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「政低・経高」の世界に潜むリスク

リーマンショック10年の教訓

2018年1月11日(木)

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1月4日、米株式市場でダウ工業株30種平均が初めて2万5000ドルの大台を突破、活況に沸いた。トレーダーの男性が「ダウ 25,000」という文字の入った記念の帽子をかぶっている。(写真:ユニフォトプレス)

 2018年の世界は、「政低・経高」で始まった。世界経済は、株高や雇用改善で好調を持続し、人工知能(AI)や電気自動車(EV)化など新産業のうねりもみられる。世界同時好況の様相である。その一方で、トランプ米大統領の自国本位主義による「トランプ・リスク」が国際政治を揺るがしている。グローバル化を背景にポピュリズム(大衆迎合主義)が世界の潮流になった。問題の根は、「政低」と「経高」のギャップとその悪循環にある。「経高」に表れる金融資本主義の膨張が格差拡大をもたらす。それがポピュリズムを生み、「政低」につながる。「政低」のもとでは、金融資本主義は制御しきれず、「経高」の行き過ぎによって、崩壊リスクが累積していく。2018年はそんなリスクをはらんだ年になるだろう。

危機増幅する「トランプ・リスク」

 2018年も世界の最大のリスクは「トランプ・リスク」だろう。その特徴は、覇権国家の大統領とは思えぬ言動で、世界の地政学リスクを増幅しているところにある。北朝鮮危機と中東危機にその傾向が顕著である。

 核・ミサイル開発で世界を震撼させた北朝鮮は、平昌冬季五輪を前に南北対話に応じたが、これで北朝鮮が対話路線に転じたとみることはできない。それどころか、金正恩朝鮮労働党委員長は念頭の辞で「机には常に核兵器の発射ボタンがある」と挑発した。問題はこの挑発にトランプ大統領がツィッターで「米国の核のボタンは彼(金正恩委員長)のものよりずっと強力だ」と応じたことである。

 安易に「核ボタン」に言及したことが軽率であるのはいうまでもないが、このトランプ発言は、絶対に認められないはずの北朝鮮の核保有を暗に認めてしまった形になったのが致命的である。これでは、日米韓を含め国際社会が求めてきた「朝鮮半島の非核化」の土台が崩れることになりかねない。米国の大統領にふさわしくないトランプ氏の言動が北朝鮮危機をさらに深刻化させている。

コメント11件コメント/レビュー

下記にFOMCに関する記述を書かれた方がいらっしゃいますが反論しておきます。

今の世界的金融界(先進国に限る)で起きていることは「政策金利と株価は連動しない」という事です。
日銀最悪の総裁と言われた三重野康は1989年12月に総裁に着任後12月に公定歩合(当時の政策金利)を3.75%から4.25%に引き上げ、その後、90年3月に5.25%、8月には6%にして日本経済の息の根を止めました。
此処まではそれまでの経済理論通りでした。
もう滅茶苦茶なことをやったのですが、その後この行き過ぎた政策は是正されました。
しかし、公定歩合を0%まで下げても景気は回復しませんでした。
(最近ではとうとうマイナス金利までになった。)
経済学は結果を精査する学問ですからこういう現象は素直に受け入れるべきです。
岡部氏が好きな所謂「出口戦略」ですが、全く意味の無いことです。
今の金融資本主義経済は政策金利をどうこうしたくらいで制御できる代物ではありません。
別の理論が必要ですが、残念なことに人類は未だ理論構築が出来る程の充分な経験(致命的失敗とも言える)を蓄積していません。(2018/01/11 21:35)

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「「政低・経高」の世界に潜むリスク」の著者

岡部 直明

岡部 直明(おかべ・なおあき)

ジャーナリスト/武蔵野大学 国際総合研究所 フェロー

1969年 日本経済新聞社入社。ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、論説委員などを経て、取締役論説主幹、専務執行役員主幹。早稲田大学大学院客員教授、明治大学 国際総合研究所 フェローなどを歴任。2018年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

下記にFOMCに関する記述を書かれた方がいらっしゃいますが反論しておきます。

今の世界的金融界(先進国に限る)で起きていることは「政策金利と株価は連動しない」という事です。
日銀最悪の総裁と言われた三重野康は1989年12月に総裁に着任後12月に公定歩合(当時の政策金利)を3.75%から4.25%に引き上げ、その後、90年3月に5.25%、8月には6%にして日本経済の息の根を止めました。
此処まではそれまでの経済理論通りでした。
もう滅茶苦茶なことをやったのですが、その後この行き過ぎた政策は是正されました。
しかし、公定歩合を0%まで下げても景気は回復しませんでした。
(最近ではとうとうマイナス金利までになった。)
経済学は結果を精査する学問ですからこういう現象は素直に受け入れるべきです。
岡部氏が好きな所謂「出口戦略」ですが、全く意味の無いことです。
今の金融資本主義経済は政策金利をどうこうしたくらいで制御できる代物ではありません。
別の理論が必要ですが、残念なことに人類は未だ理論構築が出来る程の充分な経験(致命的失敗とも言える)を蓄積していません。(2018/01/11 21:35)

おっしゃる事はよく分かりましたので一点のみ。
今世界一金融緩和しているのは中華人民共和国であるのは岡部直明先生もよくご存知の事と思います。
リーマンショック(2008年9月)後の4兆元(57兆円、みずほ総合研究所調べ)にも及ぶ財政出動は言うに及ばず、報道によれば、「中国当局は2017年6月末までの国有企業の負債総額が約94兆元(約1544兆円)にのぼったと発表した。2013年2月末時点の51兆8500億元(約850兆円)と比べて81.5%増加した。」となっています。
金利が今後上がっていくとすれば大変困る国の一つは中華人民共和国だとうことは否めません。
ここに言及していただいていればもう少しコラムの質が上がっていたと思います。(2018/01/11 19:45)

政治面は他の方にお任せするとして、金融政策面から。
米国の利上げは直近統計から判断して3月は織込済、6月もその威勢をかって0.25ポイント上げて、9月は様子見して12月に上げる昨年と同じパターンを辿るとみています。問題は12月に予定通り引き上げできるか。6月の利上げまでは就任早々のパウエル次期議長に金融素人のトランプ大統領が介入することはない(というか他の火消しで精一杯)と思います。トランプ大統領だって不況期になった時の金融緩和というのり代は作っておきたいでしょうから…。
あと米国の量的緩和縮小から利上げまでは1年置いたはず。欧州も利上げには慎重で2019年半ばまで先送りされる のは十分想定の範囲内です。平成の鬼平のような無茶な真似をされる方が余程迷惑です。(2018/01/11 13:18)

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