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経営戦略としてのESG

長期的な視点での投資判断に世界の機関投資家が注目

  • 牛島 信

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2016年12月26日(月)

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 今ESGが注目を集めている。
 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2016年7月22日、ESGに積極的に取り組む会社を構成銘柄とする新しい株価指数を募集すると発表した。この新しい株価指数を用いてESG投資に乗り出す見込みであり、将来的には数兆円の規模に膨らむ可能性があるという。

 ESGとは、「Environmental(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(企業統治)」の3つの頭文字をとったものである。各分野への適切な対応が会社の長期的成長の原動力となり、最終的には持続可能な社会の形成に役立つことを示した投資の判断基準の一つである。

 日本企業は、今このESGを考慮したガバナンス改革を進めている。
 長期の投資家に対しては、ESG情報を取り入れた長期的視点で説明を行うことが必要との観点から、財務情報に加え、ESG情報にも言及しつつ、企業価値創造プロセスについて報告する統合報告書を発行する会社が急増しているのである。

 以下では、今注目を集めているESGについて、会社の長期的成長を促すにはどうしたらよいのかという観点から解説する。

ESG投資の現状

 ESG投資とは、ESGを考慮する投資であり、長らく社会的責任投資(SRI)と呼ばれてきた投資手法の発展型である。

 最初の社会的責任投資は1920年代の米国において宗教の倫理的動機から始まり、その次に米国における1960年代の公民権運動の盛り上がりを背景にして、社会運動としての社会的責任投資が生まれた。

 このような宗教や倫理を動機として始まった社会的責任投資に対し、1990年代に急速に普及した環境経営をきっかけとして、純粋な企業評価の観点からESG要因に注目する考え方が広まってきた。

 2012年におけるESG投資の運用資産残高は、世界全体で約13兆3000億ドルであった(GSIA=Global Sustainable Investment Alliance=の調査結果)。ところが、2014年には約21兆4000億ドル(約2580兆円)となり、2012年の調査から2年間で61%増と急増した。この約21兆4000億ドルという金額は、機関投資家によって運用されている金融資産(約70兆9000億ドル)の30.2%を占める。

 日本においても、責任投資原則(2006年に国連が公表した、機関投資家がESGの課題を投資の意思決定に組み込むことで、長期的な投資成果を向上させることを目的とする原則)へ署名した運用機関が行うESG投資の規模が、2010年では10.9兆円だったのに対し、2015年には48.6兆円まで拡大した。

 ただし、世界全体におけるESG投資残高(約2580兆円)に比べると、日本におけるESG投資規模は大きいとはいえない。その最大の原因は、ESG投資を実践する日本の機関投資家の少なさにあると分析されている。

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