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ノーベル賞田中氏「肩肘張らずに異分野に飛べ」

古い知識や技術でもイノベーションは創出できる

  • 古川 湧

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2018年7月23日(月)

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イノベーションには非凡なアイデアが必要と思われがちだ。しかし、「適切な場を用意できれば、凡人でも素人でもイノベーションを起こせます」と島津製作所シニアフェローの田中耕一氏は話す。イノベーションの創出には何が必要なのか、2002年にノーベル化学賞を受賞した田中氏に話を聞いた。

■お知らせ■

オンラインで誰もが自由に議論できるオピニオン・プラットフォーム「日経ビジネスRaise(レイズ)」では、イノベーションに関する話題を「オープン編集会議」というコーナーでRaiseユーザーの皆さんとともに議論してきました。公募した「オープン編集会議メンバー」と編集部が共同で一部の取材を実施したほか、編集方針についても議論をしました。

その内容は、本日(7月23日)発売の日経ビジネス本誌の特集「オープン編集会議で考えた イノベーションは起こせる」に反映しています。ぜひ、本誌特集をご覧いただき、特集の内容についてご意見をお寄せください。(本誌特集記事は日経ビジネスオンラインの会員無料ポイントでご覧いただけます)

特集についてのご意見こちら→日本のイノベーションは停滞している?

記事最後で新たな「オープン編集会議」プロジェクトにご参加いただく、第2期オープン編集会議メンバーを公募しております。ご応募、お待ちしております。

島津製作所シニアフェローの田中耕一氏(田中耕一記念質量分析研究所所長、写真撮影:行友重治、以下同じ)

田中さんは2002年に「高分子のソフトレーザー脱離イオン化法」でノーベル化学賞を受賞しました。同技術を発展させ、今年2月にはアルツハイマー病変の早期検出技術を発表するなど、イノベーションを起こし続けています。田中さんは「イノベーション」についてどうお考えですか。

田中耕一・島津製作所シニアフェロー(以下、田中氏):イノベーションは「技術革新」と訳されたためか、今までとは全く違ったことをやらなければいけない、と思われがちです。しかし、私はそんなに難しく考えなくてもいいんじゃないかと思っています。今までにあった古い知識や技術でも、新しい捉え方ができればイノベーションにつながるはずです。

 イノベーションを定義したヨーゼフ・シュンペーターによると、従来からあった要素を新結合させたり、新しい捉え方・活用法を見出したりすることをイノベーションとしています。

 これまで蓄えてきた知見を生かせばいいのに、レガシー(古い資産)は足かせになるから捨て去るべき、という先入観こそが良くありません。イノベーションには「技術革新」というイメージがありますが、そういう狭い範囲で捉えてしまうと、ある意味で手足を縛ってしまうのです。

 イノベーションを起こすために、新しく特別な場所を設ける必要が本当にあるでしょうか。イノベーションに必死になるあまり、呪縛のようなものにとらわれると、今まで蓄積してきた価値のあるものを生かすチャンスを自ら失ってしまいます。

これまで蓄積してきた技術や知識を生かすために、企業には何ができるでしょうか。

田中氏:特別な場所ではなく、気張らずに意見交換できる場所を用意すればいいんです。むしろ正式な会議にすると固まった思考になってしまいます。ちょっとコーヒーを飲んでリラックスした時に「最近、仕事でこういったことに悩んでいるんだ」と他部署の人に打ち明けられるような場所ならどこでもいい。

 文系、理系を問わず様々なバックグラウンドを持つ人たちが率直に意見を交換できれば、凡人や素人であっても、イノベーションは起こせます。

 重要なのは、様々な視点を持つ人たちによる「異分野融合」です。例えば今、家電メーカーなどが介護サービス事業に進出しています。島津製作所もアルツハイマー病変の早期検出法を確立しましたが、介護業界の人たちと一緒になれば、重度の要介護状態を防ぐためにはどんなことができるだろうかといった課題に対しても、意見が出てくるはずです。

 残念ながら日本の企業では、2つの部署がほんの数十メートルしか離れてないのに、没交渉というケースは少なくないと思います。

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