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「会社で子育てを!」、旭山動物園園長の提言

動物より自己中な「人間」を正す

2018年1月23日(火)

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血縁関係を軸に、生活の基盤を共有する家族制度を、日本人は長い歴史を通じて保持してきた。だが、時代の趨勢とともに、その仕組みに綻びが出始めている。なぜ人間の家族は壊れてしまったのか。これまであらゆる動物とのかかわりを通じて人間社会を見つめてきた、旭山動物園園長の坂東元氏に聞いた。

坂東元(ばんどう・げん)
旭山動物園園長。1961年北海道生まれ。酪農学園大学卒。獣医となり86年より旭山動物園に勤務。飼育展示係として行動展示を担当。動物が持つ生態や能力を引き出すよう工夫した行動展示は旭山動物園を一躍有名にした。2009年より現職。

毎日、動物園で動物の様々な姿を見続けてきた坂東園長におうかがいします。そもそも動物と人間って、何が一番違うのでしょうか。

坂東元 氏(以下坂東):やっぱり、人間ってすごく特殊な生き物ですよね。自分を変えない。つまり、周りの環境を変える、作り変えるということをずっと続けて生きてきた。例えば南極のような人間が住めない場所でも資材や食料を持ち込み、太陽熱暖房なんか作っちゃったりして住んでしまう。姿かたちは変えずに、いろんな技術やモノを使って環境を自分たちに合わせようとする。その発想というか、思考回路が動物と根本的に違いますよね。だから、自分たちが今与えられている環境の一部として「生きる」感覚がないんです。もちろん、太古の昔、今のような技術がない頃は、環境とともに生きるということがあったのかもしれないけど。

 環境を変え続けてきた結果、「生きる」という感覚がどんどん生物本来のものからかい離してしまっていると思います。動物にとって「生きる」とは、食べることそのものです。自分が生きるためには誰かを食べなきゃならない。その食べる生き物も誰かを食べなきゃならない。

食物連鎖ですね。

坂東:はい。みんなが連鎖して、みんながつながって1つの環境を作っているんです。誰かが生きるためには、誰かが犠牲にならなきゃいけない。そんな環境の中で動物は生きています。人間はその覚悟というか、たくましさがなくなってきている。死を見ることがそもそもないから。みんな生きてしまったら、環境が成り立たないという感覚がない。

 面白い話があります。たとえば北海道にエゾリスというリスがいるんですけど、野生の平均寿命は2~3年です。でも動物園で飼育すると、長生きしますよ。うちの動物園で最も生きたシマリスは16年でした。安全で、食べ物が保証されている環境では、長生きするんですね。きっとリスも人間と同じで、走るのが遅いとか、エサを探すのが下手とか、ちょっとした能力の衰えや欠落による個体差があると思います。そういう中で毎日油断せず一生懸命生きているけど、2~3年しか生きられない。天敵のタカやフクロウなどに食べられてしまうからです。

 シマリスにとって、タカやフクロウは自分たちの命を奪う、不都合な存在です。しかし、だからといって同じ環境から追い出すようなことはしないですよね。食べるもの、食べられるものが同じ環境にいる。それだけでなく、自分たちが生きることに関係のない生き方をしている別の生き物たちとも、一緒に同じ環境を共有している。それが動物の世界です。

「排除」という感覚がないのですね。

坂東:はい。身を守るというのが、その不都合な存在を排除して身を守る、という発想ではないのです。今の人間とは違いますよね。だから人間はやっぱり特殊なんです。

コメント7件コメント/レビュー

ご指摘の通りだと思います。
今のままだと間違いなく日本人は絶滅しますね。

個が大事な人は、自分が死ぬまで快適に暮らせさえすれば、そんな事知った事では無いんでしょうが・・・。

自己中な事ばっかり書いてるコラムニストに、園長の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。(2018/01/23 13:33)

「「家族」を考える」の目次

オススメ情報

「「会社で子育てを!」、旭山動物園園長の提言」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ご指摘の通りだと思います。
今のままだと間違いなく日本人は絶滅しますね。

個が大事な人は、自分が死ぬまで快適に暮らせさえすれば、そんな事知った事では無いんでしょうが・・・。

自己中な事ばっかり書いてるコラムニストに、園長の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。(2018/01/23 13:33)

若干無理がある提案だと思いました。休み時間がてら子守をすればよい、そうすれば働いている側もギスギスしない、という発想は、育児をしたことのある人の発言でしょうか。

会社はいろいろな背景の大人が集まって仕事をする場です。私自身小さな子がいますが、会社に連れてきたい、同僚と触れ合ってほしい、とは思いませんし、まず業務への集中力に支障が出ます。

確かに「自分がいる地域でコミュニティーを作り直す」のは難しい時世だとは思いますが、子どもが生活する学区や近所の人たちとの触れ合いを試みた方が(私はこちらを試みています)、将来的に子どものためになる気がします。(2018/01/23 12:52)

子供の頃から社畜にしてどーすんですか!「部長様のご子息に粗相がありましたようで、なんとお詫びしたらいいのか。ほらお前もあやまりなさーい!」「でも最初に殴ってきたのあっちだよ」バシーッ!「このバカも〜ん。とうちゃんが北朝鮮とか南の島に飛ばされたらどーするんだー!!!」じゃないけれど、昔流行った社宅の団地でも会社の序列関係引きずってたでしょう。子供会社で育てたら、もろ同じことが起きるじゃないですか。ということで、やっぱり子供は親の序列関係と無関係な場所で育てるべきですよ。(2018/01/23 11:33)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官