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日本のスタートアップには何が足りない?

ユーザーの課題をもっと自分ごととして理解しよう

2018年3月22日(木)

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 『起業の科学 スタートアップサイエンス』の著者でスタートアップ支援を手掛ける田所雅之氏と、やはりスタートアップ支援を手掛けるTomyK(東京・千代田)代表の鎌田富久氏が日本のスタートアップについて語り合う。後編は、日本のスタートアップが抱える課題から話が始まった。研究開発が得意なスタートアップは多いが、ユーザーの抱える課題を自分ごととして捉えなければうまくいかないと指摘する。(前編はこちら

日本のスタートアップにはどんな課題があると見ていますか。

鎌田:日本で、スタートアップのエコシステム(生態系)が実現すべき課題は3つあると思っています。まず第1に「起業家を増やす」、第2に「起業家の成功確率を高める」、第3に「スタートアップを大きく育てる」。つまりユニコーン(企業価値が10億ドル以上で非上場のベンチャー企業)クラスの企業を増やすことです。ユニコーンを育てる役割は大企業にもあります。大企業の持つ400兆円の内部留保と人材がスタートアップにもう少し流れるようになれば、ユニコーンも増えるでしょう。

田所:成長に必要な人材を集めることは、ニワトリと卵の関係があります。スタートアップが大きく成長しなければ、優秀な人材も集まりません。2017年11月末、グリーの常務だった青柳直樹さんが、メルカリに入り、金融関連の新会社メルペイの社長になりました。優秀な人材が日本のユニコーンの1社である、メルカリに集まるのは、インセンティブも大きな理由でしょう。仮に、時価総額2000億円で上場したとすると、0.1%のストックオプションでも税金を引いて1億5000万円ぐらいになります。一般的な企業に勤め続けるよりも、上場前のスタートアップに入社する方が大きな収入になる。こうしたケースが増えれば、スタートアップはもっと優秀な人材を集められるでしょう。

田所氏は、日米で起業を経験し、ベンチャーキャピタルに関わったこともある経験を生かし、スタートアップ支援に取り組んでいる(写真=菊池一郎、以下同)

日本でもスタートアップへの投資が増えています。期待が高まる一方で、バブルになってしまう心配はないでしょうか。

鎌田:今、VCの資金が膨らんできているのは確かです。しかし、その資金のほとんどは先ほど話したスタートアップの3つの課題の2つ目である「起業家の成功確率を高める」部分に流れ込んでいます。これは、ある程度のメドが付いたスタートアップの成長を加速させる意味はありますが、「起業家を増やす」「スタートアップを大きく育てる」という部分ではまだまだ資金が不足しています。こうしたお金の流れが変わってくれば、スタートアップ全体の成長がうまくつながるようになるはずです。

田所:スタートアップがお金を集めやすい状況はありますが、日本では大手VCが投資したところに、他のVCが後追いで投資するケースが多いのは気になります。自らリスクを取って、最初に投資するリードインベスターはまだ少ない。

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「日本のスタートアップには何が足りない?」の著者

田所 雅之

田所 雅之(たどころ・まさゆき)

ベーシック CSO

1978年生まれ。日米で起業を経験し、帰国後はベンチャーキャピタルのパートナーを務めた。起業家と投資家の両面からスタートアップの世界を見た経験を生かし、現在は、スタートアップの育成支援に取り組む。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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