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新幹線にバイパスがいるの? 2本ある強みです!

JR東海リニア担当の副社長に聞く

2018年8月22日(水)

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 9兆円で造る東京~大阪間を1時間で飛ばすリニア新幹線。今回は中央新幹線(リニア)推進本部担当の宇野護・JR東海副社長に計画全般にわたって、現況や見通しを聞いた。南アルプスの難工事は予定通りにいくのか、残土問題と土地買収の見通しは、そして「のぞみプラス1000円」という破格の料金で大丈夫なのか?

宇野護・JR東海副社長

工事の進捗状況は?

宇野:2014年10月に工事実施計画の認可を受け、最初のステップとして事業の説明会を現地でやってきました。市町村ごとではすべて終わりました。ただ、さらに細かい単位でも行っていて、そこはまだ賛同いただけていない部分もあります。(賛否で)集落が分断しているようなところもあり、「そもそも、この計画はけしからん」とおっしゃる方もいる。とは言っても、総じて事業説明会が終わり、(路線の)中心線の測量や、トンネルやターミナルの工事が進みだしている。

地下1400メートルの難工事

品川~名古屋間の27年の開通は間に合うのでしょうか。

宇野:時間のかかるところは両駅のターミナルと南アルプストンネル。ターミナルは新幹線の線路の下を掘るための工事などが進んでいます。それから南アルプストンネルは地下1400mと非常に深いところを通ります。上越新幹線の大清水トンネルは1300mですが、それよりさらに深い。しかも大清水トンネルは岩が比較的しっかりしているが、ここ(南アルプス)の場合は海の中をずっと積み重なってきた岩が多く、不安定とまでは言わないが、その辺に難しさがある。

 それから南アルプスは山深く、工事する場所が限定されて、事前の調査もやりにくい。山梨側は富士川系の早川、静岡側は大井川、長野側は天竜川水系の小渋川と3カ所からトンネルを掘っていきます。一番進んでいるのは山梨側。もう斜坑は掘り終えて本坑を掘りだしている段階です。

本坑工事は順調?

宇野:かなり順調に進んでいます。長野側はちょっと手間取りましたが、斜坑を2カ所から掘っています。なので、南アルプストンネルは東西の大口からの工事は進んでいます。

1400メートルの土かぶりや、地質の緩さを話されましたが、技術面は問題なく進むのでしょうか。

宇野:トンネルの専門家、ゼネコン側の専門家もおられますし、それは発注側だったり学識経験者、難しいトンネル工事の経験者、そういう方々のアドバイスをいただきながら、この南アルプスルートはいけると判断しました。工事契約を進める中でも、ゼネコン側は「十分にいける」と。これは(担当する)大成(建設)さんも、「私どもの技術をもってすれば必ずできる」という自信はお持ちですよね。

大成は早川町側から掘り進めている。

宇野:今のところ、トンネルの進捗は進んでいますね。

難しいのは土かぶり1400メートルの場所になってくる?

宇野:同じような地質がやっぱり続くんですが、早川の方でいくと、これは糸魚川静岡構造線、フォッサマグナの一番西の端のところをまずは横断しているんです。苦労するかと心配しましたが、順調に突破しています。また、1400メートルのところというのは静岡県と長野県の県境なんです。これが静岡から掘る部隊と長野から掘る部隊(があり)、長野側の鹿島(建設)さんの方からクリア(貫通)する形になりますが、ここはまだ到達するのはしばらく先です。

 ただ1つ、静岡は工事契約したんですけれども、地元との調整、県の話、市の話があって工事に着手していません。

工事が進まない静岡

静岡では、川勝平太・静岡県知事が大井川の水が減る問題で反対している。

宇野:県と市の関係みたいな話は元々あるんですが、工事のエリアそのものはすべて静岡市なんです。静岡駅からは100kmぐらい離れたところですけど。静岡市の方とは協力宣言的な基本合意を6月に締結しています。私どもは市の要請も受けて、工事で使う県道といった整備を進めましょうと。ただ、県の方は(問題は)大井川の水の関係です。我々も意識をして環境影響評価をやってきました。去年10月の知事さんの会見で大井川の水については「原則、トンネルの湧水は全部大井川に返してくれ」「これは譲れないんだ」という話のほか、いろいろ言われています。リニア計画について、はっきり言うと(静岡県に)メリットがないということです。

これは県がOKと言わない限り、工事は始まらない?

