• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

忘れてはいけないことと、忘れたほうがいいこと

解決できることとできないことを仕分けする

2017年11月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 トランプ大統領がアジアを歴訪したが、首脳会談とは別の形で、各国の思惑で、トランプとの面会をセッティングしたことが注目された。日本は拉致被害者やその家族との面会をセッティングし、韓国は元従軍慰安婦との面会をセッティングした。どちらもかなり昔の話ではあるが、忘れてはならないし、むしろ世界に注目してもらいたいことなのだという強い意志を示そうとしたのだろう。

米国のトランプ大統領が11月6日に来日し、日本の拉致被害者の家族と面会した。精神科医の立場から、日本が拉致問題にこだわるのは適応的(そのほうが状態がよくなること)と考える。(写真:代表撮影/AP/アフロ)

 今回は、精神科医の立場から、サバイバルのために「忘れてはならないこと」と、「むしろ忘れてもいいこと」、あるいは、「忘れたほうがいいこと」について考えてみたい。

トランプのアジア歴訪と忘れてはいけないこと

 日本は、今年で事件発生後、40年の節目を迎えるということもあり、拉致被害者の家族だけでなく、被害者本人もトランプとの面会をセッティングされた。本当のところは分からないが、直情的とされるトランプは深い悲しみと怒りを露わにしたとされる。核開発やミサイル開発の問題があり、そうでなくても圧力をかけている最中であるので、今回の面会によって追加のアクションがどれだけ期待できるかは分からないが、アメリカの大統領に事態の深刻さを伝えることには、ある程度の意味があるだろう。

 それ以上に、これを各国メディアが報じることで、世界にこの悲惨な事件の存在を知らしめ、解決しなければいけないという感情を喚起することに大きな意味があると私は信じる。

 一方で、韓国は文在寅大統領が主宰した晩餐会に元従軍慰安婦の女性を招き、トランプ大統領と抱擁し合うというシーンを演出した。韓国としては、アメリカなど世界の国々にこの問題を知らしめたいという意図があるのだろう。

 11月14日に、サンフランシスコの市議会は従軍慰安婦像の寄贈を受け入れるという議案を全会一致で可決し、市長もこれを承認したので(拒否権はあったそうだ)、この像が市のものになる。これに対して、大阪市長がサンフランシスコ市との姉妹都市関係の解消の手続きに入ることを表明した。

 この問題を世界中に広めたいという韓国と広められたくない日本の思惑が交錯する中、トランプ訪韓も、この事態を広める道具に使った韓国のやり方は多くの日本人が不快に思ったことだろう。

 日本との関係が悪くなり、あるいは日本国民の反韓感情が高まる(これによって日本人が罪悪感を覚え、韓国にシンパシーを寄せる人が多くなると思うほど韓国側はおめでたくないだろう)のを覚悟のうえで、この問題を特に海外に向けてアピールし続けるには国家的な意図があると私は考えている。

 スマートフォンであれ、パソコンであれ、家電品であれ、自動車であれ、国際市場で韓国は日本市場を奪おうとしてきたし、それをさらに続けないといけない。日本と比べ物にならないほど輸出依存度の高い国にとって死活問題なのだろう。日米韓合同演習を韓国が拒否したのも、お得意様の中国をこれ以上怒らせたくないためだろう。(「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の韓国配備によって、相当の経済被害を韓国は中国から受けている)

 日本が考える以上に、韓国が日本を敵国と考えていることが示唆されたというのは、深読み過ぎるだろうか?

オススメ情報

「和田秀樹 サバイバルのための思考法」のバックナンバー

一覧

「忘れてはいけないことと、忘れたほうがいいこと」の著者

和田 秀樹

和田 秀樹(わだ・ひでき)

精神科医

精神科医。『和田秀樹こころと体のクリニック』院長。国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)。一橋大学経済学部非常勤講師。川崎幸病院精神科顧問。老年精神医学、精神分析学(自己心理学)などが専門。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

僕は独裁だとは思っていないんですよ。 だって、業績を見てください。 赤字はないですよ。ずっと、よりよくしてきた。

鈴木 修 スズキ会長