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神戸製鋼を蝕んだ根深い「カビ型不正」

コンプライアンスに詳しい郷原信郎弁護士に聞く

2018年1月11日(木)

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昨年秋に神戸製鋼所での品質データ改ざん問題が発覚して以降、三菱マテリアル子会社など日本を代表するメーカーで同様の問題が相次ぎ判明した。全容解明は途上だが、コンプライアンスに詳しい郷原信郎弁護士は問題の性格を「カビ型不正」と指摘する。日本の製造業の構造問題について聞いた。

(聞き手は小笠原 啓)

郷原信郎弁護士(写真:陶山 勉、以下同)

神戸製鋼所を筆頭に複数の名門企業で品質データ偽装が判明し、日本の製造業のブランドイメージは大きく傷つきました。

郷原信郎弁護士(以下、郷原):一連の問題を「製品の品質」に結び付けると、本質を見誤ります。神戸製鋼などは調査を続けているので断定的なことは言えませんが、多くのメーカーは安全性に問題がある商品を顧客に納入していたわけではないと思います。

 日本のメーカーは相当な「安全率」を見込んで製品を設計し、顧客側もそれを期待していた。強度などで多少ばらつきがあっても、実際に使う上で支障が無いなら顧客も文句を言わず受け入れる。だからこそ「特別採用(トクサイ)」という商慣習が認められていたのでしょう。

 一方で、長年取引を続けているうちに、数字に対する感覚がいい加減になっていた可能性もある。製品の品質自体に関わる問題というよりむしろ、契約の仕様や商慣習などが問われているのだと思います。ちゃんと調べれば、これから相当な数の問題が明らかになるでしょう。

不正に手を染めたのは、一部の企業だけではないと。

郷原:契約が実態と乖離していたというレベルなら、多くの企業で起きていただろうと思います。相手に伝えても「正直に言ってくれてありがとう」で済む程度の潜在的な問題は、素材メーカーや部品メーカーを調べれば相当な数があるでしょう。

 ただし、現代では数字の改ざんは社会的に許容されません。トラブルが起きていないからといって、放置できる問題ではないのです。不祥事企業をバッシングするだけでなく、日本の製造業全体が構造的に抱える問題だと捉えて、対策を考える必要があると思います。

コメント7件コメント/レビュー

まるで現場が勝手にやったと言わんばかりで傾聴に値しません。
組織の風土はトップが作ります。

トップが、現状を把握せず納入率や利益率だけを重視する姿勢を示せば、どこかにしわ寄せが行く。
今回、明らかになったのはその結果でしかありません。(2018/01/12 10:29)

「甦れ!ニッポンの品質」の目次

オススメ情報

「神戸製鋼を蝕んだ根深い「カビ型不正」」の著者

小笠原 啓

小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に日経BP社入社。「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」の各編集部を経て、2014年9月から現職。製造業を軸に取材活動中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

まるで現場が勝手にやったと言わんばかりで傾聴に値しません。
組織の風土はトップが作ります。

トップが、現状を把握せず納入率や利益率だけを重視する姿勢を示せば、どこかにしわ寄せが行く。
今回、明らかになったのはその結果でしかありません。(2018/01/12 10:29)

>経営トップが実態を把握していれば、即座にやめさせていたはず

本当にそうだろうか?
上意下達で指示命令、目標を設定する(数字だけ見て)ばかりで
下からの声(特に悪いニュース)を聞こうとしない人が多くないか?

把握していれば止めるを建前に、「責任逃れの為にも聞かない」事にしてないか?

そもそもカビが生えるのは「データ偽装」などを行う圧力をかけているから。
予算超過も納期延長も許さず、対策の権限も無く、
コスト削減で人員や安全マージンが削られて
世の中はリスク対策というけど、リスク対策活動のコスト考えてんの?
何か有ったら大損害になるようなリスク増やしてない?
それでいて「なんとかしろ」「チャレンジ」しか言わない
「できません」「もう無理です」「トラブルが発生しました」を許さない
そういうのが原因で、何処か破綻した部分が偽装される。

最後の対策も、基本は既に汚れた物を1度リセットの為に綺麗にするだけのもの。
本当のリスク対策として、
・安全マージンは十分取る事
・安全マージンが有るのを前提としない事
・不確定性原理ではないけれど、厳しいコスト・納期・品質の全ては満たせない。
 最低1つは逃げ道を用意する事、3つのバランスで最適を求めるべし(2018/01/12 00:22)

郷原さんはいつも正しく、感心致しますが、在籍中の検察庁のカビは除去できなかったのではないでしょうか。常に巨悪を暴くという絶対神話の検察庁(そんなことはあり得ない。)、信頼の産業界の絶対安全神話(同様)、無能な管理者から、指示されるコスト、期間、技術のそれぞれが部下の消化能力を超えたとき、カビは発生します。
カビが蔓延していることを発見した時、今抱える仕事で手一杯の時に、自ら、カビ掃除をする暇と人手は足りません。今抱える本業を疎かにできないし、先輩の悪業を解き明かすこともできません。従って、関係者の免責、再発防止システム作りと並行して、外注駆除システムを導入するしかありません。これをトップがリーダシップを図って、対応できる能力のある資質のリーダは、大抵出世しませんし、足を救われて終わりです。大抵は、静かに去るのみです。(2018/01/11 16:35)

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