宇野:これは、県がOKというか、利水者さんにご理解いただきながら進めることが、やっぱりスムーズにプロジェクトを進めるには欠かせないなと思っています。

静岡を除くと、ほぼ予定通りということですか。

宇野:ほぼというか、すごくスピードが上がって走っているわけじゃないですけれど、例えば首都圏の地下部分、これは品川を出てから(神奈川県の)相模原まで全部トンネルでいきます。ここの大深度区間についても、シールドトンネルの出発地点である立て坑ですね、将来的には非常口として活用しますが、この工事もかなり順調に進んでいます。他にも直近ですと、北品川(東京)の目黒川の脇の立て坑、これも掘り終わっています。シールドマシンを造るのに1年ぐらいかかりますが、そんな準備をしていると。

コメント18件コメント/レビュー

リニアで電力やヘリウム云々言う人はもう少し勉強した方がいい。

リニアは列車そのものがモータの可動子であり、停止前後の短い区間を除いて非接触で駆動する。つまり、加速時に投入した電力の大部分が減速時に回生電力として回収可能。航空機や車などの内燃機関とは異なり、投入したエネルギーは使い捨てと言うことはない。もちろん、超電導コイルを冷やすための冷却機を駆動する電力は必要だが、純粋に列車を駆動するための電力はシステムのロス分だけ。(空気抵抗や各機器の電力変換ロス等)

また冷却材のヘリウムにしても、現在すでに冷却機のみでヘリウムを必要としない高温超電導素材が開発・評価段階であり、早くて10年、20年先になるリニア新幹線であれば、その時点で使える選択肢は多くなっていると容易に想像がつく。仮にヘリウムだとしても漏れ出て消失しない限りは固定量が必要なだけ。

どう考えても、航空機をリニア新幹線に置き換えた方が効率的でエコです。
電力インフラを考えていないインチキEV議論と違って、リニア新幹線は発電所も含めての計画でしょ?(2018/08/23 15:34)

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「新幹線にバイパスがいるの? 2本ある強みです!」の著者

金田 信一郎

金田 信一郎(かねだ・しんいちろう)

日経ビジネス編集委員

日経ビジネス記者、ニューヨーク特派員、日経ビジネス副編集長、日本経済新聞編集委員を経て、2017年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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リニアで電力やヘリウム云々言う人はもう少し勉強した方がいい。

リニアは列車そのものがモータの可動子であり、停止前後の短い区間を除いて非接触で駆動する。つまり、加速時に投入した電力の大部分が減速時に回生電力として回収可能。航空機や車などの内燃機関とは異なり、投入したエネルギーは使い捨てと言うことはない。もちろん、超電導コイルを冷やすための冷却機を駆動する電力は必要だが、純粋に列車を駆動するための電力はシステムのロス分だけ。(空気抵抗や各機器の電力変換ロス等)

また冷却材のヘリウムにしても、現在すでに冷却機のみでヘリウムを必要としない高温超電導素材が開発・評価段階であり、早くて10年、20年先になるリニア新幹線であれば、その時点で使える選択肢は多くなっていると容易に想像がつく。仮にヘリウムだとしても漏れ出て消失しない限りは固定量が必要なだけ。

どう考えても、航空機をリニア新幹線に置き換えた方が効率的でエコです。
電力インフラを考えていないインチキEV議論と違って、リニア新幹線は発電所も含めての計画でしょ?(2018/08/23 15:34)

新幹線は高い。リニア出来ればもっと安く出来ないか!?リニアの電力代が気になる。なにせ、30トン以上の車体を浮かすには相当のエネルギーがいるハズ(2018/08/23 11:22)

東京大阪間が開通した場合、四国からは直接飛行機で行くのと、いったん大阪に出てから、東京へリニアで行くのと、どっちが勝つだろうか?
また中国地方から山陽新幹線で大阪に行き、リニアで東京に行くほうが、空港に行くより便利かもしれない。

東京の人の見方と、地方の人に見方は全然違うのだ。東京の人間は視野が狭すぎて、いやになる。(2018/08/23 10:39)

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私がじゃなくて、神様が見ても、 誰が見たって(リニアは)いけるんです。

葛西 敬之 東海旅客鉄道名誉会長