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“サッカー”より“クリケット”を選んだ英国

BREXITの不経済学

2017年4月11日(火)

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3月29日、英国のメイ首相はEU基本条約(リスボン条約)50条を発動し、EUに対して離脱を正式に通知した。EU離脱を正式通告する書簡に署名するメイ首相 (写真:PA Photos/amanaimages)

 英国は3月29日、欧州連合(EU)離脱を正式に通知した。2年間の予定で離脱交渉が動き出す。スポーツに例えるなら、EUで愛され世界的なスポーツであるサッカーより、英連邦で普及する英国流のクリケットを英国は選んだのである。

 ポピュリズム(大衆迎合主義)を背景にしたBREXIT(英国のEU離脱)は今後、世界を揺さぶるだろう。なによりEUと外資に依存してきた英国経済にとって、BREXITは非合理な選択であり、「新英国病」の危険をはらんでいる。

大英帝国の幻想再び

 クリケットは英国や英連邦では伝統的で人気のあるスポーツである。世界100カ国以上で楽しまれているという。野球の原型ともいわれるが、日本人にはなじみは薄い。なにしろ長時間かかるから、テレビ観戦向きではない。オリンピックには20世紀のはじめに1度採用されただけで、姿を消している。世界的なスポーツであるサッカーに比べると、英国色の濃い特異な存在といわざるをえない。

 BREXITは英国がサッカー(コモン・マーケット)からクリケット(コモン・ウエルス=英連邦)に逆戻りすることを意味する。英国が欧州統合の原点である欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)に加わらず、EUの前身である欧州経済共同体(EEC)にも参加しなかったのは、英連邦の存在があったからだった。英国にとって「欧州」は貿易関係が深い英連邦、そして米英関係に続く第3順位だった。「欧州合衆国」構想を提起したチャーチル首相も欧州について「With not in」(共にであり、中にではない)と述べている。

 そこにはかつての覇権国である大英帝国の幻想があった。第2次大戦中のヤルタ会談以来、3大強国(米英ソ)という意識が抜けなかった。欧州統合の父、ジャン・モネは「部外にて英国は大国の幻想に満足していた」と痛烈に皮肉っている。

 この大英帝国の幻想がBREXITで再び頭をもたげたのだろう。

コメント5件コメント/レビュー

これを不思議だなどと言っている時点でダメな記事だと直感した。
ジャーナリストで食っているなら「ポピュリズム」の一言で済ますなど論外。
少しは分析しないのだろうか?(2017/04/23 04:31)

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「“サッカー”より“クリケット”を選んだ英国」の著者

岡部 直明

岡部 直明(おかべ・なおあき)

ジャーナリスト/武蔵野大学 国際総合研究所 フェロー

1969年 日本経済新聞社入社。ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、論説委員などを経て、取締役論説主幹、専務執行役員主幹。早稲田大学大学院客員教授、明治大学 国際総合研究所 フェローなどを歴任。2018年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

これを不思議だなどと言っている時点でダメな記事だと直感した。
ジャーナリストで食っているなら「ポピュリズム」の一言で済ますなど論外。
少しは分析しないのだろうか?(2017/04/23 04:31)

離脱側のイングランド人とこの話題について議論する機会がありました。彼の主張を総合すると、短期的にはこの記事で触れられた懸念に同意するものの、中長期的にはEUによる制約から開放された英国人持ち前の創造性を発揮し今までにない新しい仕組みやビジネスを生み出し再び英国は栄えるだろう、とのことでした。個人的にはそれもあり得るかもしれないと感じています。(2017/04/13 01:22)

英国の最大の武器は「英語」の本家であること。基軸通貨のドルを発行する米国が安泰であるように、英国がリンガ・フランカとしての英語の使い手であることは世界中の情報の過半を握ることが出来るということで、そのメリットは計り知れません(EU内のアイルランドやマルタはそれ以前に国力が小さ過ぎる)。英国がマイナー言語の使い手であったなら筆者の予想通りの未来となりそうですが、まだ分かりませんね。(2017/04/11 10:40)

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