• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

メルカリ社長「死がよぎった『仕事の大失敗』」

ビジネス人生で一番強烈だった“あの日の出来事”

  • 小泉 文明=メルカリ社長

バックナンバー

[2/3ページ]

2018年7月12日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

毎晩、眠るのが怖い

 「子会社が上場できるかどうか」は、その親会社に与える影響も大きいので、のしかかる責任は半端なものではない。クライアントに「新入社員だから“使えない”のか」と思われる事態だって、絶対に避けなければいけません。

 「万が一、このIPOを失敗したら…」。当時の私は恐怖心から、文字通り、「ずっと」仕事をしていました。会社のパソコンに向かっていないと不安で、家に帰って眠るのが怖かった。毎晩1~2時間しか眠れず、「朝5時出社」が日課。今思えば、うつ病になりかけていたのだと思います。

 とにかく死ぬ気で仕事をしたのですが、私は最後の最後で大チョンボを犯してしまいました。何と、最終過程で財務局に提出する「有価証券届出書」に、まさかのミスが発覚。しかも、締め切り当日に。ここで、それまでずっと張り詰めていた気持ちがプツッと切れた。

 「あれほど準備したのに…」と自分で自分が情けなくなって、泣きながら六本木通りを走りました。…正直に言うと、車が激しく行き交う道路に飛び込もうと考えたんです。寸前で「死んでもどうにもならない」と何とか思い直せましたが。

 気持ちを落ち着けて、真っ先にクライアントに謝罪です。言い訳をしないで「すみませんでした」と謝ったら、「大丈夫、大したことではないから」と逆に慰めていただけました。振り返れば、確かにそれほど大した失敗ではない。修正して提出を間に合わせることもできました。でも、当時の自分は社会人としての経験も判断力も足りなかったから、「世紀の大失敗」と受け止めたんですよね。

 IPOを1人で任されて、失敗が怖いからがむしゃらに働きましたが、実際に失敗して本当の怖さを痛感しました。「こんな失敗は二度としたくない」。その思いが「仕事は常に全力で取り組む」という今の姿勢を根底で支えているし、「自分は気が緩んでいないか?」との戒めにもなっています。

メルカリは、今年6月に晴れて上場。ビジネス経験が豊富な人材が並ぶ同社の経営陣は、IT業界では一目置かれている。そうしたメンバーが、日々の経営会議や年に数回開く合宿で、「外から見たら『ケンカしているんじゃないか』と思われるくらい(笑)、意見を激しく戦わせています」(小泉さん)。写真は左から、青柳直樹さん(金融関連の新規事業「メルペイ」社長、前職はグリー取締役)、小泉さん、山田進太郎さん(創業者)、ジョン・ラーゲリンさん(米国事業統括、前職は米フェイスブック幹部)、濱田優貴さん(取締役CPO、大学在学中にIT企業の起業経験を持つ技術者)

コメント5件コメント/レビュー

これは大和証券SMBCが「組織として体をなしていない」という話でしょうか。
今時の企業はBCPの策定が必須ですから、キーパーソンが不在となる事態が生じたら当該部署でのフォローがあってしかるべきなのに、もしこれが風邪ではなく災害等であっても「現場が頑張れ」と放置されそうです。そんな企業にIPOを依頼したいですか?
 以前建設業界に在籍していたとき、同じパターンを見聞きしました(担当者が長期入院になり、十分引継ぎが行われなかったためクライアントが激怒)。そういう会社は想像通りブラックでしたので早々に辞めましたけど。(2018/07/13 15:39)

オススメ情報

「日経ビジネス アソシエ Selection」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

これは大和証券SMBCが「組織として体をなしていない」という話でしょうか。
今時の企業はBCPの策定が必須ですから、キーパーソンが不在となる事態が生じたら当該部署でのフォローがあってしかるべきなのに、もしこれが風邪ではなく災害等であっても「現場が頑張れ」と放置されそうです。そんな企業にIPOを依頼したいですか?
 以前建設業界に在籍していたとき、同じパターンを見聞きしました(担当者が長期入院になり、十分引継ぎが行われなかったためクライアントが激怒)。そういう会社は想像通りブラックでしたので早々に辞めましたけど。(2018/07/13 15:39)

コメント欄の皆さん辛辣ですねえ…
死ぬ気で仕事に打ち込む気概があるからこそ若くして上場企業の社長が務まる訳なんですけどね。
一介のサラリーマンや労働者はお呼びでない&想像もつかない世界なんですよ、経営者って。

経営者の「楽しく仕事しよう」と従業員のそれは根本的に異なりますしね。
従業員はリラックスして仕事ができればいい。それでいて成果が目に見えれば楽しい。
経営者は会社の成長が全てです。会社の成長にコミットしていない経営者はいません。
どんなにキツかろうと長時間働こうと、会社が成長していけば楽しい。だからハードワークする。
傍目からみたら全然楽しくなさそうですよ、だって定時もクソもないし残業代なにそれ美味しいの?って話ですよ。
そりゃあ一生従業員でいいやって人からみたら異常でしょうけど。

従業員に「俺くらい働いてみろ」という話であればクソだなと思いますが、「俺はこれだけ頑張ったから今がある」という話から何も得ようとしないのはもったいない話です。

努力した人が成功するとは限らない。だが成功した人は皆努力している。
ということなんですけどね。結局は。(2018/07/13 10:20)

この記事を読みながら最初に思ったのは、
大和証券って、上司が風邪をこじらせて休んでも、フォローもなく新入社員ひとりがうつ病になりかけるくらい死ぬ気で仕事をしなければならない会社なんだなってこと。
顧客にはなりたくないと思いました。(2018/07/12 18:29)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

妥当な内容の商品ばかりが並んでも、 お客様は喜んでくれない。

大倉 忠司 鳥貴族社長