレンドとして定着するかどうかはちょっとわからない感があります(もっと別の形態に栄養補給方法がおちつくことだってありそう)。
いずれにしてもダイエット方面からですが代替肉研究や提案は2,30年以上、なんどもなんども出て来たけど実用化はされてきませんでした。ですから、今回のこれも、実用化、大衆化についてはかなり眉唾で見ています。(2017/05/30 07:53)

蛋白質だけ取れればよいというものではなく、古い実験ではありますがトウモロコシからとれる蛋白質「ツェイン」を与え、動物由来の蛋白質を与えなかった実験動物が臓器変形を起こしたという話からは、必須アミノ酸の欠乏自体が次の病気の原因ともなることが伺われます。
植物肉バーガーもそうですが、動物由来のものが「食べたくない」「食べられない」人はそれで良いとして、低価格化のために植物由来に切り替えていくことは、選択の余地がない(特に低所得層の)人にとっては生命にかかわるだけに、企業には何より栄養素としての情報を積極的に開示しつつ製品化を進めていただきたいと思います。(2017/05/29 13:06)

いくら天然の植物を使うとはいえ、素材の形が全く分からない食物では宇宙食でも食べている感覚になるのではないかと思う。元々、代用肉などの考え方の一つに、「家畜は肥育するまでに大量の植物を食べるので、世界人口がある限度を超えると食肉では賄いきれなくなるが、植物のみを人間の食料にすればまだまだ十分に賄える。」というものがあった。この記事のタイトルはそれと同じ考え方が根底にある様だが、先日の代用肉にしろ、この代用鶏卵にしろ、「値段は高いが健康的」が売り物では太り過ぎの金持ちの為の「高級食品」でしかない様に思える。そんな手の込んだものを使わなくても、日本の伝統食品である焼麩や油揚は料理の仕方で十分「肉の代用」になり得る。「地球を救う」が目的なら、手間暇かけて見た目や歯ごたえや味を、本物の肉や鶏卵に近付けないでも、「こういう食べ物が日本に昔からあって、こういう料理にすれば肉の代用に十分使える」と紹介すれば良いのではないかと思う。(2017/05/29 12:44)

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