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コメどころ・新潟が執念で作った「次世代米」

温暖化に耐える新品種が10月発売

2017年9月4日(月)

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「環境」対「人類」の闘いは、日本の食卓にも及んでいる。着々と進む温暖化は、日本人の主食であるコメの生産にも打撃を与える。稲が成長する夏に、厳しい猛暑に見舞われると品質が劣化してしまう。今後、さらに気温上昇が進めば、コメの生産自体が立ち行かなくなる恐れすらある。日本一のコメどころ新潟県は、そんな危機的な未来を直視し、8年の歳月を費やして温暖化に耐えられる「次世代米」を開発した。その現場を訪れた。

 新潟県長岡市、上越新幹線の長岡駅から車で20分ほど。8月初旬、農業組合法人エコファーム巻島のコメの生産現場を訪ねると、青々とした稲の葉が揺れる水田が目の前に現れた。10月からスーパーや百貨店で一般販売が開始される新品種米「新之助」だ。

猛暑でも品質劣化が起きない新品種米「新之助」の生育状況を確認する長岡地域振興局の坂井晃拓主任普及指導員(写真:佐々木 譲)

 この日の長岡市の最高気温は34度に迫り、屋外で写真を撮影していると全身から汗が噴き出してくる。そんな猛暑の中でも、新之助は元気に葉を広げる。それもそのはず、新之助は、新潟県が「コメ王国」の威信をかけて開発した、「温暖化後の世界」にも対応できる「次世代米」だからだ。

「猛暑」に負けないコメを作れ

 新之助の最大の特徴は、稲が成長する時期に異常な猛暑に見舞われても品質が落ちない点だ。新潟県で主流のコシヒカリと比べて、成熟期も1週間ほど遅いため、暑さのピークが成長期と重なりにくい。さらに、稲の丈がコシヒカリよりも15㎝ほど低いため、台風に襲われても倒れにくい。温暖化が進み、「異常気象」が当たり前になる将来を見据えて開発された。

食味の評価も高く、昨秋、都内の百貨店などで実施した試験販売では、5㎏で3000円を超える魚沼産コシヒカリ並みの価格で売れた

「環境 vs 人類」の目次

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「コメどころ・新潟が執念で作った「次世代米」」の著者

吉岡 陽

吉岡 陽(よしおか・あきら)

日経ビジネス記者

2001年日経BP入社。日経ビジネス、日経エコロジー、日経トップリーダー、日経ビジネスアソシエを経て、現職。独自の強みを持つ中小ベンチャー企業や環境経営の取り組みなどを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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