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銀行は「金融仲介」から「情報仲介」へ

フィンテック時代の新ビジネス

2018年7月31日(火)

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マイナス金利政策の長期化と、「フィンテック」を標榜する新興企業の台頭にあえぐ銀行業界。だが顧客の姿を深く知り、その情報を活用できれば、復権の可能性はまだ十分に残っている。

(日経ビジネス2018年5月21日号より転載)

野崎 浩成[のざき・ひろなり]
東洋大学
国際学部教授

米エール大学大学院修了。シティグループ証券、京都文教大学などを経て2018年4月から現職。近著に『成長神話という煩悩からいかにして金融は解脱すべきか』。

 銀行業界の苦境が叫ばれて久しい。最大の要因は長引くマイナス金利政策により、預け入れと貸し出しの金利差(利ざや)で稼ぐという伝統的なビジネスモデルが揺らいでいることだ。

 全国銀行協会によると、全国の銀行の預貸の利回りの差は2016年度に平均0.23ポイント。過去10年は一貫して前年以下となっており、金融危機にあえいだ1998年度や2008年度をも大きく割り込む水準が続いている。今後もしばらく金利の上昇は見込みにくい。

本業による稼ぐ力は弱まっている
●全国の銀行の業績推移
注:08年度はリーマンショックによる証券化商品関係の損失が急減要因に
出所:全国銀行協会の統計を基に筆者作成
(写真=ロイター/アフロ)

 そこでどの銀行も、金利の影響を受けにくい新たな収益の柱を築こうともがいている。その一例が、金融にまつわる様々なサービスの提供を通じて得られる手数料収入だ。ただし、この領域はIT(情報技術)と金融を融合させたフィンテックを掲げるベンチャー企業との競争が激化しているレッドオーシャンでもある。

 例えば個人向けの資産運用では、かつては生身の銀行員がコンサルティングしていた相談業務をAI(人工知能)などに代行させるロボアドバイザーの進化が著しい。決済インフラについても、銀行を介在する決済から、モバイル決済への流れが止まらない。

 これには、グーグルなど米国のITの巨人たちばかりでなく、中国・アリババ集団の傘下企業が提供する「アリペイ」も存在感を増し、日本でもコンビニエンスストアなど加盟店を増やしている。QRコード決済をめぐってメガバンクが連携するといった動きもあるが、それでも銀行の出遅れ感は否めない。

様々な分野で「お株」を奪われ始めている
●銀行の主要業務と、主な競合企業・サービス

 そんななか、銀行業界にとって数少ない光明の一つとして注目されるキーワードが「情報武装」だ。

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「銀行は「金融仲介」から「情報仲介」へ」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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