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上司は「失敗しても怒られない」ための保険だ

組織の中で「やりたいこと」を実行する流儀

2017年6月28日(水)

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ユニー・ファミリーマートHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、27歳男性の悩み。中途入社1年目で新卒採用を任され、いろいろとアイデアは浮かぶものの、新しい取り組みに挑戦するのが不安だと悩んでいます。そんな相談者に、上田さんは、「上司を保険として使え」とアドバイスする。
悩み:「中途入社1年目で、新卒採用を任されました。新しいアイデアは浮かぶものの、失敗して怒られるのが怖く、実行に移す勇気がありません」

今、私は採用活動を一任されており、未経験の中途入社1年目ながら責任と権限のある立場に置いていただいています。その中で「学校を訪問する」という正攻法だけではもはや学生を集められず、何か対策を打ち出していかなければなりません。しかしながら、その企画を打ち出すことに非常に怖さがあります。「あいつは何をやっているんだ」「そんなことにお金や労力を使って結果が出るのか」と思われることが恐ろしいです。

また、「学校を訪問する」という選択肢の中でも、例えば、学校で学生に話しかけて取り込んでいくといった、ズレているが結果に結びつきそうな方法があります。しかし、そこでも学校からクレームが来たら同僚や上司に白い目で見られる、といった不安がどうしても出てきてしまいます。

上田さんのデンマークでの豚肉の買い付けのお話を拝見いたしました。あのようなやり方を、もしかしたら自分でも考えとしては浮かぶかもしれません。ただ、実行に移す勇気が出るかというと想像できません。考えていることを実行する強い気持ちが欲しいです。ご経験の中でのお話、あるいは叱咤激励いただければと思います。

27歳 男性(会社員)

大竹剛(日経ビジネス 編集):今回は、27歳の男性会社員のお悩みです。未経験で採用された中途1年目だとか。それでも、採用活動を一任されているということは、きっと、上司の信頼を勝ち得たんですね。

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

 ただ、採用活動の一環として学校訪問などをしているのだけれど、従来通りのやり方でいいのかと疑問も持っているようです。とはいえ、何か新しいことをやろうとすると、上司から怒られるのではないか、学校からクレームがくるのではないかと、不安を抱いています。

 上田さんのデンマークの話とは、大みそかにデンマークに飛んで、現地の輸出組合のトップをビルの前で待ち伏せして捕まえて、たった一人で交渉したというエピソードですね。ハプニングもあったものの、競合商社からベーコン用豚肉の輸入ビジネスを奪うことに成功しました。その時の機転を利かせた行動に、この相談者はちょっとした憧れを抱いているようです。色々とアイデアは浮かんでいるようですが、それを上田さんのように実行に移す勇気がないとのこと。上田さん、助けてあげてください。

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):デンマークでの話は、なかなか好評だったようだね。だけど、まあ運もあるのだから、それをまねようとしても、いつもうまくいくわけじゃないよ。

 それで、今回の相談を寄せてくれた彼は、とにかくやる気はある、頑張りたい、だけど結果を恐れている。失敗したらどうしよう、学校からクレームがきたらどうしよう、上司から怒られたらどうしよう、ということだよね。

 結果を恐れるということは、よくあることだ。経営者は「失敗を恐れるな」「前向きにチャレンジしろ」なんて言いますけど、社員からしたら、あれはやっぱり、失敗したら怒られるのではないかと思ってしまうものだからね。

大竹:そう言う上司ほど信用できないということもありますから。

上田:うん。そもそも経営者や上司が「失敗を恐れるな」というのは、方針や戦略が決まっても、実際に現場で戦う兵士、つまり会社なら社員が失敗を恐れてしまったら、もう最初から戦いにならないからなんだよ。ただし、ここで注意しないといけないのは、戦い方、つまり戦術を決めるプロセスだね。これさえ間違えなければ、怒られることはないよ。

 この会社の場合、採用が非常にしづらくなってきた中で、いろいろな形で優秀な学生を確保しようと考えているということだよね。それが、おそらく一つの方針、戦略なのでしょう。しからば、その戦略を実現する戦術、つまりやり方としては、何があるかと考える。

 例えば、いくら今までの方法では採用が難しいからといって、自分で学校へ行き、手当たり次第に学生を捕まえて、うちの会社へ来ないかと声をかけたら、さすがに学校からクレームも受けるだろうし、いろいろな問題が生じる危険性もある。

 こういったことについて、失敗する前に上司なり決定権限者なりに、私はここの大学の学生をできるだけ確保したいので、こういう内容の活動を大学構内でやろうと思っていますと、伝えてみたらどうかね。まず、これからやろうとしていることを、あらかじめ上司に伝えてから実行に移せば、失敗したって怒られることはない。ただ、そういうことを上司に言わないで自分勝手に行動して、失敗したら、それは怒られますよ。

 大切なのは、失敗してもいいように、ちゃんとリスクをヘッジしておくことです。ようするに、保険をかけるんだ。

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「上司は「失敗しても怒られない」ための保険だ」の著者

上田 準二

上田 準二(うえだ・じゅんじ)

ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役退任。趣味は麻雀、料理、釣り、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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