• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

AIBOの葬式に密着

ルンバ、AIスピーカーが弔われる日

2018年11月26日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 それは今まで見たことのない、奇妙なペット葬だった。100匹以上の動かなくなった「犬」が本堂に設けられた祭壇にずらりと祀られている。住職の読経が始まると、喪服を着た参列者が神妙な表情で焼香をしていく。

 千葉県いすみ市の日蓮宗光福寺で執り行われたのは、「AIBO(アイボ)」の葬式だ。AIBOとはソニーが生んだ犬型のロボットである。AIBOの葬式は2015年から始まり、私が訪れた2018年4月26日で6回目を数えた。ペット葬もここに極まれり、という印象である。

 2年前、初めての葬式の時に弔われたAIBOは17台だけだった。だが、回数を重ねる度に供養されるAIBOの数は増えていった。2017年6月の5回目の葬式では100台を超え、今回は114台に「引導」が渡された。袈裟を着た2体のAIBOが「南無妙法蓮華経」と、お題目を唱えるパフォーマンスも行われた。

 しかし、生命体ではないロボットにたいして、葬式をあげるとはどういうことか。話は初代AIBOが誕生した20年ほど前に遡る。

コメント8件コメント/レビュー

中学生の時だったか、社会科の資料集という副読本に、高度成長時代のオートメーション化についての解説で、大きな組み立て工場に並んだアームロボットの一台一台にネームプレートがついており、名前が付けられている写真が載っていた。
たしか解説には「毎日作業を共にするロボットにはそれぞれ名前がつけられている。“彼ら”は仲間として工員たちから大切に扱われた。」というような記述があった。

また別の写真では、老作業員の後ろ姿と酒が供えられた旋盤があり、「定年退職で工場を去る熟練旋盤工。彼は最後に長年共に働いてきた“相棒”と酒を酌み交わし、労をねぎらい合った。」といった、殺風景な工場の写真とは思えないほど叙情的な解説文で、とても印象的だったのを覚えている。

日本人は昔から無機質なものに対してもこうした意識を持っているのだと思う。
子供がオモチャや道具を投げたり粗末に扱うと、「◯◯がかわいそうだよ。」「◯◯が痛いと言っているよ。」などと嗜めたりするのは日本だけだろうか?と思った。(2018/11/30 01:30)

オススメ情報

「きょうの坊主めくり」のバックナンバー

一覧

「AIBOの葬式に密着」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

ジャーナリスト、浄土宗僧侶

1974年、京都市生まれ。新聞記者、日経ビジネス記者、日経おとなのOFF副編集長などを歴任後、2018年に独立。「宗教と社会」をテーマに取材を続ける。正覚寺副住職、浄土宗総合研究所嘱託研究員、東京農業大学非常勤講師。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

中学生の時だったか、社会科の資料集という副読本に、高度成長時代のオートメーション化についての解説で、大きな組み立て工場に並んだアームロボットの一台一台にネームプレートがついており、名前が付けられている写真が載っていた。
たしか解説には「毎日作業を共にするロボットにはそれぞれ名前がつけられている。“彼ら”は仲間として工員たちから大切に扱われた。」というような記述があった。

また別の写真では、老作業員の後ろ姿と酒が供えられた旋盤があり、「定年退職で工場を去る熟練旋盤工。彼は最後に長年共に働いてきた“相棒”と酒を酌み交わし、労をねぎらい合った。」といった、殺風景な工場の写真とは思えないほど叙情的な解説文で、とても印象的だったのを覚えている。

日本人は昔から無機質なものに対してもこうした意識を持っているのだと思う。
子供がオモチャや道具を投げたり粗末に扱うと、「◯◯がかわいそうだよ。」「◯◯が痛いと言っているよ。」などと嗜めたりするのは日本だけだろうか?と思った。(2018/11/30 01:30)

昔から針供養が有るので、ロボットから始まった習慣ではないように思います。
物を供養するという習慣は日本独特なのですかね?(2018/11/28 15:45)

葬儀というのは死んだ人の為でもあるが、残された者の鎮魂のためにある。それは人であろうがモノであろうが、日本人が長らく行ってきた風習。針供養、人形供養なににでも供養があるのは、八百万の神を教える神道があるからでしょう。唯一神の宗教観を持つ人々には理解できなくて当然。こんなことアイボの葬式を観て初めて気付いたというのはこの記事を書いた方は、世の中を観る目が無さすぎるのではないかと心配になる。(2018/11/26 13:19)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

影響力がある方々の発信力や突破力につないで実現にこぎ着けるほうが多かった。

保岡 興治 元法相、自民党憲法改正推進本部特別顧問