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新人が教えてくれる繁盛店への道

独立して店を持ったときに生きること

2018年2月28日(水)

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 居酒屋運営、楽コーポレーション(東京・世田谷)の宇野隆史社長の下には、一国一城の主になりたい若者が次々に集まる。店に入ったばかりの若者たちから、居酒屋のオレたちは学ぶべきことがたくさんあると、宇野氏は語る。

 どんな仕事でも、新人はまず先輩たちに仕事のやり方を学ぶ。何年もたって「一人前」にならなければ、任せてもらえないことも多いだろう。
 でも、オレたち居酒屋は、店に入ってきたばかりの何もできない新人からも「学ぶこと」がすごくある。だってさ。料亭のように何年も修行しなきゃお客さんの前に立たせないなんて余裕はないから、入ってすぐの新人でも料理ができるように考えなきゃいけない。これを考えることが、オレたち自身の糧になるんだよね。

写真のようなブツ切りの刺し身なら、入ってすぐの新人でもすぐ魅力的な料理として出せると、宇野氏(写真:高橋久雄)

 例えば、アジのたたきだって店で数年働いているヤツと同じように、入ってすぐの新人もお客さんを喜ばせる料理として出せるようにしなくちゃいけない。もちろん、何年も厨房に立っているヤツと同じようにはできないから、どうやれば3日目の新人でもお客さんに「おいしい!」って言ってもらえる料理を出せるかって、先輩たちは頭を悩ませる。

 アジのたたきってのは、たたいて細かく切ったアジの刺し身にネギなどの薬味をあえたもの。新人がオーダーを受けてから作るんじゃ時間がかかり過ぎるから、あらかじめある程度作っておいて、水に漬けておいた刻みミョウガだけをお客さんに出す直前にあえる。こうすると、すごくいい食感が加わって、お客さんに喜んでもらえる。
 料理の味だけじゃなくてさ。お客さんの前でさっと薬味をあえる動作は、格好いいでしょ。刺し身がきれいに切れるようになるには時間がかかるけど、薬味をあえる動作なら、新人でもちょっと練習をすればすぐにお客さんの前でできるようになる。料理だけではなく、動作で「おいしさ」を伝えることができるってわけだ。

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「新人が教えてくれる繁盛店への道」の著者

宇野 隆史

宇野 隆史(うの・たかし)

楽コーポレーション社長

78年、楽コーポレーションを設立し、東京・経堂に居酒屋「くいものや汁べゑ」などを開く。88年、株式会社に改組し、社長に就任。現在は、首都圏に約20店を展開する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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