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「オウム7人死刑」を現役大学生はどう見たか

「カルト」からの勧誘、「体験した」は3割にも

2018年7月18日(水)

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松本智津夫死刑囚(麻原彰晃)の死刑が執行された東京拘置所(写真:AP/アフロ)

 私がオウム真理教の元代表、松本智津夫死刑囚(麻原彰晃)と出家信者ら計7人が死刑執行されたとの一報を受けたのは、京都・三条大橋の上にいたときであった。この日、私は滋賀で僧侶の講習会に出講するために車で向かっていたのだが、豪雨の影響で大渋滞。鴨川の濁流を横目にテレビをつけると「麻原彰晃死刑執行」とのニュース速報が流れた。にわかに、動悸が激しくなり、なんとも言えない複雑な感情が込み上げてきた。

 私が報道に関わった最初が、まさにオウム真理教事件であった。当時は学生であったが、テレビ局の報道センターで記者のアシスタントをしていたのだ。地下鉄サリン事件現場や教団施設、坂本堤弁護士が殺害されたアパートなど、オウム関連施設を連日のように訪れた。

 スタジオでは特番が連日組まれ、私はフロアディレクターと呼ばれるスタジオでの進行役も任された。村井秀夫が刺殺された時も、坂本堤弁護士一家の遺体が見つかった時も、麻原彰晃が逮捕された時も、私はその報道に少なからず関わっていた。その後は新聞社の社会部記者として、オウム裁判の取材を続けてきた。当時のことが鮮明に蘇った。

 「アーナンダ」「ジーヴァカ」など、釈迦の弟子の名前を、「ホーリーネーム」と称して出家信者に与え、仏教を語ったオウム真理教。麻原が「修行するぞ、修行するぞ、修行するぞ」などと連呼し、ヘッドギアをつけた信者がトランス状態になっていく。

 奇しくも私自身が、浄土宗の僧侶の資格を得るための修行期間中でもあった。しかし、オウム事件が明るみになるや「出家」「修行」「ヨガ」「瞑想」などというキーワードが社会的禁忌になった。伝統仏教における修行すらも、公言するのを憚られるような状況であったのだ。ほかにも、全国にあったヨガ教室はオウム事件をきっかけに、ほぼ消滅した。修行があけ、丸坊主姿で下界におりてきた私は、そうした社会の目線を気にして、俯き加減で町を歩いた記憶がある。

コメント12件コメント/レビュー

サリン事件発生した時点で’あのサティアンでサリンを製造していたグループだ’とすぐおもった。
2,3の週刊誌で前年の秋頃から報道されて長野県でも軍事訓練の様子がレポートされていた。
それなのに東京であんな悲惨な事件が発生するまで、警察が逮捕しないのは不思議だった。それに
オームのメンバーが選挙に立候補したのは滑稽だった。オカルトっぽい宗教グループは最終的に
国会進出して国を乗っ取る計画に落ち着くので、今後は宗教がらみで立候補する宗教グループの動向をよくよく監視してほしいと常々思っている。(2018/07/20 18:46)

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「「オウム7人死刑」を現役大学生はどう見たか」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

ジャーナリスト、浄土宗僧侶

1974年、京都市生まれ。新聞記者、日経ビジネス記者、日経おとなのOFF副編集長などを歴任後、2018年に独立。「宗教と社会」をテーマに取材を続ける。正覚寺副住職、浄土宗総合研究所嘱託研究員、東京農業大学非常勤講師。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

サリン事件発生した時点で’あのサティアンでサリンを製造していたグループだ’とすぐおもった。
2,3の週刊誌で前年の秋頃から報道されて長野県でも軍事訓練の様子がレポートされていた。
それなのに東京であんな悲惨な事件が発生するまで、警察が逮捕しないのは不思議だった。それに
オームのメンバーが選挙に立候補したのは滑稽だった。オカルトっぽい宗教グループは最終的に
国会進出して国を乗っ取る計画に落ち着くので、今後は宗教がらみで立候補する宗教グループの動向をよくよく監視してほしいと常々思っている。(2018/07/20 18:46)

「誰かに救いを求めたい」そう思う気持ちが、心の拠り所としての「宗教」の姿なんではないかと思います。
しかし、日本の歴史を振り返れば、戦前に天皇を「神」とあがめ戦争に突き進んだように、「心の拠り所」が、いつしか心の弱さに付け込むカルトになってしまうのではと思います。
それは何も宗教に限ったことではなく、ムラをはじめとし同調を強く求める日本人に特有(2018/07/18 18:13)

ほー、人世で最も左派な時代であるはず学生ですら死刑に賛成ですか。

いやな社会だな。(2018/07/18 16:15)

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