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スタディサプリは教育産業に「革命」を起こすか

生みの親、山口文洋リクルートマーケティングパートナーズ社長に聞く

2017年11月1日(水)

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 様々な有力サービスを世に送り出してきたリクルートホールディングスにとって、新規事業の開発力は最大の強みであり続けてきた。日経ビジネス10月16日号の企業研究「リクルートホールディングス 創造への破壊は続く」の連動企画で、2人目のキーマンとして紹介するのが、リクルートマーケティングパートナーズ社長の山口文洋氏だ。

 山口氏は「生え抜き文化」のイメージが強いリクルートにあって、中途採用ながら2015年に最年少の37歳で主要事業会社の社長と本体の執行役員に就任。その名を世に広めたのが、11年から展開するオンライン学習サービス「スタディサプリ(開始時は受験サプリ)」である。月額980円(税抜き)で有名予備校の講師の授業を視聴できるスタディサプリは、現在有料会員数が40万人を突破している。

 スタディサプリの生みの親として知られる山口氏だが、現在は事業会社のトップとして経営を担い、グループ内でさらに高い役割が求められている。そんな山口氏に、スタディサプリの開発の経緯やリクルートの企業文化について聞いた。

山口さんの経歴は、中途採用として入社されながら、最年少で本体の執行役員に就任。かなり異色ですよね。

山口 文洋(やまぐち・ふみひろ)氏
1978年生まれ。ITベンチャーなどを経て、2006年リクルート入社。「スタディサプリ」などの企画開発を担当。15年からリクルートホールディングス執行役員兼リクルートマーケティングパートナーズ社長(写真:竹井俊晴)

山口文洋氏(以下、山口):2006年入社ですから、もう12年になります。僕が役員の中でも珍しいのは、中途で入社している点でしょうか。最初に配属されたのが進学事業だったんですね。これは高校生と大学や専門学校をマッチングするというのが主な内容ですが、他の事業と異なり、かなり厳しくなっている状況でした。

 僕は売り上げやコストといった、いわゆる事業計画を作る仕事をしていたのですが、毎年売り上げが減って、人が減って、再成長の絵がなかなか描けない中で、やっぱり悶々としているわけです。でも入社して4、5年が経って30歳も過ぎてくると、自分の中でも事業愛のようなものが芽生えてきて。なんとか事業を再生する、世の中に貢献する、翻ってそれが業績に跳ね返ってくるようなことができないかという思いが強くなっていきました。

 そうした思いの発露が、学習受験産業での新しい価値創造としての「受験サプリ(現スタディサプリ)」だったんですね。辛い部署にいて、そこを自分でなんとかしたいという思いが、サービスの開発につながっていったということです。

非常に苦しい事業環境の中で、それを転換させたいという気持ちからスタディサプリの芽が生まれてきた。

山口:そうですね。考えれば考えるほど、単なる事業再生とかではなくて、世の中に新しい学びの選択肢を与えられるのではないかと。国内外の子供達に学びの選択肢を広めていきたい、さらに世の中を変えていきたいというのが、サービスを開発して5~6年が経って、自分のポジションも変わってきている中でより強くなってきている部分ですね。

スタディサプリを具体的に開発する上で、どのような点が重要なポイントだったと思いますか。

山口:前身の受験サプリは11年にサービスを始めましたが、自分にとっても運と縁のようなものがあったのではないかと考えています。ちょうどその頃にリクルートで次世代のリーダーを育てていく目的の研修が始まったのですが、当時社長になる前の峰岸さん(峰岸真澄リクルートホールディングス社長)が研修に来て、「リクルートはロマンとそろばんを兼ね備えた事業を作り続けなくてはならない」という話をされたんです。

 その言葉は僕の中ですごく原点になっていて、この会社には新しい価値創造で社会に貢献していく理念があるんだなと。ちょうど僕が受験サプリを考えついていた頃でしたから、これは単なる金儲けではなく、世の中を変えて、ビジネスとしても国内外で展開していけるのではないかとワクワクしましたね。

 それまでリーダーシップをとった経験などもないわけですが、こんな「妄想」が突っ走ってしまうと、そこから勝手に体が動いて色々な関係者を巻き込んでいった。それがきっかけだったということでしょうか。

コメント1件コメント/レビュー

 なるほど”心理学的経営”ね。似たようなことを7&iの鈴木元会長も頻繁に口にしておられた。つまりは心理学。
 これまでビッグデータなど市場を外部から見ている感が中心だったマーケティングを、市場の内側で活動する人の心理とその行動に着目したということか。

 そして会社側から見たある種の労務管理として、一人の人間に一つのプロジェクトを任せてしまい、全体としてのリソースの支えをするというやり方のようだ。

 これって商社の仕組みと同じでは?

 ビジネス誌って、これまで何やってたんだろ?(2017/11/01 17:34)

「リクルートホールディングス、創造への破壊は続く」の目次

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「スタディサプリは教育産業に「革命」を起こすか」の著者

河野 祥平

河野 祥平(こうの・しょうへい)

日経ビジネス編集記者

2006年日本経済新聞社入社。社会部、消費産業部などで警視庁、ネット業界などを担当。直近では企業報道部でビール・清涼飲料業界を取材。2015年4月から日経ビジネス。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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 なるほど”心理学的経営”ね。似たようなことを7&iの鈴木元会長も頻繁に口にしておられた。つまりは心理学。
 これまでビッグデータなど市場を外部から見ている感が中心だったマーケティングを、市場の内側で活動する人の心理とその行動に着目したということか。

 そして会社側から見たある種の労務管理として、一人の人間に一つのプロジェクトを任せてしまい、全体としてのリソースの支えをするというやり方のようだ。

 これって商社の仕組みと同じでは?

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