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G20が示す、「米欧亀裂・日欧接近」の新力学

時代は大西洋同盟から欧亜連携へ

2017年7月11日(火)

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8日に閉幕したG20では、トランプ米大統領の「米国第一主義」と多国間の国際協調主義がぶつかり、米国とその他の国が1対19に分かれて結束できない場面が多かった。(写真:ZUMA Press/アフロ)

 ドイツのハンブルクで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議は「米国の時代」の終わりを鮮明に示した。トランプ米大統領は「国際協調の壊し屋」として振る舞い、地球温暖化防止や保護主義防止で他の19カ国との溝を深めた。とりわけ世界秩序を共に担ってきた米欧の亀裂は深刻化した。その一方で、G20首脳会議を前に、日本と欧州連合(EU)は経済連携協定(EPA)締結で大枠合意した。停滞する自由貿易を前進させる重要な一歩である。中国とEUのユーラシア連携も進行している。トランプ流排外主義によって、国際政治の力学は大西洋同盟から欧亜連携へと大きく転換し始めている。

「国際協調の壊し屋」トランプ大統領

 G20首脳会議でのトランプ米大統領の振る舞いは、まさに「国際協調の壊し屋」と呼ぶにふさわしかった。首脳会議の焦点である地球温暖化防止のためのパリ協定をめぐる討議では、席をはずしてロシアのプーチン大統領との長談義に及んだ。これは自ら離脱を表明しているパリ協定をさらに足蹴にするようなものである。米国発の世界経済危機、リーマンショック後に設けられたG20首脳会議を軽視する態度ともいえる。

 このG20首脳会議の議長であり、反トランプの姿勢を鮮明にしているメルケル独首相への「意図した非礼」でもあった。先のG7首脳会議を受けて、メルケル首相は地球温暖化防止に消極的で、保護主義の防止にも難色を示したトランプ大統領に業を煮やして「これからは他国(米国)に頼れない時代になる」と述べている。G20首脳会議でのトランプ大統領の言動は、そんなメルケル首相へのしっぺ返しともいえる。

コメント4件コメント/レビュー

メイ英国首相の選挙の失敗を取り上げながら、メルケル独首相の連立政権構成失敗については触れないなど、著者の仮説に沿った牽強付会な点が感じられます。
より客観的な分析を期待します。(2018/01/15 17:04)

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「G20が示す、「米欧亀裂・日欧接近」の新力学」の著者

岡部 直明

岡部 直明(おかべ・なおあき)

ジャーナリスト/武蔵野大学 国際総合研究所 フェロー

1969年 日本経済新聞社入社。ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、論説委員などを経て、取締役論説主幹、専務執行役員主幹。早稲田大学大学院客員教授、明治大学 国際総合研究所 フェローなどを歴任。2018年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

メイ英国首相の選挙の失敗を取り上げながら、メルケル独首相の連立政権構成失敗については触れないなど、著者の仮説に沿った牽強付会な点が感じられます。
より客観的な分析を期待します。(2018/01/15 17:04)

EU、特にメルケルの態度は偽善。トランプのほうがその実正しいことを言っている。ドイツは事実上のマルク安の恩恵に預かり続け、経済的メリットだけを考えて世界屈指の人権侵害国家・中国に擦り寄っている。そのうち手痛い目に遭うだろう。(2017/11/20 09:24)

やや先鋭的意見が強すぎる。もっとも,この記事のボリュームの中で一定の明確な意見を述べようとすればやむおえないだろうが…
 欧州,米国(あるいは北米),中国はそれぞれ自律的に活動できる規模を持っている。20世紀の「ブロック経済」の地域版的な機能ができる規模を持っており,21世紀の「経済圏政治学?」の重要なプレーヤーだ。日本もこれら3極に準ずる規模を持ってはいるが地政学的に中国にやや近すぎるきらいがある。したがって,欧州は「米国か中国か」という選択肢を持っており,このゲームの中では有利な位置にある。米国も中国も,欧州とほぼ同程度の自由度を持ってはいるが,価値観において合意形成の歴史が浅く,信頼醸成におけるリスク因子が大きい。かつ,太平洋という「海」を介して接するため,物理的距離よりは「関係距離?」が近い。したがって,欧州と中国よりも互いの影響度が大きくなる。欧州と米国の間の英国と中国と米国の間の日本はやや近い位置づけにあるが,米欧の関係の安定度が米中のそれに比べて明らかに高いのでそれぞれの意味は異なる。また,欧州と中国の間のロシアは陸と海の違い,経済,軍事,文化などの要素のバランスが明らか異質である。こうした北半球情勢を俯瞰するとき,日欧の接近が米欧の亀裂と同列に扱うのは難しいと考える。
 とはいえ,G7がG20になったことに象徴されるように,欧州はその統合なくしては世界的影響力を破棄しえない。また,アメリカ一国で世界の支配できる時代はとうに終わっている。さらに,「先進国グループ」だけで物事を決することも困難になった。しかしながら,「20」ではゲームが複雑すぎて,混乱・混沌以外のものは出てこなくなる。必然的に「グループ化」あるいは「サブグループ形成」が重要になる。その意味での「日欧接近」は意味がある。しかし,地理的にへだったったグループ形成は限界がある。これをいかに主体的に統制できるかが,日本外交に求められる。それには明確な意思と目的が無ければならない。これを長期にわたって維持できるのだろうか。短期的現象として力学を片手も意味は無い。ドクトリンに根差す力学なのかどうか。そのドクトリンのありかを見据えて分析しなければ,結局底の浅い「煽り記事」で終わってしまうだろう。今後の記事に期待する。(2017/07/11 11:07)

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