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DMM片桐社長「RADWIMPSは最初からイケてた」

スタートアップを買いまくる目利き力

2017年7月3日(月)

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 日経ビジネス7月3日号では「失敗しないスタートアップ 協業する大企業へ10の心得」と題した特集を掲載した。大手企業によるCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の設立やスタートアップへの出資、新しいビジネスモデルを模索する両者の協業が広がる一方、提携のあり方を巡っては課題も多い。組織が硬直化しがちな大企業がイノベーションを起こすためにスタートアップの発想や熱意をどのように取り込み生かすか、まさにこれからその真価が問われている。

 今回の特集では、多くの大企業やスタートアップへの取材を通じ様々な意見を聞くことができた。なかでも特に異彩を放っていたのが、今年1月に総合ネット大手企業のDMM.com(東京都港区)の社長に就任した片桐孝憲氏だ。2007年に立ち上げたイラスト投稿サイト「pixiv(ピクシブ)」を世界的なサービスに育て上げた後、DMMの総帥である亀山敬司会長からスカウトされ転身した。

 自らを「コレクター」と称し、イノベーションを生む可能性のある有望なスタートアップや人材を獲得するべく積極的にM&A(合併・買収)を仕掛ける片桐氏。大企業とスタートアップの関係性や経営者がどのように振舞うべきか、片桐氏に語ってもらった。

大手企業とスタートアップの提携や協業が広がっています。特にネット業界ではその動きが顕著ですが、まず片桐さんは大手とスタートアップの関係性について、どのように考えておられますか。

かたぎり・たかのり 1982年、静岡県生まれ。大学中退後、2005年に起業。07年に立ち上げたイラスト投稿サイト「pixiv」を同分野で世界有数のサービスに育てる。DMM.comの亀山敬司会長にスカウトされ、2017年1月から同社社長。(写真:竹井俊晴)

片桐孝憲DMM.com社長(以下、片桐):そもそも、ネット業界自体が昔みたいに低コストで事業を立ち上げて、成長させていくのが難しくなってきている。スマートフォン(スマホ)のアプリもそうですが、少人数で事業を作って運営する上で、10年前であればサーバーやインフラの工夫をしておけば何とかなったものが、今はユーザーを集めることにものすごくコストがかかるんですよ。

 プロダクトは作れるけど、それを成長させるには相当な資金が必要。だから、VR(仮想現実)でも何でも、作ったばっかりの会社が戦える市場じゃなくなってきている。だけど、一方で矛盾かもしれないけど、僕自身は結局何かを生み出したり、リーダーとして大きな成果をあげたりする人って、既存の社内組織より社外からの方が生まれやすいと思っているんです。

既存の組織から新しいものが生まれにくい、という考え方は以前から感じていたのですか。

片桐:僕はピクシブの時からそう思っていたのですが、やはり社員にとっては既存事業のオペレーションをいかに回していくかということが一番求められるわけです。別にもともと新規事業を立ち上げる前提で社員を採用しているわけではないし、突然社内で起業を増やせといったって厳しいですよ。そうした意識を強く持っている人材を社内で見つけるのも難しいしね。

しかし、ネット業界は特にそうですが、社内からどんどん新しいイノベーションを生み出していくという声は多いですよね。

片桐:そうなんですよ。みんなそう言うじゃない(笑)。言うんだけど、実際海外を見ても、歴史を見てもそんなこと起こってないですよね。グーグルだって「アンドロイド」をはじめ、ほとんどが外部からとってきたプロダクトでありサービスなわけでね。(内部からイノベーションを起こすという意見は)なんとなく、ピンとこないんですよね。

新しいものを生み出せる人材を、外からどのように獲得するかということこそが重要だと。

片桐:これについては思うところがあって、そうしたイノベーションが起こせる人って人数が少ないし、逆に事業を円滑に回していくために、そんなリーダーがものすごくたくさん必要かといえばそうでもないです。あくまで適材適所なので。だから、起業家というのはある意味「天然記念物」のような珍しい存在で、その人を見つけ出して賭けることが大事だと思っています。

コメント1件コメント/レビュー

創業者を目利きするというのは、面白い話で腑に落ちた。
人の目利きも野菜や青果、骨董と同じで、実際に何度か買ってみたり、騙されたりして経験を積まなければ上手くならない、という事。ロクに経験もないのに、いきなり大型案件の買収なんかやるから、東京芝浦や郵政みたいに騙されるんでしょうね。まあ、海外の詐欺師顔なんて、なかなか分からないのかもしれませんが。(2017/07/03 12:32)

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「DMM片桐社長「RADWIMPSは最初からイケてた」」の著者

河野 祥平

河野 祥平(こうの・しょうへい)

日経ビジネス編集記者

2006年日本経済新聞社入社。社会部、消費産業部などで警視庁、ネット業界などを担当。直近では企業報道部でビール・清涼飲料業界を取材。2015年4月から日経ビジネス。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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創業者を目利きするというのは、面白い話で腑に落ちた。
人の目利きも野菜や青果、骨董と同じで、実際に何度か買ってみたり、騙されたりして経験を積まなければ上手くならない、という事。ロクに経験もないのに、いきなり大型案件の買収なんかやるから、東京芝浦や郵政みたいに騙されるんでしょうね。まあ、海外の詐欺師顔なんて、なかなか分からないのかもしれませんが。(2017/07/03 12:32)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官