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愛着のある仕事との別れはサラリーマンの宿命だ

引き継いだ仕事はもう戻ってこない

2018年6月13日(水)

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ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は産休を終えて職場復帰した女性から。引き継いでいた案件が自分の元に戻ってこなくて苛立っています。上田さんは「それはサラリーマンの宿命だ。悩むな」と喝を入れる。

悩み: 産休を終えて仕事に復帰しました。ところが、産休中に引き継いでいた仕事が自分のところに戻ってきません。新たな案件を獲得したくても、育児があるので夜遅くまで仕事ができず、そう簡単にはいきません。どうしたらいいでしょうか?

 こんにちは。いつも楽しく拝読させていただいております。4月になり、育休明けで仕事に復帰した者です。世の中では待機児童などで、うまく復帰できていない方もいらっしゃる中、すんなりと復帰できただけでも十分だと思われそうですが、復帰後の仕事について悩んでいます。

 もともとは産休に入る1年半前からプロデューサーとして現場を仕切り、やっとキャリアを積み始め、会社に来る案件と私自身に来る案件とを回し始めたところで産休入りになりました。当たり前ですが、会社に来る私の担当案件は、他のプロデューサーに引き継ぎました。そして、育休が開けてみると、どの案件も私のところに引き戻されず、引き継いだプロデューサーが進行しています。

 自己都合で休業しておきながら、「自分の案件(売り上げ)が取られてしまった」という思いを拭えないでいます。また、新規で営業して、新たな案件を獲得すべきということも分かっているのですが、もともとコンビニ弁当を食べながら朝から夜中までやっていた仕事です。子供がいる今、夕方に保育園に行って、家事をし、寝かしつけなど、家庭での時間を大切にしたい反面、クライアントがこのような状況にいるプロデューサーと一緒に仕事をしたいと思うとは到底思えません。

 会社から「売り上げを!」と言われているわけではないのですが、気持ちと行動の折り合いをうまくつけられない自分がいます。行動を変えるべきか、気持ちを切り替えるべきか、どっちもかもしれませんが、どうしたらいいでしょうか? ちなみに、会社は20人規模のマスコミ業です。

(32歳 女性 会社員)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

大竹剛(日経ビジネス 編集):これまでも産休明け、育休明けで仕事に復帰した女性からのお悩みは、何度かありました。バリバリ働きたい、という思いと、育児にしっかり時間を割きたい、という思いのバランスに関する悩みは尽きませんね。

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):まずは、悩みのスパイラルに入らないことだね。今回の女性も、悩む必要はまったくないよ。そういうことを考えるから、どんどん悩みの枝が広がっていって、深くなっていく。まずは、こんなものは大した悩みじゃないと、自分に暗示をかけなさい。

大竹:暗示をかける。

上田:そう。やっぱり育児休暇を終えて職場に復帰すると、誰しもこういう思いを持つことはあるよ。だけど、こんなものは別に何も気にする必要はないと思うことが第一だね。

 それに、誰かに引き継いだ仕事が復帰後に自分の元に戻ってこないというのも、これは当たり前です。復帰したから仕事を返せ、なんて言ったら、相手はどう思いますか。産休中に仕事を引き継いでくれた相手の立場を考えてみてください。

 もし、仕事をあなたに奪われたら、相手はあなた以上に、「何なんだ!」と悩みますよ。

 誰かに引き継いだ仕事はもう戻ってこない、というのは、仕事の常識だよ。

コメント9件コメント/レビュー

上田さんのおっしゃることはその通りだと思いますが、質問者と上田さんで一点違うところがあると思います。上田さんは新しい場所で新たな業務を任され、例えば数字を期待されてまたバリバリと仕事されたのではないでしょうか。質問者が、数字を求められるわけではないが、と言っているように、会社もママさん社員にどこまで負荷をかけどこで評価すれば良いか迷いがあって、彼女を「限られた時間の中でバリバリ働ける状況」におけていないのではないでしょうか。もし適切な負荷と周りからの高い期待を感じていれば、質問者の方もこのように迷っている暇はないと思います。
とは言え、自分の状況は自分で切り開くしかない。新しい働き方、新しい価値観を手探りで作って行くしかないです。頑張ってください。(2018/06/14 19:04)

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「愛着のある仕事との別れはサラリーマンの宿命だ」の著者

上田 準二

上田 準二(うえだ・じゅんじ)

ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役退任。趣味は麻雀、料理、釣り、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

上田さんのおっしゃることはその通りだと思いますが、質問者と上田さんで一点違うところがあると思います。上田さんは新しい場所で新たな業務を任され、例えば数字を期待されてまたバリバリと仕事されたのではないでしょうか。質問者が、数字を求められるわけではないが、と言っているように、会社もママさん社員にどこまで負荷をかけどこで評価すれば良いか迷いがあって、彼女を「限られた時間の中でバリバリ働ける状況」におけていないのではないでしょうか。もし適切な負荷と周りからの高い期待を感じていれば、質問者の方もこのように迷っている暇はないと思います。
とは言え、自分の状況は自分で切り開くしかない。新しい働き方、新しい価値観を手探りで作って行くしかないです。頑張ってください。(2018/06/14 19:04)

的確なアドバイスだと思う。

相談者は産休に入るまでバリバリのキャリアウーマン(死語?)で、プロデューサーとして活躍していた。その特権意識が透けて見える。熱心に(少なくとも労働時間は長く)会社に貢献して来た有能な自分に、プロジェクトを戻さないのは侮辱だ、とでも言いたいのか。自分を特別視し過ぎている。プロデューサーという肩書きがあるくらいの人が会社人生の基本を知らないのも不思議だ。(2018/06/13 18:26)

植木には時折、根切りや枝の剪定が必要です。
そうやって新しい根や枝を張ることを促し樹勢を復活させるのです。
人間も同じ、これまでやってきたことをリセットし新しいことにチャレンジすることで
もっと大きな花や果実をつけることになるはずです。(2018/06/13 17:16)

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