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宋文洲「私も日本でなんか出世は目指さない」

斬り捨て御免! 「出世目指さなくていいの?」への異論・反論

2017年12月13日(水)

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宋文洲さんは、成人後に来日して創業した会社を外国人として初めて上場させた経営手腕を持つ一方、舌鋒鋭い発言でも知られる。「出世を目指す若者が減っている」といわれる傾向について宋さんは、「極めて合理的」と完全擁護する。その真意は?

(聞き手:呉 承鎬/写真:稲垣 純也)

「出世しなくていい」はビジネスパーソン失格?

宋 文洲(そう・ぶんしゅう)
ソフトブレーン創業者。1985年に22歳で中国から来日し、北海道大学大学院に国費留学。28歳の時に同社を創業し、2000年に東証マザーズ上場、05年に同1部へ変更。06年に同社の会長を退任し、現在は経営コンサルタント、経済評論家として北京と東京を行き来する。工学博士。著書に『日中のはざまに生きて思う』(日経BP社)、『新版 やっぱり変だよ日本の営業』(ダイヤモンド社)など。

若者の出世意欲の低下を示す調査結果がいくつも出ています。

「出世しなくていい」という考えは、とても合理的だと思いますよ。私も、もし日本企業に勤めていたら出世なんて目指しませんね。

 そもそも管理職は問題が起きたら原因が前任者の時代にあっても、責任を押しつけられる「リスク職」。ろくに休日も楽しめない。部下に嫌われてでもしなければいけないこともあります。役職が上がるほど、リスクも増えるのです。しかし残念ながら、日本の会社では、給料はそれほど増えません。

 例えば、中国の課長の給料は日本の課長より低いですが、部長になれば日本よりも高くなる。もっと上の役職の取締役や社長になると、平社員の5倍ほど高くなります。中国に限らず、世界でもそれが普通で、だから優秀な人材が管理職に就くのです。

 でも日本では、社長ですら給料は同世代の平社員の3~4倍も受け取れないかもしれません。管理職の責任の重さ(リスク)と給料(リターン)のバランスが合っていなくて、ハイリスク&ローリターン。こんな状況で、誰が高いリスクだけを抱える管理職をやりたがりますか。「出世しよう」と考えない日本のビジネスパーソンは、賢いんですよ。

管理職でないと味わえない醍醐味もあるのでは?

リスクに“見合う”給料ではなくても、人やプロジェクトを動かしてやりがいを得たり、やりたかったことを実現したりする醍醐味があるのでは?

 やりがいとか自己実現とかいった話は「趣味」であって、「仕事」ではないよ! 管理職の「仕事」は「結果を出すこと」に尽きる。一にも二にも、三にも四にも結果がすべて。「仕事の醍醐味」なんて言っている場合ではない。

 趣味で人を動かしたら、うまくいかなくなった時に部下をいじめるようになる。趣味だから、リスクを負ってまで積極的にリーダーシップを取らないし、「人に嫌われてもいい」という覚悟の下での冷徹な判断もできない。

コメント17件コメント/レビュー

給料の高さは確かに出世欲を含めた士気につながる要因ではありますが、本来、人の士気を根底から司る直接要因ではありません。逆に、報酬≒カネ、役職の面を重視するすると、報酬のために働く人たちを量産する結果になり、結果的にこのような会社は一時的に潤っても長期間安定した繁栄を築くことはできません。

>中国の若者はスキルを身につけるために転職する。失敗? 全然気にしないよ、どうせ辞め>るから。
こんな気持ちで一生働き続けるのでしょうか。そして、起業後もそんな人を雇うのでしょうか。企業側も、こうした優秀四番バッターが一時的に成果をたたきだすような会社組織にしてはいけないことはよく理解しています。米国の経営者でさえも、昨今は、このことに気がつきはじめています。宋さんは、そんな薄っぺらい経営をしてきちゃったのかなぁ…。(2017/12/18 17:24)

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「宋文洲「私も日本でなんか出世は目指さない」」の著者

宋 文洲

宋 文洲(そう・ぶんしゅう)

ソフトブレーン創業者

1963年中国山東省生まれ。92年にソフトブレーンを創業し、東証1部上場に導く。42歳でソフトブレーンの経営から引退し、生活の拠点を北京に移す。今年2月に『日中のはざまに生きて思う』を出版した。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

給料の高さは確かに出世欲を含めた士気につながる要因ではありますが、本来、人の士気を根底から司る直接要因ではありません。逆に、報酬≒カネ、役職の面を重視するすると、報酬のために働く人たちを量産する結果になり、結果的にこのような会社は一時的に潤っても長期間安定した繁栄を築くことはできません。

>中国の若者はスキルを身につけるために転職する。失敗? 全然気にしないよ、どうせ辞め>るから。
こんな気持ちで一生働き続けるのでしょうか。そして、起業後もそんな人を雇うのでしょうか。企業側も、こうした優秀四番バッターが一時的に成果をたたきだすような会社組織にしてはいけないことはよく理解しています。米国の経営者でさえも、昨今は、このことに気がつきはじめています。宋さんは、そんな薄っぺらい経営をしてきちゃったのかなぁ…。(2017/12/18 17:24)

おっしゃる通りだと思います。
日本の中間管理職はここ十数年の間に不景気による若手の不採用やリストラなどがありリスクを取らなくなり弱体化したという話をよく聞きます。中間管理職そのものがいらないというプロジェクト型人事により成果重視でコンプライアンスがまもられなかったりすることが多かったのではないでしょうか。
ご指摘の通り多くのリスクを抱えている管理職ですが、そのリスクに対応できるように様々な視点を育てるためにもそのポジションがあるのだと思います。
やめる覚悟で実績を残すという考え方は頭からすっぽり抜けていたのでちょっと新鮮でした。(2017/12/15 23:58)

大陸出身の中国人は、中国共産党下の教育が刷り込まれてしまっているため、何処の国に住もうと最終的には中国共産党の利に叶う発言しかしません。中国本土でも商売をしている人なら尚更です。他の中国出身ビジネスマンもグローバリズムの名の下に一帯一路を称揚したりAIIB加入を薦めたり、眉に唾つけて耳を傾ける姿勢が肝要かと思います。(2017/12/15 09:26)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官